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我が家の ”ど根性ローズマリー”

昨年の秋、人々の注目を浴びた大根があった。
たしか広島県だったと思うが、道路の端のコンクリートの隙間から芽生えた大根が、すくすくと成長していく様子が、連日のように報道された。
誰かが植えたわけでもなく、水や肥料をやって世話したのでもない。過酷な状況の中で元気に育つ命に、いつの間にか「ど根性大根」と名前がついた。
マスコミ調に表現すれば、「多くの人に勇気と感動を与え続けてきた大根」という美談になるはずが、心無い人の悪質ないたづらで、無残にも地上部だけ盗難に遭ってしまう。
今度は悲劇かと思いきや、その後のストーリーが、まだある。犯人がこっそり返しにきたのだ。しかし、接木というわけにもいかない。役場が乗り出して、組織培養でこのど根性の子孫を作る取り組みを始めた・・・・・・。

この辺からあまり詳しくは知らないが、何と役場の職員による絵本ができたのには驚いてしまった。さぞかし、全国から注文や問い合わせが殺到したことだろう。抜け目がないど根性商法だなどと、叩いたところもあったようだ。けれども、これを単なる事件で終わらせずに、緑の命の大切さと、自然環境、食の現場などについて人々と考えるきっかけを作ったことは、評価されるべきではないだろうか。

じつは、うちにも似たような話のローズマリ-がある。
今は枯れてしまったが、7年前に階段が接している隣家の駐車場の隙間で実生のローズマリーを発見した。出生の秘密をさぐってみると、おそらく6mほど離れた高さ3mの擁壁上に植えた、マジョルカ・ピンクとミス・ジェサップのハイブリッドでは?とにらんでいた。案の定3年目に咲いた花はややピンクがかった藤色で、立性でも這い性でもないなよなよしたタイプだ。しだれるくせがあるマジョルカ・ピンクの形質が出たのだろう。
地名にちなんで、’Viola Hills’と命名したが、この初代ローズマリーは夏の暑さによく耐え、香りも強い。

「2代目ど根性ローズマリー」は、玄関の階段横の擁壁から生えている。


photo by Naotaka hirota


photo by Naotaka hirota

写真のようにコンクリートの目地の割れ目に、1mほど下にあるローズマリーの種子が風で吹き上げられ、着地して発芽したのだろう。
それにしても、夏場のコンクリートの温度は半端ではない。おそらく50℃近いのによく枯れないものだ。
4年目に咲いた花は水色で、見ての通りタイプは這い性。手前のプランターボックスに植えてあるサンタ・バーバラとそっくりのようにみえる。
考えてみると、プロヴァンスの海辺の断崖絶壁や、山の斜面などに自生していたローズマリーも、ここと似た環境で元気に育っていた。この場所はきっとローズマリーにとって、ハッピーなハビタットといえるかもしれない。
手が届かない高さなのでまだ香りを確かめていないが、そのうち脚立を持って来て調べてみることにしよう。







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