HOME:広田せい子のハーブガーデン

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由布院の黄金の果実



今年も由布院玉の湯から、小包が届いた。

箱を開けなくても、中身は手に取るようにわかっている。
箱の隙間から漂い出した柚子の香りも、
箱の横に書き込んである Yufuin Tamanoyu の個性的なロゴも、長い間変わっていないからだ。



ゆったりと編んだ竹のかごにはみずみずしい葉付きの柚子と、
手作りの上品な「柚子ねり」が盛られ、
毎回変わるユニークな花のカードに、奥様からのメッセージが添えられている。
これが暮れの便、
初夏の便で届くのは、青々としたカボスと、桑や野いちごなどの季節のジャム・・・。

20数年前になるだろうか。ある婦人誌が紹介していたこの宿は、深く印象に残った。
大きな壷に、季節を切り取ったかのようにどーんと野の花を投げ入れた玄関先、
洗面所には小さな野の花をさりげなく・・・。
自然のやさしさ、美しさで旅の疲れを癒すもてなしの気持ちが、写真からでも伝わってくる。
私がいつも心がけていた花への想いが、ここではすでに具現化されていた。

由布院という地名にも、惹かれた。
由布岳を仰ぎ見る盆地、峠から見下ろすと霧に包まれて姿を消すという由布院・・・。
きっと黄金色に輝く柚子が実る里なのだろう。
いつか訪れてみたいもの・・・、と心のメモ帖に強く記した。

望めば,いつか叶うもの。
「趣味の園芸」の公開録画で、江尻光一先生と由布院へ行く事になった。
撮影終了後、玉の湯を訪ねたことはいうまでもない。
喫茶と食事が出来るハイセンスな雰囲気の「葡萄屋」でお茶をいただき、
経営者の溝口御夫妻にお目にかかった。
お二人とも、経営者というよりも芸術家タイプの方で、
生き方に何か強い信念をお持ちということが、伝わってくる。

このことがきっかけとなり、
日本ばかりか外国にまで知られる名旅館「玉の湯」に,
何度となく滞在し、由布院での講演やクラスを頼まれることとなった。
それにしても、駆け出しの私によくぞ目をかけてくださったものと、今さらながら感謝している。

玉の湯から学んだことは、数え切れない。

有形無形いろいろあるが、玉の湯で私がいつも感じるのは
「お客様が(みんなが)幸せに暮らせるように」という理念が行きわたり、努力を重ねていることが素晴らしいと思った。
それは従業員の細やかなサービスに現れて、由布院の街づくりまで発展している。
若くして溝口薫平氏から社長業を引き継いだ、長女の桑野和泉さんにもこの
血は流れ、
母親として、女性として、経営や地域のために尽くしている。
近頃は世界的な規模の環境問題にまで、取り組んでいるようだ。

黄金色に輝く由布院の柚子から、懐かしい思い出がよみがえってきた。
玉の湯の館内に、そして電話のBGMに流れるのはモーツアルトだけ・・。
今夜はモーツアルトを聴きながら、本を読むことにしよう。



そうそう、いつも暮れの便に入っているのが、正月用の青竹の箸だ。
濡れ布巾できつく巻き、
ジップロックに入れて冷凍しておくと色が変わらない。
とても使いやすい箸で、館内の「由布院市」にある(と思う)。

ここはじつに危険なショップだ。
アーテイストによる木工クラフト、ガラス、陶器、竹の籠、布、道具などと、地元の手作り食品など、ほしいものばかりが並んでいる。
宿泊しなくても、このほか ティールーム・二コル、ニコルズ・バーでお洒落なひと時を過ごすこともできる。

雪の由布院を思い出していたら、また旅情がわいてきた。

http://www.tamanoyu.co.jp/index.html


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