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シトロンの果実



昨年植えたシトロンが、初めての果実を6個つけた。

初夏の頃に咲いたパープルがかった花は、
道行く人の足を止めるほど、ウットリするような強い芳香を漂わせた。

ぽちんと枝に付いた小指の先ほどの実が、
夏の間にふっくらと丸みを帯び、
いつの間にかテニスボールよりも大きくなった。
まだ細い枝は果実の重さに耐えきれずにしなり、
果実はかろうじて地面すれすれの空間にとどまっている。
植物事典によれば、果実の長さ10~18cm、幅4~5cmに生長するという。

これまで植物を求める場合は、
前もっておおよその知識があり、植える場所まで決めてからにしていた。
それなのに、近くの園芸店で、「シトロン」という名札を見ただけで衝動買いをしてしまったのには、こんな思い出があったからだ。

県立福島女子高校へ入学したばかりのある日の放課後、
体育館の方から優雅なワルツが聞こえてきた。
踊るような足取りで体育館へ近づき、入り口に佇むと、
音楽体操クラブの部員たちが、ワルツに合わせて練習を行っている。
そのとき流れていたのが、ヨハン・シュトラウス2世作曲による「シトロンの花咲くところ」で、私はその後毎日この曲と付き合うようになった。
なぜなら、入部してインターハイから、国体を目指して練習に励んだからである。

現実は厳しく、思うような結果にはならなかった。
けれども、「シトロンの花」と聞いただけでも、仲間とともに汗と涙を流した青春の日々がよみがえってくる。

シトロンというインド原産の巨大なミカン類を手に入れたが、
私のイメージの中に生きているシトロンは、
やさしい香りの白い花が咲き、黄金色に輝く南欧の果実だ。


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