HOME:広田せい子のハーブガーデン

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みちのくのタネマキざる

江戸川橋から六本木へ抜ける途中で、河田町の備後屋が近くにあることを思い出した。
備後屋は諸国民芸の品を扱う本格的な店で、
地下から4階の隅々にいたるまで、
用の美に裏打ちされた食器や布、紙、道具、郷土人形などなど、
よだれが出るものばかりが所狭しと、並んでいる。

結婚後二人で買った初めての皿は、この備後屋で吉のサインが入った
清水焼だった。
久しぶりなので店に寄ってみると、「見るだけ、見るだけ」のお題目も空しく、それぞれに買い物をしてしまった。

夫の新しい面を見たように思ったのは、彼が土湯系のこけしを求めたことだ。
土湯でこけしを作り続けた父親の若い時の作品と
土湯から出て東京の日野に工房を構えた息子の作品を並べてみると、
大胆な横縞の意匠に共通点はあるものの、
父親のほうの顔の絵付けが何んともいえずあどけない。

この2体のこけしは、私のパソコンの横に飾ってある。

さて、私が買ったものは、このざるだ。



口は丸いのに底は角張った形、低い位地にあるグリップ、桜の樹皮で裏打ちされたつくり、魚の鰓骨のように細く割った竹で隙間なく編んだ面、どれをとってもこれまで見たことがなかったざるである。





店の方に聞いてみると、
「これは宮城県の仙台に近いところで実際に使っている、種まき用のざる
なんですよ。ざるの中に種を入れ、取っ手を掴んだ手を左右に揺らしながら種を撒くのだそうです」

ロンドンのキューガーデンにある「種蒔く青年」の像は、片方の肩から提げた布の大きな袋から右手で種をしゃくり取り、前後左右に撒き散らすポーズだった。いかにも若々しい青年が広い大地に蒔いているのは、麦とかマスタード?

このタネマキざるは何を撒くのだろう。畝を作らないでばら蒔きにするもの・・・・とは?
ソバ、レンゲソウ、アブラナ、それとも・・・・?

考えているうちに、いつの間にか、「花咲科爺さん」がこのざるを持ったら似合うような気がしてきた。
犬の灰は残酷で可愛そうだが、昔の農家では囲炉裏や風呂場、カマドの灰を大切な肥料としてきた。
このざるの目なら、こぼれることもないだろう。いや、そのためにこれほどの細工を施したのではないだろうか。

私も、苦土石灰や化成肥料を撒く時に使ってみよう、と思った。
それが、道具のあるべき姿だと知っている。
でも、でもねぇ、もったいなくてまだ私には出来ない。

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