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春のしるし

スーパーの野菜売り場で、ハウスものらしいしなびたフキノトウを見つけた。

「いくらなんでも、これではかわいそう・・・」

売れ残りのみじめな姿を見て、今年は春の訪れが遅いことをあらためて感じた。

梅はようやく咲き出したばかりだし、家の前の河津桜も例年より遅い。

去年は1月31日には紅をさしたつぼみがふくらんでいたのに、

ガクの部分が緑色を帯び始めたところだ。

そうだ、うちのフキノトウはどうかしら。

春一番の日本のハーブは、ほろ苦いテイストに特徴がある。

味噌と相性がよく、フキノトウ味噌、フキノトウ田楽、味噌汁の薬味などに用いるほか、

精進揚げや煮物などに、春の香りを漂わせる達人と言えよう。

苦み成分は、肝機能をよくする効果があると聞いた。


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セイヨウボダイジュの後ろ側にフキの親株があるのだが、

去年の秋にブルーベルのエリアへフキの地下茎が侵入してきたために、

根絶やしにはしなかったものの、フキの根をずいぶん捨ててしまった。

何しろ狭い庭なので、こうした陣取り合戦はよく起きる。

「あぁ、よかった」

芽を出したばかりの元気なブルーベルに混ざって、フキノトウも顔を出していた。


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見つけたフキノトウはつぼみをほどいたばかりで、花はまだ咲いていない、

ちょうど食べ頃なのにすぐに取ってしまっては・・・と、私はためらいをおぼえた。

そうだ、今日はこの日本のハーブを、勉強してみよう。まず、ゆっくりと眺め、風味と香りを確かめる。

それから、植物事典や参考書で学名に原産地、山菜と地域による栽培品種、各地に伝わる郷土料理、

保存法、民間伝承などいろいろ調べてみたい。

夜はコロボックルの童話を読むことにしよう。


春のしるしを見つけたことから、71歳の好奇心と向学心はますます燃えて・・・。


いやぁ、張り切り過ぎるのも困ったものだなぁ(影の声??)

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