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私の庭の [困り草]

「雑草という植物はない」

これは昭和天皇のお言葉だそうだが、まったく同感である。

確かに、それぞれの植物には固有名詞があり、生育環境や歴史も異なっている。

それでは、畑や水田、花壇、公園,校庭、道路などに生えている邪魔な草は、何とよべばよいのだろう。

せっかく耕した田畑に根がはびこり、土地の 栄養を横取りする草

ようやく草花を植え付けた花壇に、いつの間にかのさばっている よそ者の草。

草を抜いた後から追いかけてくる 元気な草・・・。

やはり、大まかにくくると雑草になってしまうようだが、

なるほどと思う雑草の定義を見つけた。

それは、「そこに無いといいなと思う草」だ。

私の場合は、殖え過ぎてほかの植物の邪魔をするので」「困り草]とよんでいる。


この困り草は、毎年いつも同じだというわけではない。

例えば、オキザリス、サポナリア、ジオウ、サルビア・ガラニチカ、ワイルドガーリック、

ユーパトリウムなどを、放っておけば庭中が占領されてしまう。


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ユーパトリウムとは、アオイロフジバカマという名前で流通しているキク科の宿根草だ。

アゲラタム「カッコアザミ」とよく似ているが、草丈が1メートル近く育つ。

初夏から晩秋まで次々と優しいソフトパープルの小花ガ愛らしく、

花束や卓上の花に入れるとこんなに上品な雰囲気を漂わせる。

植えたきり手間いらずなので、

最初の年はまことによい草花だと喜んでいた。

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2年目の春、庭のあちこちでユーパトリウムの芽が出始めた。

それほど広くない庭なので、差し色に3~4株もあれば十分だから殖えては困る。

買えばけっこうな値段なのに、目の仇にして抜いても抜いても、モグラ叩きのようにあちこちから顔を出す。

とうとう諦めて、それならとアーチの下に1株だけ植えることにした。

そして10月・・・・。

エイリアンといおうかインベーダーといおうか、これが彼らに占拠されたアーチの下のボーダーだ。


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よくよく周囲を観察するとあちらこちらから小さな芽が出ていて、中には花が咲いている株もあった。

試しに小型のフォークで地中に探りを入れてみると、シャリっという感触が返ってきた。

見当をつけて掘り上げれば,これこの通り!

土の中を縦横無尽に走り回る根を一堀りしたら、ソーメンのような根がうじゃうじゃと採れた。

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まるで毛細血管のように、隅々まで行きわたっているのだからかなわない。

これが空き地や田畑へエスケープしたら、第二のセイタカアワダチソウになりはしないかと、

心配になってきた。

 困り草には、ほんとうに困ったものだ。


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