フェアトレードの刺子の布巾

大事に使っている布巾がある。
上の写真がそうだ。この中には漂白しながら10年近く使っているものも混じっている。
目のつんだガーゼに似た布を何枚か重ねて、木の葉やペーズリー模様、幾何学模様などを刺した生なりの綿布は、
一辺が約50センチもある。大判の上に吸水性が強いから、皿小鉢から大皿などもよく拭ける。
バッグの中に入れておけば、ハンカチや風呂敷代わりにも使える、
日本では縫物の練習に運針といって、麻の葉やお城などの図案を刺したものだが、
この大判布巾はバングラディシュの女性たちがフェアトレイドのために刺したものだ。
この頃はだいぶポピュラーになってきたが、
フェアートレイドとは教育を受けられなかった途上国の貧しい人たちに、手芸や耕作などを教え、
出来上がった商品を日本でNGO(非政府組織)が売る手助けをし、
その利益は相手方のNGOを通じて生産者へ支払うシステムだ。
貧困者もストリートチルドレンもない笑顔の暮らしをしよう、という世界的な規模の働きである。
この刺子の布巾は、日本のシャプラニール(Shaplaneer/ベンガル語で(睡蓮の家の意味)という
NGOの定番商品で、ネットでも通反をしている。
年に2回「南の風」というカタログを無料で出しているので、請求することができる。
カラーの大判には、生活用品や衣料関係、アクセサリーなど、アジアテックな商品がこまごまと並んでいて、
見ているだけでも楽しい。

シャプラニールの活動は幾つかあるが、こうした手芸品はクラフトリンクというセクションで扱っている。
中でも『ノクシカタ』というバングラデシュの伝統的な刺繍は素晴らしいもので、前から気になっている。

私は、いつも新しい布巾を2~3枚常備している。
お返しやちょっとしたものを差し上げるときに、ラッピングペーパーの代わりにこれで包むと、
必ず喜ばれるからだ。
風呂敷のように両端を結ぶには、滑りが悪くてうまくいかない。
写真は中の箱を見せたくて、結びそこなった失敗例だ。
こういうときは、くるむようにして上から紐をかけるとよい。
ちなみに、カタログには「刺子おくるみ」という名前で出ている。
シャプラニールの問合せ先 03-3202-7863
http://www.shaplaneer.org/about/