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西洋菩提樹の手術に想うこと

わが家のシンボルツリーは、西洋菩提樹だ。

南仏プロヴァンスのビュイレ・バロニーという村里に産まれたこの樹は、

ハーブが取り持つご縁で、23年前にエールフランスに乗って我が家へやってきた。


植えて約10年が過ぎた頃、背丈ほどだった幼い苗はすくすくと伸びて5メートルに達し、

初夏には蜂蜜の香りの花を枝という枝に咲かせて、ミツバチを喜ばせた。

我々への分け前は、プルーストの小説に登場するあのハーブテイで、

毎年、友人知人へ差し上げても差し上げても、ちっとも減らない大収穫だった。

ところが数年前から、ハート型で緑色の葉が黄ばみ始め、花つきも目立って少なくなってきた。

専門家の話によると、この樹は耐寒性が強くヨーロッパ北部に位置する場所に適しているため、

高温多湿の日本の夏には不適当だという。

また、軟らかい材質なので害虫も木の幹に入りやすいとか。

とりあえず、葉が落ちている間に傷んだ個所を切り取る処置をすることになった。



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澄み切った冷気が肌を刺す爽やかな朝、職人がやってきた。

この西洋菩提樹はただでさえ折れやすい柔らかな樹だ。

しかも傷んだ個所はひじょうにもろくなっている。

目で見た限り、全部同じように見えるのだから危険この上もない。

とこるがするすると樹に登ったかと思ったら、

まるでましら(猿)のように枝に取りつき、乗り移り、見る見るうちに悪い枝の手術は済んだ。

樹形は悪くなったが、もう少し回復するのを待って次の処置を施すことにした。


今回のことで、肝に命じたことがある。

それは人の命と植物の命のスパンを、よく考えなければならないということだ。


人間は老齢化するにつれて、収入は少なくなる。

反対に植物は生長し、専門職に世話を頼まなければならない。

この反比例を知らずに、晩年になってからミモザやユーカリ、ランブラー、クライミングタイプのばら、

ホウショウ、ネグンドカエデ、サクラなどのように、大きく育つ植物を植えると、悲劇的な結末となる。

メンテナンスフィーを貯金しておければ、問題はないと思うが、余裕のある人は少ない。


実は上にあげた植物は、ムードに惹かれ衝動的に植えてしまった私の例だ。

ペットの場合も同じことが当てはまると思う。

70歳になって一つ賢くなったが、少し遅かったかな・・・。



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