ローズマリーのクリスマスリース

息子たちが結婚して家を離れ、
二人暮らしとなってからクリスマスは遠くなった。
サンタさんがいると信じて、遠い雪の国へ「お手紙」を書いた「男の子」たちは、
もう45、43、40歳のおじさんとなっている。
なぜか今年は昔を思い出すことが多く、
庭で元気に育っているローズマリーで、クリスマスを祝ってみようと思い立った。
枝がしなやかなローズマリーは、木立性の品種でもたわめ易い。
匍匐性なら最初から枝がカーブしているので、さらに易しい。
長めに切り取った枝を、数本ずつねじるようにして丸めると、簡単にサークルができる。
枝を加える個所は、少しずつずらして入れると自然な感じにまとまるので、
フラワーデザイン用のワイヤーで目立たないように止めつける。
注意する点は枝の流れを一方通行にすること。
逆行すると枝の流れがばさばさとなり、見苦しいからだ。

さて、何を飾ろうか。
まだ取っておいたクリスマスオーナメントの箱を、押入れから出して眺めていたが、
ローズマリーの枝にはサイズや重さが合わない。
そうだ、あれならどうだろう。
再び押入れに顔を突っ込み、
「発掘」したのが、キルティングでヨーヨーとよばれているピースを入れた箱だ。
家族の古着を捨てられなくて、きれいなところだけをこうした形で残しておいたものが、
役に立つのが嬉しい。
この中から赤い色のものだけを選んでみよう。
因みにクリスマスカラーと言えば、すぐに赤と緑を思い浮かべるが、
常緑樹で作るエンドレスの丸いリースは、「永遠に命が続く」ことを意味し、
赤はキリストの流した血の色で、「愛」をあらわしているという。
それに、ROSEMARY は聖母マリアの名前と深い繋がりがある。
ヨーヨーは、いろいろなサイズで作っておいたので、こんなふうに重ねて使うとセンターにぴったりだ。
こ
気がついたら、部屋の中はローズマリーの強い香りでいっぱい・・・。
そうだわ、今夜はローズマリーのお風呂にしよう。
切り残しの枝や葉を捨てるのはもったいないし、ジーンとくるあのお風呂も最高に気持ちがいい。
さぁ、晩御飯の支度をしなくては、
ハーブ遊びも、また今度ね。