辰巳芳子先生 87歳の挑戦

12月1日は料理家・辰巳芳子先生が、87歳を迎えられた誕生日だった。
愛に満ちた家庭料理のあたたかさを説き、
食事の質を落とさず楽に料理を作れるように、合理的な週単位の献立をたちあげた先生、
また、日本の伝統料理を継承しながらも、
イタリアやスペインで学んだ料理の良い点を日常の料理に組み込んだり、
よい食材を各地で作り、近くで消費する「地産地消」を勧めたのも先生の応援があってこそだった。
先生は料理だけでなく、信念を持って人間の生き方や自然への愛と向き合い、
特に食の面では地球規模でこれからのことを案じておられる。
同じ様なコメントをする女性評論家がいたとしても、辰巳先生のように自ら実践をされている方は少ない。
ハーブのご縁で先生とめぐりあい、たくさんの大事なことを教えていただいている私は、
いつもいつもありがたいと感謝している。

先生の介護の経験から生まれた「いのちのスープ」は、
家庭はもとより病院やお年寄りの介護センターなどの改善につながり、ある種の社会現象にもなった。
また、これからの食を小さい人にも考えてもらう企画として「大豆500粒運動」を、
各地の小学校で広めている。
普通の女性が87歳になった時、どのような暮らしをしているものだろうか。
今月の16日に70歳になる私だが、87歳だったらきっと楽な生き方をしていることだろう。
その先生が、今度は映画を作っておられるのだから、ファイトが生まれるふだんの食事の力は大きい。
来年の秋に一般公開の予定とのことだが、近く予告編の上映がある。
「天のしずく』と題した映画のことも、内容も予告編のことも、
『天のしずく 辰巳芳子ドキュメンたりー映画」で検索すれば、詳細がわかる。
これまで哲学を持って生きて来られた先生のご成功を、私は心待ちにしている。
*写真はHPから使わせていただきました。