ドクダミはかわいそう

強く降っていた雨が、ようやく小止みになった。
周りの植物をチェックしながら郵便局へ。
今はちょうどドクダミの開花期で、
日陰になっている道端や、イネ科の雑草の中、隣り合ったアパートの中庭などに、
深い緑色の葉が茂り、遠くからでも白い花がよく見える。
あらら、間違えた。
正しくは、白い花弁のように見えるのは苞の部分で,淡い黄色のブラシ状の部分が花だ。
それにしても、誰がドクダミなどというかわいそうで、誤解されやすい名前を付けたのだろう。
花も清楚で美しいし、丈夫で世話が要らないハーブなのに。
むしろはびこり過ぎるので、困るほどだ。
普通の人は、ドクという文字が入っているだけで毒草だと思ってしまう。
あの一種独特な匂いも、尋常ではないから、仕様がないのかしらん。
名前の由来には諸説ある。
ドクイタミ(痛み)、ドクタメ(溜め)、ドクタメ(矯める)などからドクダミになったといわれ、
別名も「魚せい草」*せいはナマグサイの意味、「地獄蕎麦」などというおどろおどろしい言葉だ。
私は最後の[矯める」からきた「毒を矯める」ではないかと思っている。
矯めるとは、「矯正する」、とか「直す」という意味だからだ。
というのは、この植物は日本薬局方にも記載されている生薬(メデシナルハーブ)で、
解熱や、利尿作用、動脈硬化の予防、抗菌作用に優れ、浴湯料に用いれば皮膚のトラブルを直して体を温める。
このほか10を超す薬効があることからジュウヤク(十薬、または重薬)とよばれている。
このように力説すると、ドクダミ屋のまわし者かと疑われそうだが、
何を隠そう、私とドクダミとの付き合いは長い。
実際にドクダミ湯に入ってみると、肌がすべすべになり、身体が温まってベッドに入ったらバタンキューだ。
化粧水など何もつけなくても、肌が突っ張ることがない。
そうそう、あの匂いは? と心配だろうが、全然匂わないから、気にすることはない。
今日は夕方になってから、少し冷えてきた。
生のままのドクダミをたっぷり入れて
「スペシャルフラワーバス」にしよう。
恥ずかしながら、畑仕事でで汗まみれになり、この年でアセモに悩む年もあった。
ドクダミ風呂は、アセモ予防にもなるから、ありがたい。