高熱が続く恐怖の薔薇熱 ②

前回は薔薇熱のガイダンスと、初期及び中期の典型的な症状について、記した。
個人差があるので一概には言えないが、
最も熱が上がった最盛期(というのかな?)には、次のような病状となる。
ちょうど恋愛中と同じで、寝ても覚めても頭の中は薔薇で一杯だ。
誰かのバスとかバレイショ、バーミヤンなどのようにバ
から始まる言葉を聞いただけで、すぐに薔薇を連想して取り乱すことがあるので、要注意である。

さて、薔薇ははるかな昔から優雅な香りと、薬効、美しさで王侯貴族に愛されてきた。
時代が下って、生母マリアのシンボルフラワーとなると、
富める人も貧しき人も、薔薇を心のよりどころとして、敬愛する人が多くなっていく。
こうした歴史を紐解くにつれて、薔薇の形をしたものを身の回りに置きたいと、
コレクションが始まる。
最初は薔薇の絵付けのコーヒーカップから始まり、トレ-やグラス、皿などの食器類、
ナプキン、夫のネクタイ、子供の手作り手提げ、ブローチ、薔薇模様の布地、ソファカバーとクッション、
ベッドカバー、ベビーキルト、トイレカバーにトイレスリッパまで、柄は薔薇でもここまでくると、
頭がクラクラ・・・。

「この薔薇はリバテイのビンテージなんですの。
あちらのオールドローズ模様のカーテンは、サンダーソンのもの、
絵筆のタッチが気に入ってるんですのよ。このカメオのブローチも素敵でしょ」
見せてくださる方には悪いけれど、
何から何までこう薔薇に囲まれてしまうと、こだわりの薔薇も逆に下品に見えてしまう。
風に当たれば少しは気分がよくなるだろうと、外に出たら、
土の部分が見えないほど密植した薔薇の花壇が目に入った。
「キャー、助けてー」

薔薇には人を狂わせる何かがある、と多くの詩人たちは語る。
もうすぐ2月。
薔薇仕事のスケジュールは、2月に重要な作業が入っている。
寒さも厳しくなるから、風邪に気をつけて頑張らなくては・・・。