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240色の色鉛筆

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「ねぇ、ばぁば、この立派な箱には何が入っているの?」
「どうしてそんなににこにこしているの?」
と孫から聞かれた。


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今までにないほど嬉しいことを、「盆と正月が一緒に来たような」などと形容する。
前々から欲しい欲しいと思っていた色鉛筆、
しかも240色入りのスペシャル品が、私のものとして目の前にある。
それこそ盆と正月のにこにこ顔でなかったとしたら、おかしなものだ。

これはグラフィックデザイナーや建築家、アーティストなどがよく使っているuni鉛筆
(そう、アヅキ色で普通の鉛筆よりちょっと高いあれ)の50周年を記念して、
三菱鉛筆が総力を結集し、限定5000個を創り上げたもの。
木製布張り仕上げのケースで、重さ5キロ。金色のタイトルの下には。
個々のシリアルナンバーが入っている。
   

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それにしても、何んと美しいグラデーションだろう。
使うのがもったいなくて、何度も何度も引き出しを出したり仕舞ったりしている。

鉛筆の1本1本には、色の名前と並べ順の合い番号が金色でエンボスされている。

すべてローマ字で記されてぃるが、WAKAMURASAKI や KOKEIRO, AONIBI などのように、
日本の伝統色は日本語そのままの表記としているのが嬉しい。

添えられたテキストにもわかりやすくまとめてあるが、新しい試みに気がついた。
それは、色を単なる記号としてとらえるだけでなく、
その色が持っている個性や、文化的、歴史的な背景も加味したIMPRESSION WORDを
付け加えたことだ。これは色を理解し、仕事に用いるうえで大いに役に立つことだろう。
ブルーの並びを、見てみよう。上から下へ

114 DARK PHTHALO BLUE  ダーク・フタロ・ブルー 勇敢な 

113 AZURE BLUE  アザー・ブルー  高らかな

112 PRUSSIAN BLUE  プルシャン・ブルー  統制的な

111 INDIGO  インデゴ  染み込んだ

110 TETUSKON  鉄紺  屈強な  

109 HIROSHIGE  広重  印象的な

108 NAKAHANADA  中縹 なだらかに

107 ORIENTAL BLUE  オリエンタル・ブルー  遥かな

106 HANAASAGI  花浅葱  匂い立つ

105 AQUA  アクア  澄んだ

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まださらっと見ただけだが、気がついた事がある。
それは長年の間、自分の頭の中でイメージしていた色と、
目の前に現れた色の間には微妙なずれが感じられるのだ。

例えば OLD ROSE は、これまでくすんだ濃いピンクだと思っていたが、
それほどではなく、心に訴えてくるやさしい色だ。
MAZENTAはもっと赤紫がかっていると思っていたのに、長い間記憶していた色と
ニュアンスがどこかちがう。
おそらく出版社に勤めていた頃に、カラー印刷の4色分解で使われていたマゼンタと、
今取り組んでいる薔薇の名前のマゼンタが、頭の中でミックスしてしまったのだろう。

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いいことを思いついた。
これから毎日、身の回りのものを何でもいいから描くようにしよう。
そして使った色鉛筆の色とスペル、インプレッション・ワードを、頭に入れるのだ。
1年は365日。1日1個を覚えたら秋頃までに240個をマスターできるはず。


新しいタスクに、私は張り切っている。

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