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キャス・キッドソンみたいな色遣い

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昨年3株だったクランベリー(ツルコケモモ)が、大きな株に育った。
植え替えたいが、植木鉢をいくつも並べるのは野暮だし、場所を取る。

ブルーのペンキを塗ったワイン用の木の箱があったのを思い出し、ゆったりと植えてみた。

思った通りのびのびと育ち、初夏に面白い形の白い花が咲いた。
小さなその花は、咲きだす前から反り返ったような複雑な形をしている。
写真を撮っていたのに、見つからないのが残念だ。
落ち着いて探して、ぜひお見せしたい。

調べてみると、蕾の状態形が鶴(Crane)に似ているので、
また、鶴が好んで食べる果実なので、Crane berry とよぶようになったという。

綺麗な紅色のつぶらな実をつけたクランベリーは、アメリカの沼沢地で栽培されている。
その収穫法というのが、じつにユニークだ。
周囲を固めたクランベリー畑に水を張り、樹を激しく揺する。
するとパラパラと実が落ちて水に浮いたところを
専用の作業車で集めて行くのだから、さすがアメリカはスケールが違う。


なつかしい思い出がある。
学生だった1960年代に、アメリカのセレスティアルという会社から、
カラフルな絵柄のハーブティがシリーズで売り出されていた。

その中に、クランベリーティがあった。
あいまいな記憶だが、箱には長いスカートにベストを着た少女が、描かれていた。
バックは湖(?)に、小舟を浮かべている絵だったような・・・。

説明文を辞書と首っ引きで読んだ記憶があるが、
覚えていたのはたったの二つだけ。

クランベリーには利尿作用があることと、
craneberry patch のパッチは小さな畑の意味で、
あの時点ではパッチワークのパッチと同じとは知らなかった。

この箱を選んだとき、頭の中にはクランベリーと水という潜在意識が働いたのだろう。

けれども、こうしてあらためて眺めてみると、キャス・キッドソンの色遣いによく似ている。

さらに、図案的にみると Liberty 社の定番となっている Wiltshire のモデルはこれではないか。

秋の夜長にああでもない、こうでもないと、素人が御託を並べているときが、一番楽しい。

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