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ローズマリーのトピアリー

「そうそう、お伝えしておきたいことがあるのよ」
仕事の打ち合わせが済んだ後に、Yさんはちょっと照れくさそうな声で、話し始めた。
彼女は、私がテレビに初出演した1985年からお世話になっている、年下の有能なキャリアウーマンである。
「何年前になるかしら。
広田さんがほかの生番組に出演していて、ちょうど終わったところへ、
私が行き合わせたことがあったでしょう?
あのときにいただいたローズマリーの挿し木が、とても大きくなったのよ」

確か、挿し木の話で使った5~6cmの小さな苗を差し上げたことは覚えている。
しかし、疑うわけではないけれど、本当だったら超多忙の毎日を送っている彼女が、
よくケアをしたものだと思う。
植物を一度こじらせてしまうと、取り返しののつかないことになりがちだからだ。

重要なポストにいる彼女の仕事は、編集会議に、ロケハンティング、アジェンダ作成、プレゼンテーション、出演交渉、収録立会い、編集チェック・・・・、
確かめたわけではないが、想像するだけでもこのような流れの仕事を、エンドレスで毎週のようにこなしている。
このほか大きな特集をプロデュースしたり、イベントや地方の公開録画にも参加しなければならない。

電話の翌朝、私のパソコンにもう写真が送られてきていた。

一瞬、目を疑った。
何と立派なトピアリーではないか!!!
しかも、この感じでは直径が40cmはありそう・・・・。
彼女は、剪定ばさみで切るのが大変なので。小型の刈り込み用の専用はさみを買ったと、
笑っていた。

「なせばなる」、
「継続は力なり」、
「石の上にも3年」  ちょっとちがったかな?

私の頭の中に、格言やら諺がどっと沸いてきた。

すらすらと、そしてばりばりと仕事をこなしているYさんを想像すると、
男勝りのキャリアウーマンを想像する人も多いだろう。
ところが、じつにチャーミングな可愛い女性なのだ。
努力家ということは知っていたが、植物をきちんと管理し大きな愛情で育てていることまでは知らなかった。
身近なことの積み重ねが、大きな成功の元となる。
これは何かに優れた人たちに、共通していえるのではないだろうか。

Yさんが仕立てたローズマリーのトピアリーを知って、彼女が何倍も魅力的にみえてきた。

* 肝心の写真が、大き過ぎてどうしても入らない。
   小さいサイズでもう一度送っていただくよう、お願いしてみるので、しばしお待ちを・・・・




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