HOME:広田せい子のハーブガーデン

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5年目のマンドラゴラ

こう暖かい日が続くと、庭に出ている時間が長くなる。
今朝はこぼれ種子で増えたマーシュを整理し、
宿根ロケットの定植と、ムスクランの種子まきを済ませた。

下の庭から移動した植木鉢の整理もしなくては::::。
ところで、あの鉢はどうなっているだろうか。

「あぁ、元気でよかった」
指を折りながら数えてみると、ある大学の教授から2株の苗をいただいて、もう5年になる。
これは西洋の本草学やハーブの歴史の文献には、
必ずといっていいほど第1章のあたりに登場する「歴史的有名ハーブ」だ。
学名はMandragora officinalum、英名はMandrake。
俗名はDevil’s apple(悪魔のりんご)、
あるいは Love apple(愛のりんご)などとよばれている。


hachi.jpg

一見ただの雑草に見えるが、
このハーブほどおどろどろしい伝説を引き摺っているものはない。
株には雄と雌があり、それぞれ上半身は草の形でも、
土の中の下半身は二股に分かれていて人間に酷似している。
これを引き抜くときにマンドラゴラが発する身の毛もよだつような断末魔の悲鳴を聞いた者は、
瞬時にしてあの世へ逝ってしまうという。

それなら近寄らず触れなければ何のこともないのだが、
強力な麻酔作用と驚くほどの媚薬効果があるため、危険を冒してまで手に入れたい人は多い。
そこで、こんな方法が編み出された。

まずは、
何日間も絶食をさせておいた犬の首に、丈夫で長い紐を固く結びつけ、
一方の紐の端はマンドラゴラの株の根元にしっかりと結ぶ。
次に、犬から少し離れた場所に餌を置き、直ちにその場を離れる。

その数分後、息絶えた犬の傍らに転がっているマンドラゴラを手にすることができるのだ。
この話はたいへん有名で、数々の絵も残されている。
昔の人々は、まるで人間を思わせる二股のなまめかしい根に衝撃を受け、惧れを覚えるそうだが、
日本ではこうした回りくどい話にはならないと思う。
大根の発育障害による、もっとなまめかしい大根にでも、驚かないからだ。

ちなみに、3年目に植え替えるとき、根を注意深く観察したら、
パセリのような根がたしかに二つに分かれていた。


私の推理では、マンドラゴラの類を見ない麻酔作用だけは本当なので、
むやみに軽々しく取り扱ってはいけないという注意喚起のために創った話が、
受け継がれてきたのではないだろうか。

いずれにせよ、野放し状態にしては置けないハーブのひとつである。

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