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エルサレム・アーティチョーク

八ヶ岳の南麓に住むハーブ仲間のブログを呼んでいたら、
こんなことが書いてあった。


                        M・Mさん撮影

2年ほど前のこと、植えたおぼえがないのに、きれいなキクのような花が咲きだした。
ぐんぐん増えてほかの植物を駄目にしてしまうので、あの時一掃したはずなのに、また生き返ってしまった。
いったいこれは何だろう・・・とある。


同じような質問を秋田県、栃木県、長野県などに住む方からいただいたことがあるが、これはキク科ヒマワリ属のキクイモだ。
学名はHelianthus tuberosus. 和名は、菊に似た花で芋のような根、というひじょうに分かりやすいネーミングである。原産地は北アメリカで、飼料用、観賞用として導入したのが、エスケープして野生化し、帰化植物となっている。
ひじょうに強い植物で、北海道では各地で群落が見られる。
この根茎にはイヌリンという蔗糖が含まれ、ネットでひいてみると健康食品として「本当に大丈夫なのか」と眉にツバをつけたくなるほど、数多くの「商品」を売り出し中になのには、驚いてしまった。
百科事典の「Wikipedia」で調べてみると、これまた、体によいことがいろいろ書いてあるから、いくらかは本当なのだろうか。

効果は置いておくとして、65歳以上の人の中には、キクイモ恐怖症の人がいるはずだ。
それは戦争中に食べるものが無くなり、菊芋の根を食べた人たちの話を聞いたことがあるからだ。主に疎開してきた人が、土地の人が手をつけないイモを見つけ、煮たり蒸かしたりして食べたという。その味はひじょうにまずく、いくら煮てもがりがりと硬い。中には下痢をして苦しんだ人もあったという。

戦争中の耐乏生活は、日本ばかりではなかった。
南仏プロヴァンスで研修をしていたある冬のこと、私はハーブの先生のヨーランド夫妻とクリスマスも間近な市へ出かけた。古い城壁の内側も外側も、年の瀬の買い物で大賑わいだ。何にでも興味を示す私の足は、少しも進まない。ハーブやスパイスの売り場で私の足は止まってしまった。生姜やニンニクなどと一緒にキクイモが並んでいるではないか。やはりハーブとして扱われているようだ。手にとってしげしげと眺めていると、夫のモーリスが両手を広げて「勘弁してくれよ」と、いうではないか。
「どうして?」と聞くと、「戦争中は孤児院で育ったので、毎日キクイモばかり。もう2度と見たくもない」と苦々しげに語ってくれた。

フランス語は忘れたが、英語では「エルサレム・アーティチョーク」というキクイモ。
飽食の時代では、高価なダイエット食品となっているこの黄色い花・・・。見るたびに、こんな思い出が蘇ってくる。


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