カラフルな宝石たち

70歳を越した女性なら、
たいていダイヤモンドの指輪とかネックレースの一つや二つは持っている。
ところが、私は何も持っていない。
その代り、このように美しいジュエリーを庭から授かっている。
これらは全部トウガラシだ。
エナメルを塗ったような光沢のある地肌、
エキゾチックで鮮やかな色、
トウガラシの概念を打ち破るユニークな形・・・・。
冷たい石の輝きはなくても、
熱く燃える火のような辛さを秘めている。
数あるハーブの中でも、
トウガラシほど世界中の人々に使われているものはあるだろうか。
トウガラシの持つ不思議な魅力に引きずられ、
栽培と研究にのめりこんだ20数年前のあの頃がなつかしい。
近くに180坪ほどの畑を借り、200品種近いトウガラシを育てては、
だんだん深みに入って行った私・・・・。
とうとう高知県の牧野植物園で展示と講演を行うことになったが、
あれは若かったからこそできた大きな飛躍だった。
そして今でもトウガラシマニアのセイコバーバは、
庭の一画にペッパーガーデンを持っている。

活きた宝石は、料理だけでは使いきれない。
フラワーアレンジメントに用いて友人へのプレゼントにしたり、
ドライにして冬場の室内装飾に使っている。
このミニバスケットは私の手作りだ。
小さくて可愛いものを入れると、よく似合う。

トウガラシのほかに、
クラブアップル、カラマンシ―(フィリピンの四季生りライム)、バラの実(ER ボウベルズ
などの小さな果物を盛って。
ちなみに、真ん中の大きめの赤いトウガラシはブートジョロキアという超激辛種。
(最初の写真では、左側中央) ギネスブックには世界第3位の辛さと、登録された。
世界的に権威のあるニューメキシコ州立大学トウガラシ研究所の記録により樹立。