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季節を語る小さな花かご

昨夜、コオロギの鳴く音を、初めて聞いた。

今年はカナカナ蝉のあの儚げなため息を聞くことなしに、秋が訪れようとしている。

雨上がりの庭はまだ緑だが、バラの実やマルス(ひめりんご)類は色づき始めたものもあり、
小さな秋のサインをあちこちで見つけた。
さて、思わず頭だけ切ってしまった小枝をどうしようか。
私にはこんな時に役に立ついいものがある。

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それは、暇を見つけて編んでおいたミニ・バスケットだ。
手のひらに乗るサイズだから、ミニミニといったほうが正しいかもしれない。

よくできたものから差し上げてしまったので、あまり上手でないものばかり残っているが、
小さいかごは短時間で編めるし、素材も少なくて済む。
それに、花瓶にはさせないほど小さな草花でも、飾ることが出来る。

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例えば、先ほど切ったマルスとバラの実を、こんな風にアレンジしてみた。
この場合、果実類は水分を含んでいるので、かなりの間しなびることがないし、
色も自然に移ろうので、ただかごに盛っただけだ。

明日の朝の食卓に、そっと置いてみよう。

ハンサムな夏野菜たち

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「オイシイ野菜を食べたい」
この一心で、35度に近い真夏日のなかを、買い出しに出かけた。
夫の運転で、途中仲よしの妹をピックアップし、目指すは「セレサモス」へ。

「セレサモス」とは、川崎市JAによる大型の直売所で、
.近くの農家で採れたばかりの、新鮮な野菜や果物を買うことが出来る。
旬のものがリーズナブルな値段で手に入る、このファーマーズマーケットは、
いつも大繁盛で、今日もレジには長い行列が出来ていた。

しかし、炎天下も厭わずに、
良い素材を求めて出かけてきただけのことはあった。
この大きな段ボールの中身が、今日の戦利品である。

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さぁ、何が出来るか楽しみだ。
これだけの材料で作れるものを、ざっと書き出してみよう。

★ラタトーイユ。
ズッキーニはうちの庭のものを使うことにして、
トマト、ナス、セロリ、ニンニク、ピーマン(緑、赤、橙、暗紫色)、タマネギなど。

★即席しば漬け
ミョウガ、ナス、キュウリ、アカジソ、トウガラシ

★冬瓜の蟹入り葛あんかけ
トウガン

★ミネストローネ
トマト、タマネギ、セロリ、ピーマン、ロケット、ニンジン、ニンニク

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★シソジュース
アカジソ

★ナスのカレー
ナス、、トマト、ニンニク、タマネギ、セロリ

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★バジルペースト
バジル、ニンニク

★ナスの味噌炒め
ナス、トウガラシ

★ブルベリーのジャム
ブル-ベリー

このほか汁物、煮物、揚げ物、サラダ類などに、さまざまな組み合わせが出来る。
作るのは楽しいけれど、これでは食べるほうがちょっとつらいかも・…。

それにしても、自然の色の力強さに、私はあらためて感激している。

ツタンカーメン王を想いながら

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なぜか今年はヤグルマソウが元気で、
お盆を過ぎてもまだ咲いている。
イギリスの種子を蒔いたのだが、
このブル-の美しさは、私がこれまで植えたヤグルマソウの中でも、
一番色が深いように思われる。

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その上、花が枯れそうになり始めると、
青の色が一段と冴えるのだ。

普通に考えれば、命が儚くなるにつれて、
体も弱々しくなるはずなのに・・・・・。
この花は全身のエネルギーを結晶させたのだろうか。

思い出したことがある。
エジプトの王家の谷に眠るツタンカーメン王の棺に捧げられた花が、
この青いヤグルマソウだったことを・・・・・・。

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18歳の若さで旅立った青年王は、複雑な人間関係に巻き込まれ、
けっして幸せではなかったという。
年上の妃アンケセナーメンが飾った花は、
3300年の眠りの中でどれほど彼を慰めてくれたことだろう。

カ―タ-卿が棺の蓋を開けた時にも、この花はまだ青い色をとどめていたとか…・。

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ツタンカーメンを想いながら、勝手に指が動いて、
いつの間にか出来上がったのは
ヤグルマソウの首飾りだった。

儚げな花弁は無数に重なって青味を増し、
陰翳も謎めいて、なんと綺麗なのだろう。

Heavenly blue (天上の青)とは、この色かもしれない。

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