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庭から摘んだピンクの花

若かった頃、ピンク色はなぜか罪深い色に思えて、

ネイビーブルーやチャコールグレイの服ばかり着ていた。

ところが71歳になってみると、暗い色やくすんだ色の服など見るのも嫌という感じで、

気分が若々しくなる明るい色や楽しい色が好きになった。

さて、現在のところ花壇の主役はピンク系統のバラなので、

引き立て役にはブルーやパープル系の草花を選んだつもりだった。

ところが、春まだ浅い季節なのにずいぶんピンク系の花があることに気がついた私である。


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左下から上へらせん状に。

アブチロン? 上品な優しい花が1年中咲くおよそ2mの木。

コウセツダイコンの花 10年ほど前、南こうせつさんから頂いた原種系の大根に勝手に命名。

コボレダネで毎年よく発芽する。ユニークな形の実を若いうちに塩漬けにすると美味。

ディジー、 クラシックな芳香性カーネーション3、 ゼラニューム「アップルブロッサム」、

ミニバラ2、 スイートバイオレット5、 アンティックビオラ2、

スイートピー「チンギタヌスロゼア」 紅色のつぼみから凛とした咲き方までみんな素敵。

ヒヤシンス  わざと植えっぱなしにしてほっそりタイプにして。  アリッサム、 
     
八重咲きプリムラ「クエィカ―ズ・ボンネット」、 同「ミス・インディゴ」、

ローンデージー  こんなに可愛らしいのに、イギリスでは芝生に生える雑草として目の敵に。

ザルジアンスキヤー 「ミッドナイトキャンディー」 ゴマノハグサ科のミステリアスな花で、

夜になると強いアーモンドの香りが・・・。

アネモネ, ガーデンシクラメン、 リンゴ、  ハナモモ「照手姫」2、 アーモンド2、

ケイランサス「コッツウォールドピンク」、 リナリア、  ローズマリー ロゼア、 アラビス、

クラブアップル。
 

まだまだ小さくて、切るのがかわいそうな花もあったのに、

雨が降ると一晩で10cmも伸びる。

バラのつぼみも付き始めたが、例年より半月以上は早いようだ。

どうかそんなに焦らずに、ゆっくりお出かけくださいな、春の神様。


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庭から摘んだ黄色い花

冬から春にかけて咲く花には、黄色が多い。

ロウバイ、ヒイラギナンテン、マンサク、ヒュウガミズキ、トサミズキ、サンシュユ、レンギョウ、ミモザなどの

木の花や、

ツワブキ、フクジュソウ、コルツフート(カントウ)、タンポポ、バターカップ、ナノハナ類などの草花が、

次々に春を告げる。

季節は移ろってゆくが、3月下旬の私の庭から黄色の花や葉を集めてみた。


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左から右へ、上から下へのおまかな順で。

カルーナの葉、下の段:パンジーいろいろ。四季咲きミモザ、オキザリス、レンテンローズ、カウスリップ、

ロケット、水仙いろいろ、ルナリア、プリムローズ、ブルボコデューム(貴婦人のペティコート)


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左上の黄色のサクラソウは、どちらもイギリスの春のしるしとして愛されている。

左側はプリムローズ。このプリはプリマドンや、グランプリと同じように一番の意味で、

プリムロースは一番早く咲く花だからこう呼ばれているそうだ。

昨年の6月に訪ねたイギリスでは、田舎家の生け垣の下や果樹の足元などに花の終わった株を見かけたが、

ほんとうに元気で丈夫な野の花だと思う。

その証拠が、結婚した年に実家からもらい、今でも毎年庭で咲いているこの花だ。

アパート、マンション、貸農園、自宅の庭と植え場所を転々と変えても、いじけることがない。

当時「黄色のサクラソウ]とよんでいたこの花は、

昭和14年に母が嫁いできたときにはすでに父の家の花壇にあったというから、

ざっと数えても、何んと76年以上は経っていることになる。

さて、我が家には長生きの車もある。

3男と同い年だから43歳になるが、この車は家庭の歴史を共有してきた大切な仲間だ。

ワンオーナで事故もなく、ていねいに乗っているからおそらく私よりも長生きするに違いない。

そう言えば、この車の色はプリムローズと同じ黄色だ。

エネルギーの源であり、太陽の色として崇められているように、

もしかしたら黄色には何かしらパワーが秘められているのではないだろうか。


ドラマチックな春

春の女神の佐保姫様は気まぐれなご性格なのか、今年はいったいどうしたのだろう。

北の国では今でも猛吹雪でたいへんな暮らしを強いられているというのに、

私の住む横浜ではかなり早い春の訪れだった。

その足跡を辿ってみよう。

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2月19日。

居間から見える庭の片隅に、コンテナ栽培を寄せたコーナーを作ってみた。

うっすらと積もった雪の下では、

ニオイスミレの「アニー」と「パメラ・ザンブラ」が元気に花を開いている。

晴れた日にはやさしい芳香があたりに漂うのだが・・・。

コボレダネで芽生えたワスレナグサも、もうつぼみを付けていた。


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約1月後の3月17日。

ニオイスミレはほとんど花を終え、ほふく性の茎が長く伸びている。

ワスレナグサは草丈25Cmほどに成長し、開花中。

手前に垂れている小さな青い花は、「ベロニカ・オックスフォード・ブルー」。

余談だが、聖女ベロニカの学名をもつこの花の仲間を、日本ではオオイヌノフグリという。

外国の方に意味を聞かれ、説明がとても難しかった。

棒状の茎はバラ。2月20日に強剪定をした。

日当たりと風通しをよくし、病気を防ぐために葉をすべて取りつくしたせいか、

どのバラもすこぶる元気だ。


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3月17日

居間の大きなガラス戸越しに見た庭。

レンガの縁取りの内側はバラと宿根草の組み合わせで、

昨秋植えた花を引き立てる色の草花も、日に日に生長している。

写真中段の右側あたりをピンク色に染めているのは、カワヅザクラ。

上部に広がる枯れ枝状のシルエットがソメイヨシノだが、まだ1輪も咲いていない。


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3月22日

ジャーン!!! 

目覚めて居間のガラス戸を開けると、目の前が花の海と化していた。

ポカポカ陽気が続いたせいで草花の伸びるのは早く、

花壇の地面がもうほとんど見えない。

花壇の中で赤茶色に見える部分は、バラの新芽だ。

逆光で見る「レデイ ヒリンドン」や「ルイ14世」、「パパ メイヤン」、

「ヨハネパウロ2世」、「真夜」、「黒真珠」などの新芽は、ガーネットを思わせるほど美しい。


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3月23日

春はあけぼの・・・。

太陽が昇り始めると、こんなに豪華な絵屏風が目の前に現れた。


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刻一刻、開けてゆく空から降り注ぐ金色の矢・・・・

春を寿ぐ序曲は今年もドラマチックだ。

咲いた、咲いた!

今年の桜の開花予報が、数日前に出た。

東京地方では、たしか平年並みの3月25日だったが、

昨日からの20度を超す陽気では、私の住む横浜はもう少し早くなることだろう。

もっともこれはソメイヨシノの話で、我が家の前のカワズザクラはもうすでに開花している。


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この写真は、昨日(3月7日)の午後3時ごろ撮影。

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これは今朝撮影したもの。わずか半日でだいぶ開花してきた様子がわかる。

昨日は朝から庭仕事をしていたが、気持ちのよいポカポカ陽気に、

午前中着ていた薄手のヤッケ、タートルネックのセーターを次々に脱ぎ、

昼食後から夕方までは下着と木綿のチュニックだけという薄着だった。

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見事に咲いた今朝のカワズザクラ。

ソメイヨシノよりも濃い桜色で、華やかな感じがするせいか、遠くからでもよく目立つ。

散歩の人たちが足を止めて、挨拶を交わしている声が聞こえてくる。、

「おはようございます。今年も咲きましたねぇ」

「ほんとにきれいですこと。いかにも春が来たっていう感じでわくわくするわ」


野にも山にもわくわくする季節が、もうすぐ始まる。いや、始まっているかな?

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