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バジル・危機一髪

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前から気になっていたことが、数日前に解決した。

例年なら8月中にバジルの切り戻しを兼ねた大々的な収穫をし、

1年分のフランス語でピストゥ(英語でバジルペースト)を作ってきたのに、

今年はなぜか気持ちが落ち着かなくて、取りかかる気持ちにならないでいた。

これまでは畑に地植えをしていたのに、

今年は3個の大きなスリット鉢に各3本ずつ植えたものと、

堆肥をたっぷり入れた深めの育苗箱に植えた6本が、この異常なほどの暑さでよく育った。

我が家だけでは使いきれず、

サラダ好きの近所の人に枝を切ってさしあげたり、

被災地の友人へ大量のスパゲッテイに、ピストゥを添えて送ったこともある。。


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台風15号が近づいてきた。

せっかく収穫期を迎えているのに、このままで放っておくと、

風で揉まれて葉が黒くなったりボロボロになって、風味も落ちる。

雨が降りだす前に収穫しなくては・・・・。

幸いにも、この台風は雷をともなわないとみえる。

これだけでも随分違う。

鋏も使えるし、電気器具も使えるのでありがたい。

両手で抱えきれないほどのバジルの枝を切り取り、

まずは、居間の床に広げて害虫チェックを。OK.

雨に当たったら乾燥させるのだけでも一仕事だが、これもOKだ。

フードプロセッサーにバジル、松の実、ガーリック、塩、オリーブ油を入れて、

クリーム状になるまで撹拌する。

最後に粉状のパルメザンチーズを加え、撹拌して、出来上がり!!!


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いつも困るのが保存の仕方だ。

大きな瓶に入ったピストゥは、とても豊かな暮らしのシンボルにみえる。

ところが、使っていくうちに空気に触れる部分が多くなり、色も味も悪くなるから ×。

2~3回で使いきれる小さい瓶に入れ、冷凍するのは正解だが、冷凍庫が狭くなる。

そこで、当座に使う分だけ密閉容器に入れて冷蔵庫へ。

大半は、ファスナーつきの密閉袋に入れて冷凍し、使う分だけ折って取り出す。

袋の上から手でなでながら平らに伸ばし、固まるまでトレーや箱のふたなどに入れて冷凍すると、

取り出しやすい上に、冷凍庫の中が整理しやすい。


そうだわ、

危機一髪で、台風に合わなくてよかったバジルに、お礼肥えをやらなくては・・・・。


がんばロー ズマリー  を被災地へ

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コンクリートの擁壁にへばりついて生きている

頑張り屋のローズマリーについて記したのは、2010年4月13日のことだった。

あれから約1年半が過ぎた。

依然の写真と比べてみると、それほど大きくは育っていない。


コンクリートの割れ目に、風で運ばれてきたタネが運よく引っかかり、

にじみ出てくる雨水で発芽した・・・・。

ここまでは想像がつくが、その後はどんなふうに育ったか考えると、辛いものがある。

最も過酷なことといえば、根を挿しこんでいるコンクリートがかなりの高温になる夏場を、

どうやって生き延びてきたのだろう。

今年は異常気象で真夏日が続いた。

コンクリートの部分は外気よりもさらに高く、50度近くなっていはずなのに、

ダメージが感いられない。

冬場も水気を含んだコンクリート内部は、マイナスになったままの日が続いているはずだ。

この強い生命力をもった国産ローズマリーを、このままにしておくのは惜しい。

何かに役立てることはできないだろうか。


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今朝、小さな薄紫の花をつけた香り草を見ていると、答えが出た。

これから挿し穂を取って増やし、被災者の方たちへ送ってはどうだろう。

植木鉢でも地植えにも適しているから、仮設住宅や公共施設などに植えればみんなで利用できる。

誰か必ずハーブや植物に詳しい人がいて、世話をしてくれるに違いない。

そして、ああでもない、こうでもないと話し合っていることからコミニュテイが生まれ、

ローズマリーを守り育てることで人々の輪が広がっていくと嬉しい。

ローズマリーは、利用範囲が広いハーブだ。肉や魚の料理だけでなく、

ハーブテイはもちろん、パンに焼きこんだり、簡単な燻製にも美味しそうな香り付けをしてくれる。

風呂に入れれば足の先まで身体が温まり、熟睡できる。おまけに肌もすべすべになるのだから素晴らしい。

さぁ、ローズマリーを被災地へ送ろう。

今日から、挿し木をして丈夫なポット苗を作ろう。

名前はおいおい考えることにして、

当分の間は「 がんばロー ズマリー」とよぶつもりだ。

真夏の昼の夢

「ん、なに?」

誰れかに呼ばれたような気がして、

そっと目を開けてみた。

仰向けに寝ていたらしく、真上には薄暗い幕でも張ってあるのだろうか、

ぼんやりとしている。

どこからともなく聞こえてくるのは、

パイプオルガンが奏でるバロック音楽のようだ。


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いったいここはどこだろう。

そっと首を横に曲げてみると、

今まで見たこともない、作りもののような花が目に入った。


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桜貝のような色と形をしたこの花は、何んと上品できれいな花だろう。

この花たちが、歌っていたのかも・・・。

すると、も、も、もしかしたら、ここってアソコ?

きれいな花が咲き乱れ、絶え間なく音楽が流れている場所といったら、

天国しか知らない。

どうしよう。誰にもこちらへ来ていることを話してこなかったから、心配しているのでは?


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そのとき、耳元で蚊が近寄ってくるキーンという音がした。

瞬間的に手が動いてバシンとしたつもりが、誤って叩いたのが自分の頬。

これですっかり目が覚めて、お粗末な「真夏の昼の夢」は、The end. となった。

薔薇の水揚げを終え、片付けているうちに、ついうたた寝をしてしまったのだが、

続編を見るにはどうしたらよいのだろうか。

野分きだちて

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野分きだちて俄(にわかに)に膚(はだ)寒き夕暮れのほど、常よりも思いいづる事多くて・・・


台風が去った後の庭で、ふと源氏物語の一節を思い出した。

たしか[桐壺]だっだと記憶しているが、

野分き、あるいは野分けというのは、原っぱの草をかき分けながら吹く大風のことである。

この程度なら、平安時代の嵐はかわいいものだ。

台風12号が大暴れをしたために、今、三重や和歌山,奈良県の周辺では大変な被害が出ている。

我が家では強い風が西洋菩提樹の枝を折り、嵐は花壇の花の上で地団太を踏んで去って行った。

黄色やピンク、オレンジなどの花は、長雨ですっかり徒長してしまったジニア(ヒャクニチソウ),

フワフワした薄紫の花は、昨年ドワーフだったアゲラタムだ。一般にコボレダネで増えた株は、

元に戻って高性になるケース多い。おそらく矮化剤の期限がきれたものとみえる。


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アーチの下に細い通路があったのに、今はアゲラタムに占領されてしまった。


それにしても、昔の姫君は梅雨時をどのようにして乗り切ったのだろうか。

父親が有力者だったり、高貴な血筋の方なら雨漏りや、お召ものの心配もいらず、

召使たちも張り切って、貴公子たちが訪問し易いサロン作りにはげんだことだろう。


しかし、末摘む花のように容姿だけでなく、住まいやもろもろのものにも「難あり」の

お姫様のばあいは、十二単は重たく、汚れていたにちがいない。

洗い替え用に一式そろえるのは大変な出費なので、香をたきしめたり、几帳を調節して

夏のしつらいを考えたものと思われる。

当てずっぽうの空想は、どこまでも広がる。


久しぶりに青空の下で、のんびりとしていると、もう赤とんぼが飛んでいた。



カラマンシー

R子さん

残暑お見舞い申し上げます。

のろのろ台風の影響のせいでしょうか、こちらは強い風が吹き荒れています。

そちらはいかが?

さて、明日の午前中、黒い猫ちゃんがいいものをくわえていきますので、楽しみにお待ちください。

[いいもの]ってなーに?ですって?

ふ、ふ、ふ 知りたいでしょ。

いいものとは、先日約束した「1年中実がついている小さなレモン」のことで、

とてもよい苗が手に入りました。

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ほらね、元気にすくすくと伸びた苗木でしょう。

原産地は中国で、日本へは江戸時代末期に伝わったそうですよ。

渡来した最初の頃は、長崎のあたりで栽培されていたとか。

南蛮渡来の珍しい酢のきだったのかもしれません。

今では東南アジアに分布し、各家庭に植えられているようです。

呼び方もいろいろあって、私が20年ほど前に入手した時は[四季橘]という中国名でした。

その後、「四季成りレモン」とか「リトル・チャイナ・レモン」の名前でも流通するようになり、

今ではフィリッピン語の「カラマンシー」という名前で、売られているときもあります。

名前でだいたいの見当がついたと思いますが、

1年に1度しか花が咲かないレモンと比べて、このカラマンシーは2~3回ほど開花します。


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したがって、1年中いつでも新鮮なオレンジ色の果実をつけています。

この苗木は花が咲き始めたところですが、さわやかで幸せな気分になる香りでしょう?


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最初の実を発見!

多産系というのでしょうか、とにかく実つきがよく、

クリスマスの頃にはイルミネーションで飾ったようにオレンジ色の灯がともります。

利用法はレモンと同じで、酸味はレモンよりもいくらかマイルドです。

サイズはピンポン玉ぐらいなのに、皮が薄いから果汁は思ったよりもたっぷりあります。

毎朝紅茶をいただくので、夫が庭からもいできてくれるのは、なんとたったの1個だけ。

小さいながら、1個あれば二人で十分なのです。

植える場所ですが、我が家ではスペースをケチったために、大失敗。

日当たりと風通しがよく、水はけのよい場所が適しているというので、

南向きで高さが3メートル近い擁壁ぎりぎりのところに植えました。

すくすく育ったのはいいけれど、実の付いた枝はほとんど道路側について、手が届かないのです。

生長が早いので、シンボルツリーとして大きなコンテナに植えるのもよいかもしれません。

これならどこからでも手が届きますものね、


そろそろ黒猫がドアをノックする時間かしら。

わからないことがありましたら、いつでもどうぞ。

                        せいこより

おうちご飯

今日から9月。

大型でゆっくり歩く癖のある台風が接近しているせいで、

朝夕はめっきり涼しくなった。


毎日のように食べている豆腐の扱いに迷うのもこの季節である。

冷や奴 or 湯豆腐 ?

いずれにせよ、調味料は極上の溜り醤油を使う。

薬味は日本のハーブともいえるアオジソ、ミヨウガ、ショウガ,アオトウガラシなどで、

庭からすぐに食卓へ上がる。

近頃「 おうちご飯」が流行っているそうだが、

簡単な冷や奴でも、うちのほうが美味しいはずだ。

これからは実りの秋、

それに食欲の秋でもある。


* 8月はPC。9月はカメラが不調で困っている。

写真はのちほどアップするので、お楽しみに。







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