HOME:広田せい子のハーブガーデン

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カナダから来たタンポポ

タンポポの季節になると、思い出すことがある。
市民農園を借りていた頃だから、およそ30数年前になるだろうか。

今でこそインターネットで、希望するタネを簡単に入手できるようになったが、
30年前はまず外国の種苗ナーセリーの住所を、探すことから始めなければlならなかった。
専門書を取り寄せて調べたり、農業関係や自治体の方からお聞きしたこともあった。
次に手紙を書いてカタログを請求し、手紙で注文をする。
さらに送金は外為がある大きな銀行か、大きな郵便局で小切手を作ってもらい、
名前を忘れたが書留のエアメールで送ったものだった。

その後しだいに、ファックスやキャッシュカードなどを使って購入できるようになり、
そのたびに「文化の恩恵」などといっては感激していた日々が、なつかしい。

カナダに( リヒター )という、ハーブも扱っている会社があった。
カタログには数多くのハーブがあり、おなじみのハコベやタンポポは薬草と記載されいて、
大いに興味をそそられたものだった。
                                                   

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注文していたタネが海のかなたから届くまでには、ずいぶん時間がかった。
早速市民農園へ持って行き、タネをまいたことは言うまでもない。
楽しみに開花を待っていた私が見たものは、
わざわざカナダから取り寄せなくても、
すでに農園や道端に生えているセイヨウタンポポそのものだった!!!
今では笑い話になってしまった、まことにお粗末な一席で・・・。

ちなみに、日本へ初めてセイヨウタンポポを持ち込んだのは、
クラーク先生で名高い北大の教授で、
サラダや根で作る代用のコーヒー用にに、タンポポ(もちろんセイヨウタンポポ)のタネを持ってきたのが最初とか・・・・。


上の写真は我が家の前の道で撮ったものだが、新興住宅地のこの辺りは、
いまだにカントウうタンポポが多い。
総苞片が上向きのものは在来、下向きは外来という見分け方があったが、
このごろは中間種ができていて、それほど簡単ではないようだ。

江戸時代には古典植物の一つとして、数十種ほどの栽培品種があったという。

タンポポが咲くたびに、調べてみようと思いながらも、まだ果たせないでいる。
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ローズマリーのトピアリー

「そうそう、お伝えしておきたいことがあるのよ」
仕事の打ち合わせが済んだ後に、Yさんはちょっと照れくさそうな声で、話し始めた。
彼女は、私がテレビに初出演した1985年からお世話になっている、年下の有能なキャリアウーマンである。
「何年前になるかしら。
広田さんがほかの生番組に出演していて、ちょうど終わったところへ、
私が行き合わせたことがあったでしょう?
あのときにいただいたローズマリーの挿し木が、とても大きくなったのよ」

確か、挿し木の話で使った5~6cmの小さな苗を差し上げたことは覚えている。
しかし、疑うわけではないけれど、本当だったら超多忙の毎日を送っている彼女が、
よくケアをしたものだと思う。
植物を一度こじらせてしまうと、取り返しののつかないことになりがちだからだ。

重要なポストにいる彼女の仕事は、編集会議に、ロケハンティング、アジェンダ作成、プレゼンテーション、出演交渉、収録立会い、編集チェック・・・・、
確かめたわけではないが、想像するだけでもこのような流れの仕事を、エンドレスで毎週のようにこなしている。
このほか大きな特集をプロデュースしたり、イベントや地方の公開録画にも参加しなければならない。

電話の翌朝、私のパソコンにもう写真が送られてきていた。

一瞬、目を疑った。
何と立派なトピアリーではないか!!!
しかも、この感じでは直径が40cmはありそう・・・・。
彼女は、剪定ばさみで切るのが大変なので。小型の刈り込み用の専用はさみを買ったと、
笑っていた。

「なせばなる」、
「継続は力なり」、
「石の上にも3年」  ちょっとちがったかな?

私の頭の中に、格言やら諺がどっと沸いてきた。

すらすらと、そしてばりばりと仕事をこなしているYさんを想像すると、
男勝りのキャリアウーマンを想像する人も多いだろう。
ところが、じつにチャーミングな可愛い女性なのだ。
努力家ということは知っていたが、植物をきちんと管理し大きな愛情で育てていることまでは知らなかった。
身近なことの積み重ねが、大きな成功の元となる。
これは何かに優れた人たちに、共通していえるのではないだろうか。

Yさんが仕立てたローズマリーのトピアリーを知って、彼女が何倍も魅力的にみえてきた。

* 肝心の写真が、大き過ぎてどうしても入らない。
   小さいサイズでもう一度送っていただくよう、お願いしてみるので、しばしお待ちを・・・・




バラ科の白い花

次々に庭で咲いていく花を、
見ていたらバラ科の植物が多いことに気がついた。
原種系や栽培品種系を問わずに薔薇の花は数多く、
サワーチェリ-、杏,マルメロ、イチゴ、りんご、木苺、サンザシ、グズベリー、カランツなどなど、
みんなバラ科だ。


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サワーチェリー。
真紅のルビーのような可愛い実には強い酸味があり、ケーキやジャムなどに最適。


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マルメロ
ヨーロッパ原産の花梨に似た果実がなる樹。花梨は果皮が滑かでよい香りがするが、
マルメロは産毛が生えていて香りは花梨に及ばない。甘酸っぱい味が魅力的。


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ワイルドストロベリー
小さな小さな可愛いイチゴが春から秋までなり続ける。
香りが抜群によく、ストロベリーポットで育てやすい。


書き出したアイテムを眺め、よくよく考えてみたら、
ほとんどが食べられるものばかりではないか。
庭の植物はオーナーの趣味や人格などを、如実に表すという。

食いしん坊の事は既にバレテいるので言い訳はしない。
アイテムが果樹で、たまたま白い花が多かっただけのようだ。
いや、たまたまではないかも・・・・・・。
果樹の花に白は多い。赤や黄色の花などとっさには頭に浮かばない。
何か、受粉やミツバチを誘いやすいことにでも関係するのだろうか。
調べてみなくては・・・・・。

冬でも咲き続けたマロウ

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駅まで行く道の途中に、気になるハーブがある。
この写真のゼニアオイ(銭葵)が、冬の間中枯れること無くサバイバルしたのだ。


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ゼニアオイといえば、駐車場や空き地などに生えている雑草のように思いがちだが、
れっきとしたハーブだ。 
試しに、筋目模様の赤紫色で塗りつぶした花を想像してみよう。
青いハーブティができるウスベニアオイの花が現われたはず・・・・。
そう、ウスベニアオイとゼニアオイは学名(Malva.sylvestris)も同じで、
ウスベニアオイはゼニアオイに対する基準変種である。 

ゼニアオイは江戸時代に渡来し、花や種子の形を銭に見立てて名づけたそうだが、
どこがゼニと似ているのだろうか。
花びらを乾かすと、美しい青のドライフラワーになり、お茶の色は水色になる。

イギリスではウスベニアオイを mallow といい、
花弁にフリルがついた赤紫色の美しい花が咲く。
ところが、このタネを取り寄せても、100% 同じ花が咲くとは限らない。
ゼニアオイのような花も出るので、
よい花が咲いたら、実生ではなく挿し木などの栄養生殖で増やすのが賢明だ。

フランスでは、mauve(モーブ)といい、紫系の色の名前にもなっている。
以前、婦人雑誌から頼まれた原稿に、
「モーブ色の朝もやの中で・・・・」と書いたのに、送られてきた雑誌には、
「毛布色の朝もやの中で・・・・・」と間違えて印刷をされ、
がっくりした記憶がなつかしい。

寒さにもめげずに冬を乗り切った、ゼニアオイに拍手!!!

                                                                                                           

消えたサワーチェリーの花


大事に育ててきたサワーチェリーの花が咲いた。
昨年はほんの数輪だったのに、
今年は枝の先端に少しずつだが可憐な花がついている。

昼過ぎに、写真を撮ろうとカメラを向けたら、あらら、花がない。
???
それに、植木鉢の置き場所が、変わっているではないか。
今入っている職人さんが、レンガを敷くために鉢を壁際に移動したのだ。

落ち着いてよくよく見たら、花を発見。
白い壁に白い花が溶け込んで、保護色になっていたのだった。


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同じような話に、
白いお洒落な家にピンクのハナミズキを植えたつもりが、白でがっかり。
まるで目立たないのだという。

笑い話は、我が家にもうひとつあった。

今朝、白い立派なアイリスが咲いた。
ところが、サワーチェリーと同じ白い壁の前なので、ほとんど目立たない。
昨年までは壁は適当に古びていい色だったのに、
親切な塗装屋さんが大サービスで真っ白に塗ってくれたのが、
かえてあだとなってしまった。
しかし、そのうちにエイジングすることだろう。

家の前に花壇を作る場合、
花の色と背景になる壁面の色との関係を考えるいい勉強になった。



芽吹きのマジックショー 2

4月15日を振り返ってみてほしい。

今日は4月17日。
あの裸の枝が、たった2日でこんなに緑に染まり始めた。

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また2日たって、今日は19日。
樹の中のポンプが地下から水を吸い上げ、枝先まで揚げているのだろう。
一日の間でも、朝の若葉の色と、夕方見る葉の色は、驚くほど色もボリュームも異なる。

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空のキャンバスにセイヨウボダイジュの絵を描こう。
緑の絵の具を少しずつ加えながら、
晩春から初夏へ。

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若いいのち、みどりのいのちを感じて、
明日が楽しみ。

薔薇熱再発!!!

一時は収まっていたかのようにみえた「慢性薔薇熱」が再発し、
ここのところ高熱が続いている。
症状は、夢遊病者のように庭をふらふらと歩きながら、何かを考えている様子で、
頬は薔薇色に上気し、目が疲れて薔薇色になるまでカタログを読みふける特徴がある。

この病気によく効く治療法は、薬でも注射でもない。
一種の同種療法とでも言うのだろうか、
本人が欲しがっている薔薇を与えることで症状が落ち着くことが多い。

というわけで、有名な「村田バラ園」へ特効薬を買いに出かけた。
我が家からは車で30分。
住宅地の中にある「村田バラ園」は、気をつけないと通り過ぎてしまいそうなたたずまいだ。
入口に置いてある苗の数も、想像していたよりも少ない。
けれども、建物の裏手の細い道を下り、奥へ進むにしたがって、
「秘密の花園」どころか「宝の山」へ入っていることを、実感した。
うわぁー、あるある。まぁー、こんなに、どうしよう・・・・。

私の欲しいのは、庭の見せ場ともいうべきアーチに絡ませる、つる薔薇を4本だ。
いずれも、返り咲きをし、芳香がある薔薇が欲しい。
そのうえ、4種類を組み合わせたときの、色や花の形の調和もたいせつだ。

1種類だけはすでに「コーネリア」に決めていたので、あと3種を選ぶのが、なかなか難しい。
村田夫人をはじめ、スタッフの方たちも親身になって選んでくださり、
八ヶ岳農場とも連絡しながらよい苗をすすめてくださった。
それにしても、ここにある苗たちはなんと見事な長尺物だろう。
八ヶ岳の農場で愛情深く育てられた苗は、とげまでも美しく、赤や緑の美しい新芽を吹いている。

結局、つる薔薇は
コーネリア  アプリコットピンクの小輪房咲きで、愛らしく、小さなブーケに欠かせない。
ロサ・キネンシス  濃いピンクの庚申薔薇で3メートルを越す苗。1年中咲いているのが嬉しい。
レディ・ヒリンドン  強いティの香りの名花。渋めのアプリコット色の花がうつむき加減に咲く。
マダム・ヴィkトール・ヴェルディア  大輪のローズピンク 開花時の芳香が素晴らしい。
に決めた。
ほかに何本か八ヶ岳から送っていただくことにしたので、開花のアップをお楽しみに。


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これが戦利品、ならぬ、特効薬で~す。
これを夫の車(ベンツのセダン)に載せてくれたスタッフの腕に、脱帽!!!


可愛いイチゴ

昔よく買い物をしていたストアへ寄ってみたら、
思いがけないほどすばらしいものをみつけた。

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よくイギリスの図案などに見られるような、可愛いイチゴである。

たとえば、
Wedgwood 社の 陶磁器で、おなじみのWild strawberry.

Portmeirion 社の陶磁器で、SUMMER STRAWBERRY.

Liberty  社のタナローンで、Strawberry Thief と Mirabelle

などによく似ている。
大きさは中指の先端ほどで、香りがよく、甘すぎない味がなつかしかった。
糖度を誇示したり大きさで勝負するイチゴという名前の食べ物ではなく、
いかにもイチゴらしい素直な風味が素晴らしい。

小さな人たちに、「これがイチゴよ」と、教えてあげたくなった。

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最初に買った2パックがとても気に入ったので、10パック追加して買い求めたが、
これほどの贅沢の値段は合計2276円也。
手間隙かけて育て上げ、ひとつぶひとつぶ手摘みで出荷・・・・。
安いのはありがたいが、生産者には申し訳ない気持ちだ。

12パックの使い道の内訳は、

4p/ジャム レモンを入れると色が鮮やかに。

3p/生食   これが1番の美味しさ

3p/冷凍   ヨーグルトやケーキのトッピングなどに

2p/果実酒   ホワイトリカーに砂糖なしで漬け込み中。

もっと欲しいのだが、あれっきり店では見かけていない。

茨城県 鉾田町 いちご畑 三浦文雄とパックの紙に印刷されていたのが、
唯一の手がかりだ。


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もっとジャムを作りたいので、
三浦様、直接送っていただくことはできないでしょうか。
もう少し高くてもけっこうですから。

よいものを欲しい人はたくさんいます。
もしもこのブログで生産者と欲しい人を結べれば、お役に立てそうですね。
ご連絡をお待ちしています。

現在、庭のリニューアル中

4月に入ってから、庭のリニューアルを行っている。

長男が家を建てた下の庭にあった植物のうちで、
プラムなどの果樹や月桂樹、シナモンなどの高木は、涙を呑んで移植を諦めた。
しかし、長い時間をかけて育てたそのほかの植物全般に、敷石やレンガ、アーチからフェンスに至るまでを、私たちの住まいがある上の庭に運んだものだから、
今度は収めるのが難しくなってしまった。
例えて言うなら、ジクソーパズルに2倍のピースを押し込まなくてはならない状況なのだ。
それにはまず整理が肝心だ。

最初のうちは、殖えて場所を取るようになった球根類、宿根草、ハーブ類などが捨てられずに、
毎日のように知人友人へ宅急便で送った。しかし、全体の量からいえば微々たるものだ。

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敷石は、長男の家と結ぶ道の勾配を利用して、ロックガーデン風にし、
孫たちのために、果樹を移植した。
アンズ、アメリカンチェリー、サワーチェリー、キンカン、レモン、マルベリー、レッドカランツ、カシス、
グーズベリー、ブルーベリー、ワイルドストロベリーなどを、石で土止めした斜面に植えたが、すぐにごちゃごちゃになるのは承知だ。
そのときはそのとき。
剪定という技術もがあるし、盆栽スタイルもこれからの都会のガーデニングのテーマではないだろうか。


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緩やかなアールをつけて石を組み、階段を作った。
通路の両側の石の間に、品種の違う匍匐性のローズマリーを植えたのは、
乾燥を好むハーブだから。通路の隅にはいろいろなタイムを植えるつもりだ。


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東南に面したこの斜面は、日当たりと排水がよい。
みかん山や石垣イチゴは、きっとこのような感じではないだろうか。
植木鉢で養生していた果樹を、次々に定植していく。


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一坪ガーデンと園路に使っていた大量のレンガは、上の庭で何とか消化できそうだ。
広間前の元芝生の場所は、半円形のパティオ風に、セイヨウボダイジュの下の円形テーブルの下は円形に、作業台を置く下は長方形にレンガを敷き詰めて、スリッパや裸足で歩いても汚れにくくするつもりでいる。

「足の踏み場が無い」とは言い得て、妙。
あっちへ置いて、こっちを片付け・・・・・。
腰痛を忘れて、私は、庭で今朝も右往左往している。


芽吹きのマジックショウ 1

さぁ、お立会い。
これから始まる空中マジックショウを、
とくとご覧あれ。

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今日は4月15日。
我が家のシンボルツリーの枝は、まだほっそりとしている。
この絵をしっかりと覚えていてほしい。
この2~3日で、どんなドラマが始まるかお楽しみに!!!

ちなみにこの樹は、セイヨウボダイジュで、和名はナツボダイジュ。
学名は Tilia.platyphyllos 。
エールフランスに乗って、南仏プロヴァンスからお嫁入りした、
10mの可愛い大木である。

金色に輝くスノウフレークの謎

庭のリニューアルで、連日忙しい。
暖かくなるにつれて寒い間悩まされていた腰痛も、
かなり楽になったと思っていたのに、
働きすぎで元の木阿弥。

けれども、こんな面白いこともあって、
今日は痛みが吹き飛ぶほど、大笑いをしてしまった。
さて、このピカピカ輝くようなもじゃもじゃは、何だと思います?

正解は、スノウフレークスの葉っぱでした。

なぜこんなふうになってしまったかですって?

小正月も終わった頃、
目高を飼っていた大きな三彩のコネ鉢に、ニュウが入ってしまった。
仕方が無いので、新しい容器に替えたが、
三彩のほうは空いていたその場所に伏せておいた。

自然のサイクルのままに、やがて目を覚ましたスノウフレークスは、驚いたに違いない。
ここはどこ? 私は誰?
重い鉢をかぶったスノウフレークスは、北風から守られ地熱で暖められて、
最初は喜んでいただろう。
しかし、太陽光線が届かないので光合成が行われず、
モヤシ状態になってしまったのだ。

中華料理用の黄ニラは、ニラの上にこの鉢をかぶせればきっとできる。
軟白したチコリも、アスパラガスも、ウドもできたも同然だ。

コネ鉢を捨てないでよかったと思ったが、
あら、バケツではどうかしら?

*写真は後ほど

また、お会いしましたね

「ころころころ・・・・」
「? ? ?」
リニューアル中の庭で、植木鉢を片付けていたら、
やさしく雌をよぶ蛙の声を聞いたような気がした。

「ま、まさか」
もう4月も半ばで、産卵には遅い。
それよりも、いつも卵を産みに来ていた下の庭の池はすでに無くなって、
長男の新居が建っているのだから、蛙が戻ってきても住む場所はないのだ。


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がさっと音がしたほうを振り返って見たら、
ヒキガエルのカップルが、
暫定的に池代わりにしていたプラスチックの洋服箱のすぐそばで絡み合っている。
水の中へ入りたいのだろうが、垂直の60センチの壁は越えられないようだ。

蛙は生まれたところへ戻ってくる。
車の往来が激しい道路をのろのろと渡り、失われた池の移転先を勘を頼りに探し出し、
どのような約束をしてめぐりあったのか・・・・。

けっして可愛いとか素敵などと褒められたことなどなかったと思われる、
2匹のヒキガエルが愛おしい。
さて、どうしたものか。

さしあたって、産卵するには水が欲しいのではと思い、
ハコネサンショウバラの根元に信楽の睡蓮鉢を置いてみた。

夕方、見に行くとカップルの姿はなかった。
これでよかったのこかも知らないが,ちょっぴり心が痛い。

雌鶏の気持ちで

今日は復活祭。

テレビではオバマ大統領の家族が、
ホワイトハウスの芝生で卵ころがしに興じていた。

復活祭に欠かせないイースターエッグは、
冬が去り春が再びめぐり来たことから、再生、創造のシンボルとして、
民間の習俗とキリスト教がコラボレイトして生まれた。


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身近な素材で簡単にできるクラフトは、創っているときが実に楽しい。
この卵たちはみんなリバティの服を着ているが、
ほんの少しの布切れでもお洒落に変身できる。
寒い間、私は卵の産み盛りの雌鶏の気持ちで、
毎日のようにカラフルな卵を産んできた。


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部屋に飾ったり、プレゼントにしたり、ストックがあると気持ちが豊かになるから不思議なもの。
数えてみたら、今回は61個の卵を15人の方にプレゼントして喜ばれた。
来年のために、また少しずつ創っておこうと思う。

ただし、卵を食べ過ぎぬように、コレステロールに注意しながら・・・・。

レンテン・ローズ

「そんなこと、どうでもいいんじゃない?」と言う人が多いが、。
私にはどうも気になっていることがある。

それは今大流行中の、クリスマスローズのことだ。

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クリスマスローズの名で市販されているほとんどの株は、
クリスマスローズではない。
本当のクリスマスローズは、ちょうどクリスマスの頃に開花する冬咲きタイプで、
白い花が咲く。
学名はHelleborus niger 。種小名のニゲル(黒の意味)は根が黒いため。


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それでは、今売られている花色も花の形もさまざまなこの花を何とよぶのだろう?
欧米では レンテンローズ(lenten rose)といって、日本のように混同しない。
この呼び名のいわれは、明日4月12日はキリストの蘇りを祝う復活祭だが、
その準備期間の40日(正確には46日) を レント (lent) という。
2~3月のレントの頃に咲くので、レンテンローズというのだ。


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クリスマスローズは明治初年に渡来したという。
レンテンローズは定かではないが、キリスト教信者の少なかった当時の日本では、
イースターやレントなどの異文化を理解できる人は少なかったことだろう。
だから、分かりやすいクリスマスローズが一人歩きをしてしまったのかもしれない。、


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言葉というものは、時代とともにうつろい変わっていく。
例えば、レンテンローズの種小名の niger はいまやデリケートな単語だ。
ニグロ、ニガー、ネグロなどは、いずれもあからさまに「黒人」を指している。

差別のない読み方を考えた末に、有識者たちは「ナイジェル」とよぶようになったという。

かれこれ10年前の話である。

* 書き忘れたが、キンポウゲ科特有のどちらも毒草である。
   ギリシャ時代から17世紀まで,狂気を治療する薬用ハーブとして使われていた。

カンカラバナ

牡丹園で有名な須賀川には、夫の両親の墓がある。
近くを通るときは必ずお墓参りをしているが、
今回は墓地全体にお供えしてある花が、じつにユニークで素敵だった。

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それは1ミリほどの厚さの経木を細長く切ったものを2枚、あるいは3枚重ね、
センターに棒を差して、先端に花芯に見立てたストッパーをつけた素朴な花だ。
最初はおそらく極彩色だったのだろう。
風雨に晒されて色褪せた感じも風情がある。


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お墓のお掃除をしている女性に、聞いてみた。
「この花の名前? 私たちはカンカラバナって言ってるよ、昔からね。
この辺は寒いから春のお彼岸にはまだ花が咲いていない。
だから、このカンカラバナをあげることに決まっているんだよ」

農家の副業として農閑期に作り、お彼岸前には市内のスーパーで売っているという。

日本的というより、北欧のグードデザインを思わせるカンカラバナに、
なぜか心惹かれるものがある。
来年は早めにお墓参りをして,この花を求め、インテリアに使いたい・・・・。

いや、それはよくない。
こうした祭祀用の道具をいたづらにもてあそぶのは間違いだ、
という心の声も聞こえてきた。

それにしても不思議な花である。

8日の記事の追加と訂正

★ 追加

昨日(8日)に記した、「魚菜草」への問い合わせ先は、以下の通り。

〒960-1107
福島県福島市上鳥渡字山王65-9
魚菜草

TEL024-593-3329  詳しくは http://www.gyosaisou.com

★ 訂正

文中、テレビの中で「山形の人はウコギという雑草を食べている」と、放映されていたように記した。
だが、もしかしたらスベリヒユのことを言っていたのかもしれないと、気になった。
最初から見てなかったので、前後関係が分からなかったが、たしかにスベリヒユは耕作雑草として厄介者扱いをされている。
そして、山形県では実際にスベリヒユを食べる慣習がある。
だからといって、地方の食文化を笑いものにするのは、いかがなものか。

寒河江にある県立薬用植物園でハーブの講演を行った際に、こんな話を聞いた。
山形ではスベリヒユを方言でヒョウとよび、夏の間に収穫して乾燥させておく。
ヒョウを水で戻し、油いためにするとちょうどぜんまいのような味になるが、
正月料理になくてはならない縁起物の一皿だと聞いた。
ヒョウを食べながら、ヒョッとして今年はいいことがあるかもしれないと、
昔から掛けことばを楽しんできたという。
なんともいい話で、私は好きだ。

食用や薬用に役立っているのも事実だ。
アメリカで研修したときにおそわったように、畑でのどが渇いたときなど、
私はよく柔らかそうで大き目の葉を食べることにしている。
少し酸味とヌルみがあって美味しく、のどの渇きが収まるのが嬉しい。
ちなみに、英語ではパースレーンといい、サラダや酢の物にしてもイケル。
また、フランスでは、葉が大きくてソフトな食感の変種をプルピエと呼んで、
サラダ用の野菜として売っている。

薬効としては便秘に効くので、食べ過ぎには要注意だ。
葉を揉んで虫さされの箇所に塗ると、かゆみ止めにもなる。

一言で、雑草と片付けられないのが、植物の面白さではないだろうか。

「魚菜草」の摘み草料理 ③

さて、3500円のランチ、10皿目は香の物で、そろそろ締めの態勢に入ってきたようだ。

個性的な小鉢に盛った漬物に、はらりとあしらった初々しい蕗の葉・・・・。

この演出がいかに巧みかを知るには、
頭の中で、平凡な小皿に梅干1個と、大根の味噌漬け計半切れ分、ワサビのしょうゆ漬け
ほんの少々をのせたものをイメージし、卓上のこれと比べてみよう。

緑の効果と器の力を、あらためて学んだような気がした。


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ご飯は炊き立てのウコギ飯。ほろ苦い味と独特の香りが、春を告げている。

実家の垣根に太いウコギの木があり、小学生の頃によく摘んだことを思い出した。ウコギ飯に適した食べごろは小さな芽なのだが、いくら摘んでもざるに溜まらない。あぁ、なつかしい遠いあの日・・・・。
大きくなった葉はかさがある。しかし、苦味が強くなり、舌触りもよくないので、天ぷらや佃煮にした。

先日たまたま見たテレビクイズで、「米沢市民はウコギという雑草を食べている」という「正解」に、
会場の人は「キャーッ、いやだー」と騒ぎ、山形出身のタレントはへらへらと笑っているのに、腹が立った。
テレビ局の計算と、参加者の無知から、こうなったのだろうが、米沢のウコギには歴史があるのだから、県民たるもの、誇りを持ってもらいたいものだ。喝!!!

ウコギ科に属するウコギは、遠い昔中国から渡来。中国語で五加(ウカ)といい、ウカの木の意味からウコギとよばれるようになったという。
米沢へウコギを伝えたのは、上杉の知将・直江兼続。
そう、今年のNHK大河ドラマ「天地人」で、妻夫木扮するヒーローのことである。
ウコギは健康維持に役立つ漢方薬で、生垣にすれば場所も取らない。その上棘があるので、敵の侵入を阻害するのに役に立つ。いけない、長くなりそう・・・。
上杉藩の名君上杉鷹山公」のことは、改めて書くことにしよう。

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具沢山のおつゆ。きのこや野菜から出た天然のだしがよく効いている。


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デザートは、目にも鮮やかなイチゴと緑の葉。補色の関係を効果的に用いている。


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お薄で、The Fnd.

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店内には野の花や木の実などが、さりげなく活けられている。

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心のこもった料理の数々は、おそらく作家物だと思われる器に盛られている。
器もご馳走という言葉が実感できるが、それよりもこのご夫婦のいつも変わらぬもてなしの気持ちが、ありがたい。

メモを取らなかったので、素材など間違っていたらごめんなさい。
「魚菜草」山、ご馳走様、そしてほんとうにありがとう。
また、うかがいますね。

「魚菜草」の摘み草料理 ②

昨日に続いて、ランチメニューの6皿目から。

その前に、何回も通って体得した「お客の心得」について、お伝えしたい。
誰かに聞いたわけでなく、私の推測だから、違っているかもしれないが、
この店は千葉県から福島市の信夫台という住宅地に移り住んだご夫婦で経営している。
ご主人は(きっと)腕の良い元料理人で、料理担当。
厨房に入ったきりで、まだ顔を見たことがない。
山野草好きの奥様は、お運びや会計などの店内担当というコンビである。
各テーブルへ料理を運び終わるたびに、素材の種類と簡単な料理名を告げることになっているが、
以下のことを心得ておくと、奥様の仕事がはかどるように思える。

① 知ったかぶりをしないこと。
② 説明の前に、料理に箸をつけないこと。
③ 一度聞いたら聞き返さないこと。
④ 飾ってある花を、むやみに動かさないこと。
⑤ 野の花を使い回しをするのでは、などと邪推しないこと。

③ は、その場ですぐ覚える癖をつけるようにという親心。本音はきっと忙しいから。
④ 「料理は目でも心でも味わうものです。
   花をどけてしまったら、最初から飾らなくてもいいことになるでしょう?」といわれた客がいた。
⑤ 前回にも記したが、「お客様のものだからどうぞお持ち帰りを」とビニール袋に入れて、
   霧吹きまでしてくれるのだから、こそこそと隠したり変なことを考えないこと。


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マンサクとカタクリの花をあしらった皿に、
ウニを挟んだ鯛の刺身とカンパチ(だったと思う)、イカとイクラ和え。
イカに添えられているのは春蘭の甘酢漬け。

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シダのうえに野菜の炊き合わせを盛って。
掘りたての筍、蕗、凍大根の煮物が美味なり。
筍はさくさく、蕗はしゃきしゃき、凍み大根は何としゃりしゃりという歯ごたえだ。
しかもしっかりと煮汁を吸って、鼈甲色に光っている。
どうしたら、ぐんにゃりとせずに、こうなるのだろう。
思わずつぶやいてしまったら、
「戻した後、ゆでるんですよ。それから味付けをします」

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厨房のほうから、よい匂いがしてきた。
出ました! 山菜の天ぷらが山盛りで~す。
コシアブラ、フキノトウ、ヤマウド、シャク、・・・・。
申し訳ないが、お腹いっぱいでもう食べられない。

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みんな「もうだめ」などといっていたのに、タイミングを計っていたのだろうか、
サラダが出た。

ヤマウドとウルイ、トマトにディルとツクシをあしらったもので、
アレほどお腹いっぱいなはずなのに、
「待ってました」と飛びつくと、じつに美味しいばかりか胃の辺りがスーッとする。
サラダの役目とは、本来こうしたものなのだろう。

ここまで6、7、8、9皿と出たが、まだお終いではないようだ。
次は何かな?


「魚菜草」の摘み草料理 ①

福島西インターから、5分ほどの住宅地の中に、
季節の山野草が庭のあちこちに咲いている家がある。

3月31日に訪れたときは,カタクリ、ショウジョウバカマ、イチリンソウ、ニリンソウ、アズマイチゲなどが、ふかふかとした黒土や落ち葉の間から顔をのぞかせていた。
ここ「魚菜草」は、読んで字のごとし、魚と山菜などの摘み草料理の店。
福島へ帰るたびにこの店へ寄ることにしているのは、
四季折々の口福と眼福を味わわせていただけるからだ。
吾妻小富士がよく見える席で、夫と妹たちとの昼食が始まった。

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まずは、食前酒に杏の果実種と、蕗の薹味噌。
白味噌の甘さと蕗の薹のほろ苦さが上品にハーモナイズされ、
蕗の薹の盛り付けが、なんともお洒落なこと・・・。


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次に運ばれてきたのは、すみれ色の釉薬が印象的な皿に、
ワラビ、シオデ(?)、ウルイ(ギボウシ)、ウドの盛り合わせ。
添えられたスミレの花一輪と、器の色が見事にマッチしている。


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三皿目が運ばれてきたとき、思わずワーッと言う声があがった。
青磁色の厚手の大皿に、吉野桜と侘び介の小枝を置き、 ジュンサイの小鉢と和え物が盛りだくさん。カタクリ,シャク、ノゼリ、ギョウジャニンニク、カンゾウなどがそれぞれぴったりの和え衣で。
6時の位置にあるオレンジ色はサーモン、白はマタタビのクリーム和え。

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右側は、カンゾウのハーブ和え。
おそらくハーブビネガーに漬け込んだのだろう。
香りがよく適度な酸味があってとても美味しかった。


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岩魚の揚げ浸し。一度揚げてから甘酸っぱい香り酢に漬け込んだもの。
頭から尻尾まで完食!
右側の小鉢は、蕗の当座煮。
若い蕗の葉を細かく切って甘辛く煮たもので、白いご飯が欲しくなる。


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五葉アケビのつぼみを添えて。
ちなみに、こうした飾りの花や葉は、
最後にビニール袋を渡されて霧吹きをし、持ち帰ることができる。

ここまでで、食前酒を入れると5皿めになる。
手の込んだ愛情たっぷりの摘み草料理、3500円のランチコースは、まだまだ続く。

リバティー の 「ロザリンド」

生家のすぐ後ろに、城山(じょうやま)という伊達家ゆかりの城跡がある。
昔から桜の名所で、季節ともなると花見の人々でにぎわうが、
私たち姉妹にとっては懐かしい遊び場であり、植物の標本園でもあった。
山というより小高い丘の城山は植生が豊かで、
小学生の頃からいつ、どこに、何が咲くかを知っていた。

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あれから60年・・・・。
陽だまりの中で、昔と同じように咲いていたオオイヌノフグリを見ていたら、
雰囲気がよく似ているリバティの布を思い出した。


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帰宅するなり、引き出しの中から「ロザリンド」を取り出して、眺めてみた。

この上品な花模様は,古くから定番として人気があるクラシックな意匠だ。
うーん、花の色と大きさのバランスは、なんとなく似ている。
しかし、どうも違和感があるナァ。
虫眼鏡でよくよく見てみたら、1種類だけでなく5種類の花が描かれていた。
平べったい円盤状の花がヒナゲシ、
デージーを小さくしたような花はたぶんキク科のブラッキーカムで、濃淡の2タイプがある。
ネメシアに似た花と、細かい花はワスレナグサかキュウリグサ。
それに、どうしてもわからない花が1種類あった。


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もう一度、オオイヌのフグリをじーっと、見つめてみてみよう。
面白いことに、4枚の花弁のうちで1枚だけ違った形をしている。
この花は典型的なゴマノハ科クワガタソウ属の、花の形をしている。

うーん、この形の花はchiveのパターンにあったような気がする・・・・・。
chiveも、長い年月の間定番のポジションを守っている、有名な絵柄だ。
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えーと。どこだったかしら。
あったあった。右下で4分の1上がった位置にある青い花が、そっくりではないか。
それにしても、この図案はなぜ Chive なのだろう。
ハーブのChive の花は葱坊主のような形で、ここに描かれている草花の中にはないのに・・・・。

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よし、調べてみよう。
またまた、知的好奇心が沸いてきた。

円通寺の本堂で

31日に福島の実家へ出かけ、今日の午後帰宅。
今回の目的は、父の13回忌に出席するためだった。

私は、明暦4年(1658)に開創された、補陀落山円通寺という曹洞宗の禅寺に生まれた。
寺の歴史は初代から数えて、正式には352年となる。
しかし、350回大遠忌とし、父吉岡棟一の13回忌と併わせた大法要が4月1日に、行われた。

セレモニーは、前日から始まった。

31日の夕刻には、僧侶30人による開山・先住忌逮夜法要。

4月1日 
1時より円通寺本堂に於いて、開山・先住忌。
導師をつとめられた大本山総持寺副貫首斉藤信義老師は、朱色の大きな傘を差しかけられて入場。
僧侶70人、檀信徒の数は数え切れず。
鳴り物で進行する厳かな式次第と、極上の香が漂う中、幾層にも音が重ねられた読経にしばし恍惚。
何事にもすべて感謝し、それを三拝九拝の形で表すのが禅の本質。
腰痛やひざの痛みを持つ者には、僧侶の仕事はつとまらない。

大般若供養 
毎春の恒例の行事で、人々の幸せのために千巻(?)の般若心経を分担して速読する。
両手で開いた般若心経を滝のように操りながら読み上げる様は、さながら絵巻物の如し。
リズムを刻む太鼓が、次第にアップテンポに・・・・。

檀信徒総供養  特別供養者の戒名が読み上げられるたびに、導師様が腰に下げた長い数珠を摺り合わせる音が本堂内に響く。ありがたい祈りの空間。
     
導師様の御法話
東京大学印度哲学梵文学科卒、同大学院終了の老師の御法話は、
93歳とは思えないほど若々しく、オバマ、アイデンティテーなどの言葉がぽんぽんと出てくる。
世界の平和のために、何をなすべきかを、説かれた。
父との思い出の中で、高等弁務官の緒方貞子氏と一緒にベトナムの孤児救済に取り組んでいた
エネルギッシュな父の姿を。老師は話してくださった。
そして、「その業績はノーベル平和賞の価値がある」とも。
お世辞とは分かっていても、娘としてはこれ以上嬉しいことはない。

ちなみに、父は駒澤大学理事長や曹洞宗宗議会議長lを始め、多くの要職を歴任したが、
いつも手縫いの小さなショルダーバッグ一つで、飄々と世界を旅していた。

「こほん」と特徴のある咳払いが父の癖だった。
客殿の方から、あの咳払いが聞こえたのは空耳だったのだろうか。


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