HOME:広田せい子のハーブガーデン

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柳宗民先生のダマスクローズ




透きとおった朝の空気の中で、ダマスクローズが花を開いた。
辺りにはバラの香水そのままの、馥郁とした香りがただよっている。

この花が咲く度に思い出すのは、
1988年の新築祝いにこのバラを贈ってくださった
今は亡き柳宗民先生である。
1985年に、NHK「趣味の園芸」に初出演して以来、
スタジオやイベント会場などで、さまざまなことを教えていただいた。
目を細めて優しく笑い、いつも穏やかな話し方をなさる方だった。

手袋をはめずに庭仕事をしている私の手は、いつも荒れている。
先生の前で思わず手を隠したら「手にもっと自信を持ちなさい。
素晴らしいじゃないですか。この働く手は勲章ものですよ」
と御自分の手と比べてみせながら、話してくださった日が懐かしい。

振り返ってみたら、
このダマスクローズは、植えてもう20年になる。
2年前に旅立たれた柳先生は、今頃天国で何をなさっているのだろう。
神様の花園に、きっときれいな花を咲かせているのに違いない。

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大流行の黄モッコウバラ






近所の住宅地を散歩すると、
垣根からこぼれるように咲くクリーム色の薔薇が、
昨年よりもぐんと多くなった。
流行という言葉がぴったりなほど、よく見かける。

これはキモッコウバラ(黄木香薔薇)だ。
小輪房咲きのこの花には、いったいどのぐらいの花弁の枚数があるのだろう。
80から100枚ほどの花弁を密に付けたこの中国原産の薔薇は、
とげはなく、花つきもすこぶるよく、害虫も病気にも縁がない。
何よりの長所は、成長が早いことで、5~6メートルなどはザラだ。

昨日の夕方、鎌倉のT先生からお電話をいただいた。
ご丁寧にも先日お送りした花のお礼をいただき、恐縮していると、
「そうそう、あなたのところから来たクリーム色のつるばらね、
伸びて伸びて、今2畳分ぐらいのグランドカバーになっているのよ」

「それから、不思議なのだけれど、ハマチシャの間にブルーベルが咲いたの。これもあなた?」

先生のお庭は、自然そのものの広大なお庭だ。
日本桜草と白山吹、オガタマが今花盛とのこと。
伺うたびに心惹かれるお庭に住み着いてしまったキモッコウバラが、
うらやましくてならなかった。

どちらも中国生まれ



北京オリンピックの聖火リレーは、
一応、何事もなくてほんとうによかった。
本来のオリンピック精神には、政治の駆け引きなどないはずなのに、
この舞台を利用して、暗躍する国家関係が厳然としてあるのは、
恥ずべきことだと思う。

さて、ここに紅白のバラがある。
紅と白といえば、
日本の源平、イギリスのヨーク家とランカスター家を思い浮かべるが、
この2輪のバラは、どちらも中国生まれだ。

白がナニワイバラ、紅がオールド・ブラッシュ・ピンク。
寄り添って仲むつまじく、一つ器に入っているが、
何百年も前に故郷を離れた筈。
いったい何語で話し合っているのだろう。


ウインターパースレインのサラダ



一度植えれば、
こぼれ種子で生えてくるハーブの筆頭が、
このウインター・パースレーンだ。
水気を含んだぽっちゃりとした丸い葉の、
ちょうどおへその辺りに、
ハナイカダのように白い小花が咲く。




スベリヒユの仲間で、サラダに混ぜる生食がおいしい。
さくさくとした歯ざわりと、ややぬめりとかすかな酸味が特徴。
とにかくこの草姿が、何ともいえず、可愛いではないか。

ちなみに、Purslane は、スベリヒユ。
Parsley (パセリ)とは、スペルも実物もことなる。

ローズマリーの新茶




外気温の上昇とともに、ローズマリーが目に見えて生き生きとしてきた。
円形花壇の縁取りに植えた、「タスカンブルー」が、ことのほか素晴らしい香りの葉をつけているので、
1週間ほど前に収穫を兼ねた剪定をして形を整えた。

収穫した葉で新茶を作っているが、先ほど確かめてみたらもう一息というところだった。
ここのところよく降る雨の湿気が、どうもからっと乾かない原因のようだ。

作り方は簡単といっても、手をかけるポイントがある。
1. 剪定したローズマリーから、元気な葉が付いた枝や小枝を切り出す。
2. ほとんどの場合葉が相当汚れているので、ぬるま湯にしばらくつけてから、薄手のハンドタオルなどでそっとこする。
3. タオルに汚れが付かなくなったら、布巾などで水気をよくふき取る。
ここまでの間、つよくしすぎると肝心のエッセンシャルオイルが無くなりやすいので、気をつけたい。
4. 大きなざるなどに広げて、陰干しをする。時々、かき混ぜて風の通りをよくする。
5. 手で触れるとぱりぱりとなるまで乾燥したら、葉を手でこそげ落とし、
密封容器かファスナー付きのビニール袋に入れて、冷蔵庫で保存する。

もしもタバコを吸わない方なら、4.を次の方法に変えてもよい。
からっと晴れた湿度の低い日に、自動車のシートに紙を敷き、ローズマリーをひろげる。
自動車を日陰になるところへ出し、夕方頃まで置く。
この方法なら、上手に乾燥させられるし、車の中が何ともいえないほど素敵な芳香に包まれるので、ぜひともおすすめ。

*写真はパラソルの下に、椅子を向かい合わせに置き、ざるをのせている。
ざるの下からの風通しがよくて、乾きやすい。



新しい緑の命


1ヵ月半ぶりに発芽したスイートバイレット


細かいタネから芽を出した、オレンジタイム


じつは、先週私たちを心から励ましてくださっていた、
親戚の元教授が、旅立った。
そして、今度は夫の長兄が帰らぬ人となった。
立て続けに親しい人を失うと、元気さを装っていても、
心が何処かへ行っている。

昨夜はお通夜、今日はこれから告別式だ。
あわただしい毎日に振り回されていたので、
2~3日ぶりに育苗コーナーをのぞいてみた。

あれッ、小さな緑の点々が見える。
さらに近づいてみると、50品種近い中で、
約半分のポットに発芽が認められた。
4月始め頃に記したように、
発芽を待ち望んでいたスイートバイオレットが、
いつの間にか新しい命を育んでいたのだった。
そして、人生にはさまざまな悲しみもあるが、
小さくても新しい命がめぐってくる喜びもあることを、
あらためて強く感じた。

奇しくもこの品種は、「パラダイス・ブルー」
永遠の静謐な幸せに満ちた「天上の青」のなかで、
仲がよかったお二人とも、どうぞ安らかに。


今朝初めて咲いた花

西の空が暗くなって、雲行きが怪しい。
雨が降る前にカメラを持って、庭を一回りしてこよう。
この時期は、次々と開花する草花が多く、
本当に目が離せないのだ。




ナニワイバラ(Rosa laevigata)が開花。
昨日、横に長く延びたシュートに開きかけた大きな蕾が並んでいたが、
今朝ついに開いた。
庭を出来るだけ広く使いたくて、
擁壁の手前ぎりぎりに植えたナニワイバラは今や大株となった。
あと3~4日もすれば、
隣りに植えたウインタージャスミン(雲南オウバイ)の黄色と、
クリーム色の黄モッコウバラも交じり合って、
擁壁を花のタピストリーで埋めることだろう。

ナニワという名前から大阪を連想する人も多い。
しかし、この薔薇はヒマラヤ山麓原産の原種で、
花径が10センチ近く、ゴージャスな香りを持つ一重の薔薇だ。
ナニワというのは江戸時代に難波の商人によって広まったからだと聞いた。

丈夫で1年中濃い緑の葉をつけ、
世話要らずの美しい薔薇なのに、一つだけ欠点がある。
それは、大きくて鋭いとげが多いことだ。
「きれいな薔薇にはとげがある」とは、この薔薇の事と見つけたり・・・。




例年ならば梅雨もま近い6月頃に咲くムラサキツユクサが、
もう咲き始めていた。
蛍光塗料のような何かが含まれているのか、
肉厚の花弁は光線の具合で時おり、キラキラと輝く。
北アメリカ原産の植物で、学名は Tradescatia reflexa
イギリスへ持ち帰ったプラントハンターのトラディスカントにちなんで、
こう命名されたという。




テラコッタに植えていたクリーピングタイムに、
いつの間にか花が咲いていた。
いやに元気よく飛び回っているミツバチの行方を眼で追っていったら、
タイムが終着点だった。
こんなに小さな花でも、香りがひじょうに強いことがよくわかる。




ニオイイリスの花も咲きだした。
この根を乾燥させると、スミレの匂いがするという。
好奇心に駆られて、何度かカチカチに乾かし、砕いてみたが、
「そうかな・・・」といった感じだ。
それよりも、フォスター監督のあの名作「眺めのよい部屋」で、
フィレンツェ郊外に咲いていたイリスの花々は、
おそらくこれではないかと思っている。
何故なら、この品種名は Iris germanica var florentina というのだ。

ちょっと出来すぎた話かな?

花束作り三昧



楽しいことをしていると、時のたつのを忘れてしまう。
特に今の季節は、花束を作るのが面白くて、
お世話になった方や友人などへ、
季節の御挨拶として、宅急便で庭の花束をお送りしている。

これはアメリカのビンテージもののバスケットに入れて、
カントリー調の雰囲気を出した花束。






元気な花束作りのコツとは、
前の日の夕方に花を切リ取って、大まかな花束を作り、一晩水揚げする。
日の当らない場所に置き、集配時刻からラッピングの時間を逆算して、
ぎりぎりまで水に浸ける時間を長くすること。

上の2枚の写真は、水から引き上げた花束。
ミックスした素材のほかに、黄モッコウバラやブル-ベルなど、
1種類だけの小さなブーケも組み合わせるとおしゃれだ。

改めてアレンジし直して、茎元を厚手のキッチンペーパーでくるむ。
茎元を濡らして軽く絞り、
小さなビニール袋に入れたら口元を紐かワイヤーなどできつめに止める。

好みの紙でくるみ、リボンを結ぶ。

花代が無料(本当はそうではないが)なのだから、
私はリボンやラッピングペーパーにいいものを使うことにしている。
リボンを選ぶのも、まとめるのもみんな楽しい。
花束作りは幸せな作業だ。



ブルーベルが咲く春の庭



先週まで庭の中央にある西洋菩提樹の枝は、丸裸だった。
ところがしとしとと降った雨の後、
あっという間に葉が展開して、緑のパラソルを広げたかのようになった。

樹下に植えてある*ブルーベルも、
密に茂った葉の間から茎を伸ばし、蕾が現れ、
色が濃くなったと思ったら、先端に青い鈴のような花が咲き始めた。
この間は約10日間。
まるでスローモーションビデオを見ている感じだ。

イギリスの林床に咲くブルーベルに、
私は絵や小説などを通して長い間憧れを抱いていた。
その中でも、1992年にアイボリー監督の「ハワーズエンド」に描かれた、
幻想的な青い花を敷き詰めたようなシーンは、
何と美しかったことだろう。

本物に出会えたのは、翌1993年5月初旬のこと。
この花はロンドン市内の住宅地や公園の園路、田舎の森の外れなどどこにでもあり、
ドライブ中に何度も歓声を上げるほどいたるところで咲いていた。
我家の庭へはこの年の秋に、イギリスから球根を取り寄せて植えたので、
かれこれ15年ちかくになる。






今年は腰痛のため、あまり庭の世話が出来なかったが、
最低のメンテナンスとプランでも、こんな春の庭となった。

写真一枚目のブルーベルは、3枚目の右側に続き、
2枚目は園路から斜め右側を写した。
後方に写っている白い花は2週間前は雪がまだ残っているかのように、
庭全体を真っ白に染めていた。
名前は「スター・オブ・ベツレヘム」といい、
イスラエルの方からいただいたものだ。
パステルカラーの花はリナリア、縁取りはワスレナグサ。

*本来のブルーベルは、イングリッシュブルーベルといい、香りもよい。
しかし今は色も形もよく似たスパニッシュブルーベルと、両者の間のハイブリット種が混ざりあって、英国人でも見分けがつかないそうだ。
さて、このイギリスで買ってきたブルーベルは?

最後のチューリップで











私が幼かった頃、花の絵を描くと、女の子はほとんどがチューリップだった。
粗悪なクレヨンでわら半紙に描き出すのは、
3枚に分かれた花弁が王冠のようなチューリップの花か、卵の形をしたつぼみで、
色は決まって赤か黄色・・・。
ピンクや白などを描く子はいなかった。

よく考えてみると、終戦になって数年しかたっていない。
果たして本物のチューリップを、見た子は何人いたのだろうか。

私がよく覚えているチューリップは、
レモンイエローのコンパクトな花で、上部がすぼまり、
それまで嗅いだことのないやさしい香りがした。
近所の理髪店の主人が大の花マニアだったので、
子供なのによく遊びに行っては、見せてもらった。
この黄色いチューリップは、ここでの記憶で涙ぐむほど懐かしい。
こうして、チューリップは私にとってノスタルジックフラワーとなった。

庭が出来た時、かなりの種類をあちこちに埋め、
時間差で開花期間を引き延ばしてきたが、
今シーズンはこの「アメジスト」がラストの4輪となってしまった。
プラムの樹の下に植えたこの数株は、日当たりの関係で一歩も2歩も、
開花が遅い。
昼は花弁を大きく開いても、
夜はパネルのように畳み込んで眠る紫水晶の色のチューリップ・・・。

花が散る前に、アイロンをパリッとかけたシーチングの上で、
遊ばせてもらった。
そして今、花弁をバスケットに広げ、
透明感のある新しい色に変化するのを待っている。

幸せのイエローブーケ



ジョン・ウエィーン主演の
「黄色いリボン」という映画があった。

高倉健主演の、
「幸せの黄色いハンカチ」という映画もあった。

これは庭に咲いた花で作った、
「幸せを呼イエローブーケ」だ。

斑入りの葉と
唇のような花弁が愛らしいラミウム、
黄色い粒々を枝先にたくさんつけたミモザ、
小さな花房に
濃厚でねっとりした香りを秘めた糸水仙のジョン・クィル。

黄金色の斑が入ったツルニチニチソウの葉を添え、
細い黄色いリボンを結んで、
これでどうかしら。

久しぶりに会う友人への簡単な手土産に作ってみたが、
黄色い色の花束は、
きっと会話を弾ませてくれることだろう。

卵より大きなフキノトウ





すごーい!!!
北海道の写真の町・東川町に住む八田房枝さんから届いた箱には、
春の香りをぷんぷんさせながら、
ジャンボサイズのフキノトウがどっさり入っていた。

どのぐらい大きいかといえば、
ひと昔前はよくタバコのピースの箱を置いたものだが・・・・、
そうそう卵なら、これこのとおり!!!
試しに計ってみたら長さが12センチもあった。

東川町は私が観光大使を務めている、大好きな町だ。
友達もたくさんいる。
八田さんは、私が最初にこの町へハーブ指導に行った時からの心の友だから、
かれこれ20数年のおつきあいになるだろうか。
昨年は夫と次男の写真展をここで開いたように、家族もこの町とは縁が深く、
私の母や妹も訪れては、素晴らしい思い出をいただいている。

北海道のお母さんからは、
フキノトウのほかに丹精込めた白隠元豆と虎豆が入っていた。
嬉しいな。
きっとこのフキノトウは、いつか一緒に行ったあの林の外れで摘んだに違いない。
まだ雪が残っていて、鹿の鳴く声を聞いたっけ・・・・。

北の町から届いたフキノトウは、御近所にお福お分けをして、
今日は保存食作りをしようっと。

青い小花でリバティー風に





朝一番に庭へ出ると、
新しい花が順番を待っていたかのように、花を開いて微笑んでいる。
その代わり、花の交代もあっという間に終る種類もあって、
今が一番咲きそろっているという時を見つけるのは、
けっこう難しい。

難しいといえば、今日の試みだ。
前々からハーブや草花を置き合わせて、
リバティー風の画面を作ってみたいと思っていたが、
庭の草花を見ていたら、ひらめいたものがあった。

マテリアルは、庭から摘んできた青い小花の、
ワスレナグサ、ローズマリー、スイートバイオレット、ツルニチニチソウ、ブルーベルの青とピンク、イフェイオン(ハナニラ)だ。

いざ始めてみたら、難しい、難しい。
金縛りにあったように、手も足も出ない。
茎をつけたままで並べてみたら、方向や長さで悩み、
ファインダーをのぞいてみると空間ばかりが目に入りる。
いじっているうちに花はしおれて、
タイムアウト。




最後にこんな遊びをして、今日はこれまで。
夫からも注意を受けたように、
こうした図案的なものは、素人が挑戦しても技術とセンスがないと、
無理だということがよくわかった。
それにひらめきでなく、
用意を整えてから始めるともう少しはましになるような気がする。

あぁ、素人でよかった。
花はたくさんあるし、悩んでいるときがわくわくして楽しいし、
何度でもチャレンジしてみるつもりだ。

カリンの並木



降り出した雨の中を、車で祐天寺から学芸大を通り駒沢方面へ。

信号待ちのときに何気なく電柱に書かれた文字を見ていたら、
「五本木」とある。
「六本木」は有名だけれど、五本木は知らなかった。

そういえば、ここは目黒区。
霊験あらたかな目黒不動尊にちなんでつけられた地名だ。
目黒のほかに目白があるが、
目赤、目青、目黄もあるというと、ほとんどの人は信じてくれない。

最近読んだ資料によれば、
三代将軍家光は陰陽五行説によって、江戸城を中心とした東、西、南、北に、青、白、赤、黒、黄、の不動尊を配置し、江戸の鎮護と泰平を祈願したという。
地図で調べてみると、長い間に移転や地名変更などによって、位置関係が変わっているところもあるようだが、
将軍の理念が都市計画に反映されていると思うと、興味深いものがある。

一雨ごとに新緑が濃くなってきた。
たった一週間でこんなに変わるものかと車窓を眺めていたら、
「まぁ、まぁ、こ、これはカリンではございませぬか」
江戸の町のことを考えているうちに、台詞までが時代劇調で大笑い・・・。

なんと両側の街路樹が、カリンだ。
しかもかなり太くて立派な樹に、やさしいピンクの花が無数に咲いている。
あわてて車窓から、パチリ。残念ながら車の中からではうまく撮れない。

前にも記したように、カリンはよくマルメロと間違いやすい。
しかし、雨に濡れた樹肌は剥離していてまぎれもなく、カリンの特徴を顕している。
それにしてもバラ科の樹木は害虫や病気に弱いのに、
排気ガスや公害が多い都会で、これだけ大きく成長した街路樹があるということは、なんとすばらしいすばらしいのだろう。
目黒区の緑政課の並たいていでない管理と努力が、形となってここにあらわれている。

黄金色の果実が芳醇な香りを放ち、秋の日差しの中で輝く頃に、
またこの道を通ってみよう。

早く芽を出せ、ニオイスミレのタネ





3月末に蒔いたのに、まだ芽が出ないニオイスミレ。
毎朝起きて1番最初にここをのぞいている。
スミレの5日後に蒔いた、オレンジタイムやコリアンダー、サマーセボリー、ワイルドロケットなどはもう発芽したのに、
どうして遅いのだろう。

「あれ? 発芽したみたい」と思ったのもつかの間、
雨が続いたために土が流れたせいか、
タネが露出していたのだった。そっと土をかけておいたが、
ひれのような物がついていたのが見えた。
あれが根になるのだろうか。いや、ちがうと思う。

待つのは辛いけれど、期待がある。
早く芽を出せ、ニオイスミレ。出さぬと・・・・。

ナチュラルな石鹸たち



女性なら誰でも美しくなりたい願望がある。
メイキャップで美しく粧う方法もあるが、
ふだんはほとんどノーメイクの私は、洗顔程度のことしかしていない。

この1ヶ月間ほどの間に、
3人から石鹸とシャンプーをいただいたが、
そのどれもが外国製で、自然素材のものだった。

右上の白っぽい塊は、妹がトルコから買ってきてくれた「ダフネ入り石鹸」。
ダフネ(Daphne odra)とは沈丁花の学名だが、アポロンが愛したニンフのダフネが月桂樹に変身するギリシャ神話も、よく知られている。
このダフネ石鹸は、月桂樹のエッセンシャルオイルとオリーブ油で作られたもので、ほとんど匂いがない。泡立ちもそれほど多くはないが、庭仕事の後に手を洗うと気持ちがよいほどよく落ちた。

ブルーのラベルがついたレモンシャンプーは、ジャーナリストのSさんからのインド土産だ。ムンバイへ行ったときに求めたそうだが、まだボンベイだった頃にこの街の友人宅で過ごした早春を思い出した。

固形のシャンプー(shampoo bar)というのも珍しい。
説明書によると、ショートカットと中ぐらいの長さの髪に心地よい刺激とともに栄養を与え、つやつやとした髪にする働きがあり、しかも脂性の頭皮を正常に戻すのに効果的とある。
原料はココナッツ、椰子、ホホバのオイルにレモンのエッセンシャルオイル、そしてヴィタミンE。

蜂蜜を固めたような石鹸状のシャンプーは、髪の毛にこすり付けて洗ってみたら、オイリーでなくてすっきりとしていた。試しにトリートメントせずに乾かしてみても、ごわつかない。高温で汗だくのムンバイではこういうさっぱりタイプのシャンプーが生き残るのだろう。

左上の石鹸は、ほのかにオレンジの香りがするロバミルク石鹸。
学習院短大の後輩である今泉檀(まゆみ)さんが、縁あって出会った石鹸に魅せられて以来、難関を突破して販売代理店の資格を取得したので,送ってくださったものだ。

私の大好きな南フランスでも、ピレネー山麓に広がる恵まれた環境はことのほかすばらしい。ここに放牧されているロバのミルクで、フランス公認石鹸製造人(このようなポジションやタイトルがあるなんて知らなかった・・)クリストフ・ナダル氏が作ったものとか。

ロバのミルクとは聞きなれないが、知る人ぞ知る、人間の母乳に最も近い成分でできているために、アトピーやアレルギーなどを起こしにくい点で知られている。
また、各種ビタミン類、レチノール、ミネラルなどを多く含み、浄化作用と保湿効果にすぐれているそうだ。

早速使ってみるとやさしい泡立ちと、強すぎない自然の香りがバスタイムを楽しくさせてくれる。しかも洗い上がりがしっとりとして、肌に何度も触れて確かめた時もある。
今使っているのはオレンジだが、ほかにユーカリ、シナモン、オレンジ、ラベンダー、ミント、ローズマリーなど12種類もあるそうだ。

お問い合わせは 
販売代理店〈株)サザンコーポレーション TEL&FAX (03)3304-6954    

105円の鯉幟



我家には3人も息子がいたのに、端午の節句の武者人形も鯉幟もない。

長男が生れたとき、実家の母は「お祝いに人形飾りを送るから」といってくれた。
しかし私は、「こちらでいい人形店を知っているから、お金だけを送って」
などといい、お祝い金をもらった。


二男のときは、親は怪しんだとみえて、
お祝いに来ることになった。
せっかくお祝いを贈っても、礼状だけで記念の写真も届かないのだから、
親としては娘を強くたしなめ、人形飾りと孫たちの顔を見たかったのだろう。

はっきり言うと、親からのお祝い金は、使い込みをしてしまった。
それも何を買ったとということもなく、いつの間にか消えてしまったのだ。
最初は、「これは一時的に借りるだけ。後で埋め合わせをして元の金額に戻しておくから・・・」と自分自身に言い訳をしていた。
しかし、一度手をつけてしまうと心のたがが緩み、なし崩しににおかずやクリーニング代などの日常的なものに使ってしまったようだ。

今思うと、新しいマンションを買って郊外へ引越したものの、当時はまだ珍しいた鉄道のフリーカメラマンの収入は、不規則な上に決して高くはなかった。
私も育児に専念するために高給だった講談社を退社し、無収入だったから、
お祝い金に手をつけるのは、仕方がなかったのかもしれない。

とうとう母が来る日の前に、私はビニールの鯉幟を近くのおもちゃ屋で求めた。値段は忘れたが、高いものではない。
鯉幟はベランダの端に飾った。
その夜は強風が吹いたせいか、朝起きてみたら鯉幟がいない。6階は風当たりが強いので、何処かへ吹き飛ばされてしまったのだ。

長男の手を引いてまだ原っぱだった周囲を探した結果、とんでもなく離れたところでやっと見つけたのは、泥まみれの鯉幟だった。
母からはきつくいさめられるし、子供たちは泣き出すし、私まで泣き出したい気持ちをガマンしていた・・・・。

先日、通りかかった100円ショップの店頭に、ナイロン製の小さな鯉幟がたくさんはためいていた。
夫も思い出したらしく、私が買いたいと行っても反対しない。

子供がもういない家なのに、ナニワイバラの支柱に止めつけた105円の2匹の鯉は、
母を思い出させるように時おり風に揺れている。


マルメロの花





3年前に末の妹夫妻からもらった、
「まるめろ」の花が咲き始めた。

枝の先についたつぼみが淡い珊瑚色に見えるのは、
花弁の外側の色が出るからで、
開花すると五弁の花びらの内側が現れる。
それはほんのりと頬を染めた少女を思わせる
淡いやさしいピンクの花だ。

マルメロはイランやトルキスタンなどを原産地とするバラ科の喬木で、
日本へは江戸時代の寛永年間に、長崎に渡来したという。

可憐な花も香りの強い果実もよく似ているので、
マルメロは中国原産のカリンとよく混同されがちだ。
そのよい例が、長野県の諏訪湖周辺の特産品に、
咳止めによく効くカリンのはちみつ漬けなどがあるが、
現地の栽培地を見てみると、これはマルメロではないだろうか。

その簡単な見分け方は、マルメロは果実に産毛が密生している。
カリンは表皮に芳香性の油精分が浮き出し、ねっとりとするほどだ。

また、樹皮の色はマルメロは黒っぽく、老木になっても剥離しない。
カリンは緑褐色で、古い樹になるとうろこ状に剥がれる。

花で見分けるには、マルメロの雌蕊の花柱5本は離れているが、
カリンの花柱5本の下部はついている。

マルメロ、マルメロとつぶやいてみると・・・、
その語感と響きにはどことなく、洋風のニュアンスがある、
どうやらポルトガル語のようだが、きちんと調べてみたい。

マルメロの花咲き遠く吾は来し   山口青邨


新しいハーブの本が誕生









新しいハーブの本が出来た。
農文協が出版している子どものための「そだててあそぼう」シリーズ76で、タイトルは「ハーブの絵本」。

これまで私は、共著やムック形式の本はわずかにあっても、そのほとんどが著書であった。
すなわち、自分で原稿を書き自分で育てたものを自分で制作し、自分と夫で撮影して作った本ばかりだった。
ありがたいことに自分のスタイルというか、かなり自分らしさを出せた本作りを続けることが出来た。

私はこの本に「へん」という立場でかかわったかたちだが、この新しい経験はいろいろな意味でたいへんよい勉強になった。

ちょうど今は、ハーブのタネマキや植え付けの時期・・・。
若きイラストレーターとのコラボレーションで出来たこの「ハーブの本」で、
若いママやパパと子供たちが自然と仲良しになれたら、こんなに嬉しいことはない。


 
農文協 1800円 
ISBN978-4-540-07114-0 C8745

香りの花かご



打ち付けるような激しい雨も上がり、
昼前からゴールデンウイークを思わせるような、爽やかな風が吹いている。

温度が上がるにつれて、庭中に何ともいえないよい香りが漂ってきた。
香りの出どころは、まず、黄色い糸水仙のジョン・クィルだ。
スーッと伸びた細い茎の上に、直径3センチほどの小花を3~4輪つけた可憐な房咲きで、馥郁とした香りは類を見ない。
たった1本でもこの花が咲くと、周囲は幸せな雰囲気に包まれるから、不思議なもの・・・。

同じぐらいよい香りのハーブは、スイートバイオレット〈ニオイスミレ)だ。
ずいぶんいろいろな品種をコレクションしているが、ほとんど花も終わりに近づいてきた。今、香っているのは、濃い紫の大輪である。
まだ進駐軍が本州に駐屯していた頃、将校夫人がパーティー用のコサージュに使うスミレを、アメリカから送らせたことがあったとか。そのときのスミレをある花屋さんが保存しており、何人かの手を渡って私の庭へというストーリーがあるのだ。名前がわからないので、私は「将校夫人」とよんでいる。

庚申薔薇も香りが強い。4月1日に咲く薔薇としてアップしたが、もう20輪ほど咲いている。いかにも薔薇らしい香りがする上に大げさでなく花束に合うサイズなので、大好きな薔薇だ。

数日前から小さな香りの花束を、お世話になった方や入院中の知人、御無沙汰していた友人などへ、宅急便でお送りしている。
今日の花束は、上記の3種のほかにムスカリ、フレンチラベンダー、リナリア〈白、パープル、ピンク、クリーム)、斑入りラミウム、オニソガラム、スノウドロップス、ミントブッシュ、イフェイオン、スミレ3種、レンテンローズ、アネモネの1種などを束ね、細かいギンガムチェックの水色のリボンを結んでみた。
バスケットはアメリカのアパラチアン地方に伝わるビンテージもの。

ジョン・クィルとスイート・バイオレットが終わりにならないうちに、
あの方へこの方へと、花束作りが楽しくてならない。

春ですよ! 多肉植物さん







冬の間、室内に置いていた多肉植物を、
植え替えることにした。

テラコッタもバスケットも何度か使っているし・・・
ほかに何かお洒落な容器はないか。

そうだ、大きな貝殻がある。
沖縄とカリフォルニア、近くの寿司屋からもらった貝殻に、
こんな風に植えてみた。
ソフトな色合いにまとまったが、
どうも何か足りない。
アクセントに「黒法師」などを加えたら、
引き締まるのではないか。

明日ガーデンセンターへ行ってみよう。

愛を感じた小さな駅

わたらせ渓谷鉄道と聞いて、すぐにピンと来る人は、
鉄道ファンにちがいない。
群馬県の桐生市と栃木県日光市を結ぶ第三セクターの鉄道で、
わたらせ渓谷に沿っている。

夫が鉄道関係の撮影をしている間、私も近くの植物や動物などにカメラを向けることがあるが、これまで夫のテリトリーに入り込んだことはなかった。

ところが、この小さな駅には何かしらあたたかいものを感じ、
待ち時間に「鉄子」よろしくカメラを手に歩き回ってみた。




ゴミ一つ落ちていない清潔な待合室とホーム。

駅の構内からホームの端まで、季節の花で彩られている。
いわゆるガーデニングなどというような今風の植え方ではない。

愛情をかけて育てた苗を、真面目に植えてある。
無人駅なのに、誰が世話をしているのだろう。
おそらく、花の世話をしている人、掃除をしている人たちがいて、
きれいな駅をみんなに喜んでもらいたい、という気持ちが伝わってくる。



遠くの踏切から手前に向かって、線路の外側に植えた芝桜が美しい。
ホームの外れまで菜の花のカーペットが鮮やかに彩り、春を告げている
スイセンにチューリップ、雪柳、ムスカリ、葉ボタン、冬知らず、パンジー、矢車草、桜草・・・。
植えてあった花は、ノスタルジックな懐かしい花が多い。




元気に咲いていたムラサキハナナ。諸葛菜ともいう。

1時間に1本程度の列車運行で、乗り降りする乗客の影もない。
それなのになぜこの駅舎はこれほど大切に、きれいにされているのだろうか。
ちょうど、ゴミ袋にゴミを拾いながらこちらに来る年輩の方に伺ってみた。
「私が駅の右半分を世話してるんですよ。駅の前に住んでいるし、リタイアしたのでこれも楽しいですよ」

駅の左半分は婦人会のメンバーの世話だと聞いて、駅前の奥さんに聞いてみた。
「私たちが行ってるんですよ。声をかければ10人ぐらいすぐに集まって、作業ができます。何しろ大正元年にできた駅だから、大事にしなくてはね、といつもみんなと話し合っているんですよ」

なるほど、最初にこの駅を見たとき、あたたかいものを感じたのは、みんなに愛されているからだったのだ。
幸せな小さな駅の名前は、「上神梅」という。

春の妖精 「スプリング エフェメラル」 

Spring ephemeral ・・・。
声に出してつぶやいてみると、何とロマンチックな響きをもつ言葉だろう。

英語のephemeralには、「カゲロウのようにはかない命」という意味があるが、
spring ephemeral といえば、植物用語で「春植物」のことをさしている。

カタクリやアズマイチゲ、エンゴサクなどがそのよい例だ。
春もまだ浅い頃、地上に草姿を現して開花し、周囲の樹木などが葉を広げる初夏には地下茎や種子などになり、いつの間にか地上部が枯れて消えていく「春の妖精」のような植物のことだ。

カタクリの群落は各地にあるが、
渡良瀬鉄道を撮影するために群馬県の足尾方面へ車を走らせている途中、岩宿を通りかかった。
岩宿は、それまでの考古学の概念をひっくり返す大発見のあった場所として知られているが、カタクリの群生地としてもよく保護されていた。




落葉樹の林の北斜面を、びっしりと埋めたカタクリの群落。




万葉集には大伴家持が詠んだ
もののふの八十乙女らが汲みまがふ 寺井の上の堅香子(かたかご)の花
という有名な歌がある。
古名を「カタカゴ」というのは、花の形が籠を傾けた形にみえるからだという。
この根を掘って粉にしたものが、本物の片栗粉だが、根は深くて粉にするのはとてもたいへんな作業といえよう。
それに生長がひじょうに遅く、花が咲くまでに7年はかかる。

栽培している方から花と茎をいただいたことがあったが、
甘味ととろみがあってやさしい春の味がした。
花の酢の物は、ピンクパープルの色が何ともいえないほど、すばらしかった。






キクザキイチゲに似ているが、これはアズマイチゲ。
くぼんだ場所に、泡立つ水が流れるように咲いていた。

ロンドンは雪





ロンドンの友人から、
クレマチス・アーマンディーの写真がメールで届いたのは、
3月30日のことだった。

私が3月27日にアーマンディーについて書いたのを読んで、
自分の庭の写真を送ってくれたのだ。
3年前に植えたアーマンディーは、ジャスミン用のパーゴラの上に覆いかぶさり、モックオレンジのほうまで伸びている。
フラットに住んでいるフォガテイ夫人は、
[とてもいい匂いですが、庭へ出られる頃には花は終っているでしょう」
と結んでいた。
ということは、まだ寒いのだろうか、と軽く考えていた。

ところが、昨日届いたメールは、真っ白な雪景色だ。
「何と今朝起きてみたら、辺りは銀世界!!! 庭の桜に雪が・・・」
というメッセージが添えられている。
そういえば、フォガティ氏は以前、雪道で転倒して大怪我をしたことが
あった。今回も気をつけるようにメールをしなくては・・・。

先週は日本でも台風並みの低気圧のせいで、
強風や大雪など普通では考えられない季節外れの悪天候だった。
その後、晴天が続いたがまた崩れそうな気配のようだ。
せっかくこれから、夫の撮影について群馬県のほうへ出かけるというのに、少しでもよい天気であって欲しい。
もう一度桜を見られることを願って、では、行ってまいりま~す。


リバティーの端布で






冬物の片付けを始めたら、
集めていた布地の箱を開けてしまった。
季節が過ぎたウールやコーデュロイの生地類はさっさと整理がついたが、
リバティーのタナローンの端布はそう簡単はいかない。

これとこれをあわせればランチョンマットになるし、
この生地でトートバッグはどうかしら。
パッチワークも、ブルゾンだって出来そう・・・。

などと、部屋中を散らかし放題にして、
楽しく悩んでいる。

結局、あまり布を幅45mmにそれぞれを切っておき、
暇な時に縫い繋いでいくことにした。
縞模様のミニキルトになるか、ベッドカバーになるかは、
やる気と時間次第だ。

この切るという作業には、なかなか難しいものがある。
ハサミを使えば布がするりと逃げやすいし、
ロールカッターも慣れないと、肩が凝ってしまう。
そこで考えたのは、裂くことだった。
これなら地の目が通る。
ビューッ、シャアーッなどと音を立てて布地を裂くと、
ストレス解消にもってこいだ。

もう一つ面白い副産物があった。それは10mmほどに細く裂くと、
くるくるとねじれたひも状になる。
贅沢だが、リバティーの裂き織りも面白いだろうな。
シュールな感覚の造花もできそうだ。

裂いたままだとほつれや布目も気になる。
流水で布地を濡らしてから、アイロンをかけると、パリッと仕上がって気持ちがよい。

しだいにリバティープリントのストリップ〈紐)が、バスケットに溜まってきた。
順番に並べてみると、これまた面白くて時間の経つのを忘れてしまう。

日脚が長くなった春の日だもの、
たまにはこんな日があってもいいよね?

花びらの行方

今年の桜の見ごろは、十日に及んだ。
開花期間中、強風はあったものの、
雨に降られたのは1回だけのお湿り程度で、
こんなに長く花が見られた年は珍しい。

今日は長男一家が、お花見を兼ねて、庭でお昼を食べにやってきた。
というのは、家の前の公園の桜が、
庭のテーブルから見上げる位置にあり、まさに特等席なのだ。

おやつは、きのう私が荒川の堤防から摘んできたヨモギで、
孫たちと草餅を作ったのが、なかなかのお味だった。

見下ろすグラウンドでは桜並木からの桜吹雪が舞い、
花びらはわが家の庭にもにもはらはらと散りかかる。
みんなが帰った後、一回りした庭には花びらいっぱい・・・。




少年が抱えたロータスの水盤にも、花びらが。




スモモの樹を映している小さな池にも、花びらが浮かんでいる。
金魚のコメットも鰭長鯉も、
餌でないことがわかると、ふっと吐き出してけっして食べない。
ネットや棒でガードしているのは、コサギの餌食にならないために。




庭の片隅に、小鳥の水浴び用に置いた作家ものの陶器にも、花びらがあふれていた。




石組みの上に散っているのは花桃の「照手姫」の花弁。
数年前、銀座の松屋で開催される恒例の「NHK趣味の園芸フェスティバル」で求めたものが、かなり大きく育った。
「桃、栗3年~」というとおり、確かに成長は早い。
先日お会いした「趣味の園芸」の出澤清明編集長は、
「松屋の企画、また復活させましょう。その時はよろしく」と話しておられたが、
これもまた夢のある話である。

花びらの行方を追っているうちに、日が翳ってきた。
花冷えに気をつけなくては・・・。

マリアンナさんとプリムローズ



「まぁ、この花・・・。なつかしいわ」
桜吹雪が舞う夕暮れの庭で、マリアンナさんが急に足を止めた。

彼女は近所に住んでいるスイス人で、私と同じ3人の息子のママ。
ときどき庭のテーブルでお茶をしたり、草花の話をする素敵な友達で、
今日はお使いの帰り道に、寄ってくれたのだ。

マリアンヌさんが指差したのは、プリムローズ(黄花の桜草)だった。
「私たちがプリマリーと呼んでいるこの花には、思い出があるのよ。
プリマリーはなぜか川のほとりが好きで、春早くに咲くの。
川辺の土手を黄色に染めて、それはそれはきれい。
4人姉妹の私たちは、仲良くこの花を摘んで花束を作ったものよ」

スイスのお母様とは、昨日電話で話をしたばかりとか。
「母は雪が降ったと言ってたわ。スイスの春はまだのようよ」

ニオイスミレも少し混ぜ、小さな花束を作ってあげたが、
今頃はスイスの少女時代を、思い出しているのではないだろうか。

ユリの生命





どんな物にも命が宿っているというのに、
「命は目には見えない」、と私は長い間思っていた。

しかし、それは嘘だったと思っている。
3日前から庭で起きているドラマを見ていると、
「命は確かにここにある」と信ぜずにはいられない。

この猛々しいほどの芽だしは、植えて3年目になるユリだ。
3日前の朝、土の表面が割れてバーガンデイの突起がのぞいた。
夕方には2センチほどの円錐形の顔を出し、
翌2日には4倍の8センチになっていた。
そして3日めはごらんのとおりだ。
明日の朝は、果たしていかに?

命を見たと思うのは、私だけなのだろうか。

4月1日に咲く薔薇






子供の頃、
ヒガンバナはどうしてお彼岸になると咲くのだろうと、真剣に考えたことがあった。

この薔薇は不思議なことに、毎年4月1日にシーズン最初の花を開く。
体内時計どころか体内暦を内蔵しているのだろうか、と思うことがあるほど、正確なサイクルだ。
今年も、昨日〈1日)、
居間から見える場所に植えた庚申薔薇(Rosa.chinensis)が初花を開いた。
そして今日〈2日)、下の庭で同じ種類の薔薇が咲いているのに、妹が気づいた。
日本で庚申薔薇とよぶのは、原産地・中国の恒春花から来ており、
1年中花が咲いている春の薔薇という意味だ。

この薔薇ほど丈夫で、香りが強く、しかも手間要らずの薔薇はないのでは?
花の色はいわゆる薔薇色で、やや小さめの半八重花をつぎつぎと咲かせ、花壇に彩りを加えるのにぴったりときている。

挿し木でいくらでも殖えるので、そろそろ挿しておこう。
                           

リバティープリントは男性にも似合う

たまたま見たテレビで、この5日間に3人も、
英国のリバティープリントのシャツを着ている人がいた。
一般的にはこの生地には女性向というイメージがあるのに、
3人のうち2人は男性でとてもよく似合っている。
どちらも絹のような手触りと美しい染色が特徴の、
タナローンという上等の綿で作ったものだ。
しかも両方とも、2008年の春夏柄の生地を使っているのだから、
相当のお洒落サンといえよう。



? 3月29日、あるいは日付が変わって30日? 
深夜のNHKBS2のライブ番組にに、さだまさしさんがこの柄の長袖シャツで登場。

ステンシルを思わせる大柄なこの生地は、見た感じよりも着ると栄える。
ステージに立つにはこのぐらいでもちっとも派手ではなく、
ピンク系の服が顔色をよく見せていた。
この生地の名前は、Pennington〈ペニントン)。
オーストラリアのカンガルー島に、同名の美しい海辺の観光名所があるが、人名も数限りなくある。
名前の由来はさだかではない。




? 4月1日
庭の手入れから戻ってテレビをつけたら、
アナウンサーかコメンテータ-かわからないが、
左側に座っていた男性が、
リバティーのLemonia(レモニア)という絵柄のシャツを着ていた。
レモニアとはレモンのことで、
この生地はレモンの形をした風船のようなデザインだから、すぐにピント来た。
デジカメで写真を撮ろうと思ってもコマ送りが入る。
うまく撮れないうちに、残念ながら番組が終了してしまった。
今になって考えると、
たしかにこの絵柄だが色違いが数パターンもあるので異なる色かも・・。

番組名は、フジテレビ系の「ハピふる」(9:55=11:25)
私が見たのはたぶん11時過ぎごろ。

? ここの所しばしば℃Mで。
布を持っていないので写真で紹介ができないが、
「超熟パン」のコマーシャルにでてくる女性タレントが着ているブラウス。
あの丸襟のブラウスもリバティーの定番模様だ。グレイとベージュを混ぜたような地の色に、ちょんちょんと色を注したこの生地は、Leila〈ライラ)。
おそらく女性の名前だと思うが、どんな人なのだろうか。






よく見るとなかなか楽しいユニークなデザインで、
これもリバティーのタナローンだ。
アイテム名はBrute( ブルート)。「男らしい」という意味とか。
このシャツは私が夫にクリスマスプレゼントとして贈ったもの。
見るとにやっとする絵柄でも、着るとソフトな色合いになり、
夫はよくこのシャツを着ている。
また、話題を引き出すカンバゼーションピースとしても、
このシャツは役に立っているようだ。

昨年のクリスマスには、息子夫婦たちにも、
自分の好きなリバティーの布でシャツやスカートなどの、
イージーオーダーをプレゼントして喜ばれた。

素肌にローンの生地が心地よい季節も、そろそろ間近だ。

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