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HOME:広田せい子のハーブガーデン

どっきりスミレ

玄関への階段脇に、3個のプランターボックスがある。
長い間ローズマリーを植えていたが、株が古くなったのでこの春リニューアルをした。



イメージとしては、前と同じように各ボックスごとにローズマリーが繁り、下草にニオイスミレがやさしさを添えるはずだった。


ところがところが、話が違ってきた。



ひっそりと咲くべきニオイスミレが俄然元気を出して、ドキッとするほど大きな葉っぱになってきたのだ。右側の葉が普通サイズで幅が3cm。左側の葉は何と12cmもある。これを見たら誰もスミレとは、信じないだろう。

肝心のローズマリーだが、上段のマジョルカピンクは順調に生長している。



このベッドには肥料を施さなかったため、スミレも普通サイズだ。




中段のフォタブルーとブルーボーイは、スミレの葉の波に埋もれてしまいそうだ。




下段には前に植えた匍匐性のカプリが素敵に垂れ下がっているので、カプリを2本足し植えをした。ここもやはりスミレの中に埋没している。


さて、「こんな筈ではなかった」と反省をしてみると、
ローズマリーとニオイスミレという組み合わせよりも、よかれと思って肥料を多めに入れたことが大きな原因と考えられる。
ふだんは肥料をほとんど使わないのだが、馬糞の力を試したくて使ってみたのがこの結果となった。
葉がこれほど繁るのは、窒素分が多かった証拠だ。
それでは、花つきはどうだろう、あるいはジャンボサイズになるのだろうか。せっかく世話をしてきたのだから、結果を見届けるのも、勉強、勉強。
果たして香りのよいニオイスミレが咲くのか、興味津々といったところだ。

話は飛ぶが、明日の「趣味の園芸」で、私が講師を務めた「グリーンフィンガーズ」の第1回が、オンエアーになる。
番組後半のコーナーで、一人の講師が1ヶ月にわたり、同じテーマをていねいに解説するという趣旨だ。
「ハーブレッスンABC」と題し、我家の庭で5回分収録をしたものの、無我夢中でどんなことをしたか、はっきりと覚えていない。
果たしてどのようなまとめになっているのか、どきどきしている。
どうか、うまくいってますように。


怪しいキノコ

マルメロの根元に、茶封筒が落ちている。
白いごみもあるが、何だろう。

近寄って、よくよく見ると





いつの間に生えたのか、直径10cmはありそうなキノコではないか。
茶封筒に見えたのは、茶色のキノコ、
白いごみのように見えたのは、同じ種類のキノコが半分かびているらしい。

どうしてこんなところに?
そういえば、この場所には10年ほど前にユーカリがあった。
ようやく土に返ったと思っていたら、その根に寄生したキノコの菌が梅雨時の湿気で生き返ったのだろう。

キノコは、枯れた木や弱った樹に寄生する性質がある。
数年前まで、立ち枯れになったニワトコにキクラゲが寄生して、中華風の炒めものや、スープなどにずいぶん重宝したものだった。

この大きなキノコは、ずいぶん食べ甲斐がありそうだが、
その前に調べなければ。
キノコの参考書は、どこだったかしら。


金色のいもごはん

庭の片隅に植えたじゃがいもの葉が、黄色くなった。
中にはしおれている茎もある。
いよいよ堀上げ時のサインが出たのだ。

この「インカのめざめ」は、収穫を待たずに、これまで何回食卓にあがったことだろう。。
浅植えだったのか、地上部に飛び出した芋があった。
土かけをしてやればもっと大きく育つのに、きれいな金色の美味しい芋なので、見つけるたびに食べてしまった。
おやつが無い時に蒸かしたり、付け合せに使ったり、孫たちとおいも堀りをしたり・・・。
たった2列の16株なのに、とても重宝し、楽しませてもらった。

梅雨の晴れ間の昨日、最後の堀上げをした。



どうも早とちりをしたらしい。まだまだ小さな芋がたくさん出てきた。
これが全部大きくなったら、食べ応えもあったのに。ザーンネン。

L, M, S と仕分けをした。
Sのこの小芋をどう料理したものか、フライにするにしても爪の先ほどのサイズも混じっているし・・・。
そうだ、むかご飯のように芋ご飯はどうかしら。

というわけで、今日のお昼はインカの目覚め入り「金色のいもごはん」とあいなった。
これが米カップ2、小さなジャガイモカップ1、水カップ2と1/2、塩少々、バター大匙1、酒少々で、普通に炊いたものである。
お味? もちろん上々。


バターを少し加え、ちょっと塩味にしたのが正解だった。

もう小芋はないが、サイコロに切ったキタアカリでもよさそうだ。
しかし、美味しいからといって、
食べ過ぎにだけは気をつけなければ・・・・。


ディル風味のロシア漬け

ディルをたくさん収穫した。



タネが熟してからのほうが、使い道が多くなるのだが、
次のトマトが早く植えてもらいたくて、足踏みをして待っている。
思い切って、全部抜いてしまった。

ディルといえばピクルスが定番だ。夏野菜はまだハシリだから保存用の完璧なピクルスでなく、簡単に作ってすぐに食べきるロシア漬けをよく作る。

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左が紫タマネギ、右がキュウリのロシア漬け。
左の作り方は、紫タマネギをスライスして広口瓶にびっしりと詰める。
切込みをいれた月桂樹の葉、赤唐辛子、ディルの花を適宜加え、ひたひたになるまで寿司酢を注ぎ入れる。冷蔵庫に入れたら、6時間ほどで食べられるので、多く漬けすぎないこと。そのまま食べると爽やかで美味しいし、付け合せやサンドイッチのフィリング、サラダなどに。

右のキュウリのロシア漬けは、朝作れば夕食に間に合う。
キュウリは塩でもみ、30分ほどそのままにしておく。
軽く水で塩を流し、容器に並べる。
月桂樹の葉、赤唐辛子、ディルの花を乗せ、寿司酢を適宜注ぎいれる。
なお、ファスナーの付いたビニール袋に入れて時々ひっくり返すと酢の量が少なくて済むうえに、瓶や容器よりも冷蔵庫内の場所をとらず、収納しやすい。


ディルはドライで保存しても風味が残るので、陰干しにしておこう・・。


ガーリックいろいろ

ガーリックの収穫が、過ぎたばかりのようだ。

気をつけていると、今の季節は、スーパーで売っているいつものガーリックとは違うものを、見つけることができる。



兵庫県淡路市の一宮にある「パルシェ」では、手のひらからはみ出すほど大きなガーリックが1個百円だった。
品種名をたずねてみると、「ジャンボにんにく」とたったの一声。
たしかにジャンボだが、本当の品種名を知りたいものだ。



茎のついた大きなサイズの白いガーリックは、
近くの大規模なスーパーで見つけた。
ラベルに「ホワイト福xx」と書いてあったような気がするが、定かではない。1個398円と高いので、値段だけはよくおぼえている。



宮城県加美郡やくらいの「土産センター」では、紫のガーリックが3個で
100円。レジでたずねたら、「にんにくだよ」
中まで紫色?と帰宅してから剥いて見たが、中は白だった。



南仏プロバンスでは8月15日に「ガーリック市」が立ち、人々は1年分ののまとめ買いをする。さまざまな種類の中でも、パープルのものは日持ちがよくて、芽が出にくいので人気があったことを、思い出した。

今、日本が大量に輸入しているのが中国産のガーリックで、農薬汚染がささやかれている。
近くの農家で採れた「純国産」のガーリックは貴重品だ。長く保存できるので、私は見つけたらたくさん買うことにしている。

明日にでも、妹を誘って秦野の「地場産ず」へ行ってみようかな。
ここは知る人ぞ知る、「ワンダーランド」だ。



ミニミニキュウリの苗

去年大好評だったサワーガーキン(2006.10.18 と2006.10.22)のタネが、うまく採れなかった。
今からアメリカへ注文しても間に合わないし、今年のカタログに出ているとは限らない。

そうだ、去年果実が落ちたあたりを探してみよう。こぼれダネから発芽している苗が、見つかるかもしれない。

サワーガーキンは名前のとおり酸味の強いミニミニキューりで、サイズは小指の半分ぐらいだ。
去年は西洋菩提樹の枝に絡みついて、かなり上の方まで登っていったから根元のあたりで、芽吹いているかも知れない。



「あったぁ」
思わず歓声をあげてしまった。薔薇の根際にざらついた薄緑色の芽が出ている。しかし、この日の当たらない場所では無理だから、先ずポットに上げて苗を作るのが先決問題だ。

こうして出来た苗は6株。もう少し養生してから植えだすとしよう。



蒸れてしまったタイム

今年の梅雨は、ひじょうにたちが悪い。

しとしと降りなどの雨ではなく、
突然の豪雨に見舞われたと思いきや、
その翌日はがんがん照りの30数度・・・。

これでは、人間様の体調も崩れて当たり前といえよう。
庭のハーブや草花も、今年は辛そう・・・。
雨で日照時間が少ないために徒長し、
へとへとのところへ直射日光がガーンと当たると、
それだけでもショックだ。

セイジやヒソップ、などは1日で真っ黒に蒸れ、枯死しやすい。
クリーピングタイムも然り。
上からかぶさってきたハーブを整理せず、
収穫を兼ねた切り戻しを怠ったために、
密に茂った根元に雨水が溜まり、蒸れてしまった。



可愛そうなことをして、ごめん。

こんなこともあろうかと、挿し木で増やしておいたスペアがある。
梅雨が明けて天候が安定してから、
植えるつもりだ。


花のメロディ

薔薇が終わり、緑一色になった庭で、
ボッグ・セイジが咲き始めた。



音符のように見える水色の花は、歌が得意。
昨日は so mi do
今日は so mi mi

明日はどんなメロディ?

ペッパーガーデン

かなり前から、私はトウガラシにハマッテいる。


無加温の温室で越冬したツワモノペッパーズ。


今年もニューフェースのペッパーを取り寄せて、苗作りを。


韓国系のトウガラシは、もう立派な果実をつけている。

借りていた畑に世界中からのトウガラシを植え、しだいに色づく果実をうっとりと眺めているだけでも、幸せだった。
2年前、連作障害が出てきたのと腰痛のため畑ををお返しし、一時はトウガラシと縁を切り、庭に植えたものだけにしたはずだった。
しかし、昨年の暖冬でほとんど生き残り、トウガラシ熱が再燃してしまった。慢性の持病が、突然発熱したといったらよいだろうか。


ピントが悪いが、作年から生り続けている貫禄十分なハバネロ。

どうやら、今年の花壇はペッパーガーデンに塗り替えられそうだ。


可愛いソラマメ

旅に出たら、必ず立ち寄るのは「道の駅」だ。
近くの農家が、朝収穫したばかりの野菜や花、加工品などを市価より安い値段で売っている。その土地その土地の暮らしぶりが、等身大で見えてくる気取らない点が、好きだ。

「やくらいガーデン」からの帰り道に立ち寄った「土産センター」には、摘み頃を過ぎたはずのワラビやミズ(ウワバミソウ)、タラノメなどの山菜がまだ並び、早取りのズッキーニやおいしそうなトマト、タマネギなどが運び込まれていた。
その中で目を引いたのは、小さな可愛いソラマメだった。ラベルにはマジックインキで「関西系ソラマメ」と書いてある。

夫も私もソラマメが大好きで、2月頃に出回る鹿児島産から4月の湘南産までよく食べているが、こんなに小さなソラマメは初めだ。
サイズは中指を太くしたぐらい。いやもう少し太いかな?

帰宅するなり、わくわくしながら早速茹でて、ビールの友に。
小さな実ながらも味には甘みがあり、風味もよい。皮が柔らかいので、夫は皮ごと食べている。
嬉しいことにこんなに山盛りの量で、たったの160円也。



ちなみに土産センターで求めた普通サイズのソラマメは、これで300円だ。鮮度や風味、量の点で比べても相当お買い得である。



気が付いてみたら、ソラマメのことは名前の由来ぐらいしか知らなかった。空豆と書くのは、莢が空に向かって伸びるから。
また、蚕豆と書くのは、蚕が繭を作る頃に美味しくなるから。あるいは、莢の形が蚕に似ているからともいわれている。

よい機会なので、ソラマメのことを故相馬暁氏(北海道立中央農業試験場長)の資料で調べてみた。

ソラマメの歴史は古くまで遡り、古代スイス湖沼民(水上に家を作りくらしていた人々)の遺跡から発見されている。

原産地は定かではないが、北アフリカや南西アジア説が有力だ。
現在の大粒種が出来たのは、ローマ時代の後期(6~7世紀)で、中国に伝わったのは12~13世紀だという。
興味深いことに、日本へは奈良時代の聖武天皇の頃(729~749)にインドの僧・仙那が中国経由で來日したときに持参し、僧・行基にソラマメを贈ったという。これでは年代が合わないではないか。でもよく考えてみると、あれほど広い中国で、インターネットもテレビも無い時代にマイナーな豆のことなど、誰が知っていただろうか。

日本で初めて蚕豆と記録に現れたのは、江戸時代の「多識篇」で、有名な「農業全書」にもさまざまな利用法が紹介されている。

私の悪いくせは、調べ始めるときりがないので、書くのはこの辺にしておこう。ただし、小粒のソラマメは関西系というよりは関東に多かったが、地方へ行っても、今ではなかなか出会えない珍しいものとなっているらしい。

それでは、
可愛くて美味しい緑のオードブルに、乾杯!!!



花の気に満ちた癒しの庭へ

何故だか理由はわからないが、
そこへ行けば気持ちがリラックスして安らぐ場所と、反対にひじょうに疲れる場所がある。

今訪れているここは、前者の「やくらいガーデン」で、緑の芝生が続く広々とした庭には、花々の気が満ちていた。





関東地方からおよそ1月遅れで、いっせいに開花するハーブや薔薇のパワーが香りや花の色となって、感覚に訴えるのだろう。



ハニーサックルやライラックなどの香りの潅木に囲まれた、シークレットガーデン、蜂蜜のような香りの花が咲く西洋菩提樹の並木道、百花繚乱のローズガーデン・・・など、そこに佇んだいるだけで、いつの間にか癒されているのをおぼえる。
今年はオールドローズと、イングリッシュローズが同時に咲いているから、なおさらのことだろう。





ウグイス、ホトトギス、ヨシキリなどの鳴き声に加えて、カッコーの声も聴こえる。
カッコーッ カッカコー・・・。
都会で忙しく働いている人達にも、聞かせてあげたい。



アダムとイブの服の果実

***エデンの園で、アダムとイブが禁断の木の実を食べたあと、それまでは感じたこことがない羞恥心を急におぼえた。そこで無花果の葉をエプロンのようにして、身につけた***。     

旧約聖書の創世記にある有名なエピソードだ。
あの場所にどのようにして、手形のような葉っぱを付けたのか、いまでも大きな謎となっている。

それはさておき、我家のイチジクを収穫した。







ちょっと早いのだが、ナメクジやカラスの餌食になる前に、こちらがいただいてしまいたい。
というわけで2個をゲット。生りはじめなので、そのまま味わってみた。
夏休み前に木登りをして食べた時の匂いが、よみがえって懐かしかった。



3日留守にした庭は

出張中、一番の心配は、庭のケアーだった。
幸い夫が水やりを引き受けてくれたので、少しは安心したが、急な撮影が入ったときなどは、それどころではないこともよく承知している。

昨夜帰宅したのが遅かったので、転んだら大変と、庭はそのままにしていたが、夜半からの大雨で心配倍増。
夜が明けるなり、下の庭へ行ってみると、もうめちゃくちゃ。

花が咲いているディルが途中から折れ、カモミールはぺちゃんこ状態で打ちひしがれ、ヘリオトロープや香りのよいピンクス類も雨で倒れている。
薔薇はこの雨で、完全に終ってしまった。
写真を撮る気力も無い。



進化中・布引ハーブガーデン

「さぁ、どんなに変わっているかしら・・・」
どきどきしながら、ロープウエイの窓から眼下を眺めると、「風の丘の」の右下に紫のヴェールがかかっている。
「ラベンダーの生育状態、良好。ヒラドツツジからラベンダーに替えて大正解だわ」



昨年4月から、新神戸にある布引ハーブガーデンが変わり始めた。

これまで管理してきた神戸市役所から、民間の会社が管理を委託され、これを機会にリニューアルを行っているからだ。
私ははこの公園とはプロジェクト立ち上げの時から、プランニングやデザインなどに参画し、開園してからは講座や講演などで10数年にわたる長いつきあいがある。
新しく管理を請け負った会社からも協力を依頼され、よりよい公園になるように企画や提案、アドヴァイスのほか、ハーブ愛好者のためのサロンも引き受けた。今日がその第1回目なのだ。

「蒔かぬ種は生えぬ」という諺がある.
これは何かしらアクションを起こせば、必ず結果が現れることを意味している。

私たちは、去年、何度もミーテイングを重ね、良かれと思うことは何でも検討し、さまざまな分野の方たちの知恵を借りた。土壌の問題、塩害の悩み、品種の選定、見せ場の演出、テーマの絞込み、社員の教育と配置などなど、基礎となる問題は、数に限りない。
試行錯誤の結果は、はっきりと形となって現れる。
4月の段階ではあまり目立たなかったが、ハーブや草花の成長期に当たるこの初夏の季節に、園内はどのように進化しただろか。







先ず頂上駅にある森のホール前は、イングリッシュローズが咲き競う英国調の薔薇の花園に変わった。
整形式の各ベッドは薔薇の香りによって分けられ、アーチやオベリスクを上手に使って、薔薇の持つ魅力をアピールしている。
壁面に誘引したローズマリー・ビオーやニュードーンなどもうまく根付いたので、これからが楽しみだ。

これはほんの一例で、変わった、そして変わりつつある箇所は、かなり多い。

特に変わったのは、レストランだ。
野菜やハーブをメインにしたさまざまなテイストの料理を、好きなだけ選べるブッフェスタイルで、飲み物、スイーツの種類も多い。
素材を厳選し、作り方もシンプルなことから、料理のヒントを数多く持ち帰ることが出来るのも嬉しい。

午後から、ローズマリールームで第1回のハーバルサロンを開いた。
集まったハーブ愛好家たちの顔は、皆さん日に焼けていて、しっかりとした手をしている。そして、それぞれにおしゃれを楽しんでいる方が多いようだ。
例えば、前列に座った方は、まさにラベンダー・レデイ。
紫のスカーフに、胸にラベンダーの花穂を描いた薄紫のTシャツ。軽く羽織った白いブラウスの前立てと背中にラベンダーの刺繍があり、ソックスもラベンダー色だった。

ハーブは、さまざまな楽しみ方ができる。
布引ハーブガーデンが、生長していくのを見るのも大きな楽しみだ。




私の処女作

今日は「第2回ひょうごハーブまつり」だ。
香りの館パルシェと香りの公園の2箇所で、さまざまなイベントが繰り広げられた。

カメラを忘れた私にとって貴重な写真が届いた。
小野町の田中佳代子さんと日置なおみさんと。



さて、平成元年の秋、淡路島の一宮に兵庫県立香りの公園ができた。
ここには香りをテーマに、
ハーブが約100種、香木が37種類植えられ、
今では香るオアシスとして、人々の癒しの場所となっている。

この公園の中にハーブガーデンを依頼された私は、
蝶々の形をした庭をデザインした。
羽の部分にラベンダーをふんだんに使ったバタフライは、
約20年経ってもハーブ愛好家のメンバーから手厚い世話を受け、
今なお元気に花を咲かせている。
私の処女作のこの香りの公園は、リアルサイズよりも大きく見えた。
おそらく年月と愛情が肥料となっているのだろう。

大きな講堂での講演会には、
「立ち見も出たので550人は入ったのでは。大成功!」
と関係者が言っていた。
何はともあれ、大成功でよかった、よかった。



あと20歳若かったら

今日から3日間は、関西での仕事が入っている。

新横浜を「のぞみ11号」で出発し、11時4分に新神戸着。
梅雨入り宣言第一日目というのに天気予報は見事に外れ、夏を思わせる強い陽射しがまぶしい。
まずは兵庫県立淡路景観園芸学校へ。
1999年に開校したこの学校は「人と自然の共生」を理念とした、実践重視のユニークな教育の場として知られている。以前からぜひ見学してみたいと思っていたので、講演依頼の話があった時に,迷わず承諾をした。

学校案内によると、「景観園芸課程」がこの学校独特な教育法とある。
それは、豊かな自然の恵みに感謝し、造園と園芸をリンクさせ、建築や街づくり、デザインなど相互の関連性を統合し、安全な地域社会を創ることを、意味している。もう一つの柱は「園芸療法課程」で、ほかの学校には無い専門課程の勉強ができる。

瀬戸内海を見下ろす高台にある学校の建物は、すべて赤煉瓦の屋根とアイボリーの壁で統一され、建物の内外の緑化は学生の実践の場となっていた。
通路や植え込み、緑の装飾なども学生の作品が展示を兼ねている。
あっ、いけない、カメラを忘れてしまった。残念だ。
この学校は少数精鋭主義で、各課20名しか入学を許されない。
申し込み資格は社会人、大学院生、大学卒祖業見込みの人で、年齢制限は60歳を越してもよいらしい。現に大学で教えていた元教授も生徒になっているという。
授業料を聞いてみたら、全寮制で年間52万円也。この中には寮費も含まれているので、光熱費だけを負担すればよいとのこと。
そして何よりも素晴らしいことは、石原校長先生が生徒の一人ひとりをよく理解され、卒業生のその後も案じておられることだ。
いまどきのマンモス大学とは大違い!!!

もしも、神様が願いをかなえてくれるなら、私は20歳若くなってこの学校を受験したい。生徒よりも教授の数が多いとのことだし、実践の場も揃っている。一生懸命勉強して、優等生になってみたいものだ。
オープンカレッジや研修コースなどもあるようなので、友達に教えてあげるつもりだ。

リンゴとナシの見事なエスパりエがある視聴覚室での私の講義は、おかげさまで好評だったようだ。校長先生からお褒めの言葉をいただいき、お世辞半分にしても嬉しい。

さて、受験のために、ハーブで若返りの妙薬を作るとしようか。


十六夜薔薇に学ぶ

日本人の感性の豊かさは、ほかの民族と格段の差があると思う。
味覚にしても、嗅覚にしても、感受性の違いを実感することが多い。



この薔薇のネーミングにしても然り。月の形の呼び名からきているのだ。
自然の中で最も完全な円が満月で、日本では十五夜とも望月(もちづき)ともいう。
少し欠けた月は十六夜(いざよい)。この薔薇が心もちゆがんだ円の形に咲くことから、このように月の呼び名がつけられたとは、何と優雅なことだろう。

学名はRosa roxburghii(ロサ・ルクスブルギー)。中国原産。蕾が白い膜で覆われたような、独特の色と形をしている。ハコネサンショウバラの種内異変という説もあり、花弁の数は150~180枚を超えるのでは?

学生時代に阿仏尼の「十六夜日記」を読んだことがあった。
月齢の呼び方も日本独特の、エレガントな名称が数多い。

また、古文の世界を散歩してみたくなってきた。



フェイジョアの花が咲いた

トロピカルフルーツの苗が、通販やガーデンセンターで買えるようになって、久しい。
珍しい物好きの私のことだから、挑戦しないわけはない。
バナナ、パパイヤ、マカダミアンナッツ、フェイジョア、ジャボチカバ、コーヒ-・・・。
いろいろ植えてみたが、7年も長生きしているのはフェイジョアだけだ。
ところが、3.5メートルに生長したのに、花が咲かない。日当たりがよくないからか、剪定をしなかったからか、冬の寒さがよくないのか。
原産地は南米だから、難しいのかもしれない。

半ば諦めていたら、緑色の丸い蕾が枝先につき、赤い花がいっせいに咲いた。何とトロピカルな花だろう!!!





反り返った花弁(?)の外側はパープルピンク、内側、つまり見えている部分は白に近いピンクで、ぽってりとふくらんでいる。先端に金粉をまぶしたような、真紅の蘂が華やかだ。

前から試してみたいことがあった。
アメリカの参考書に、この花弁は edible flower (食用 花)であり、甘くて美味しいと書いてあったのだが、果たしていかに?
ふっくらとした花びらは指で千切りにくいので、鋏でチョッキン。本当だ。少しとろみがある食感に、うす甘い味がなつかしく、幼い日に飲んだ葛湯を思い出した。
フェイジョアの実は、グアバとパイナップルの味がするという。



品種は忘れたが2本植えてあるので、うまく受粉してくれればよいのだが・・・。
しかし、明日あたりから入梅らしい。
いろいろと心配の種は、つきないものだ。

ピンクとパープルのハーブ

年を重ねるにつれて、色の好みがはっきりしてきた。

若かった頃は着るものも、ネイビーブルー、チャコールグレイ、モスグリーンなどの服に、白い襟とカフスを見せるのが好きだった。

今はなぜかピンクからパープル系統の色が好みで、
黄色、オレンジ、緋色系の赤はまだ着たことがない。

花壇にもその影響が出ているようだ。
例えば、薔薇の色も、ピンクから藤色、ローズピンク、赤紫、暗紫色の花が増えた。
今年の、香りの一坪ガーデンは、こんな感じだ。
気がついてみたら、ほとんどパープル系のハーブや花ばかり。



イングリッシュ・ラベンダーとフレンチ・ラベンダーが数種、ヘリオトロープ、クラシックなカーネーション、写真には写ってないが、キャットミント
もある。後方に植えたセンテッドゼラニュームの花は、淡いピンクだ。
最後列には青紫薔薇のラプソディ・イン・ブルースが文字どおり、花を添えた。

詰め植え過ぎに見えるが、梅雨前に花が終った1年草のカモミールやボリジを抜き取って捨て、ラベンダー類も花後の切り戻しをすれば、株間を風が通りやすくなる。根元まで日光が届けば、害虫が棲みにくくなり、丈夫で安心なハーブが育つのだ。
さあ、抜いた後には何を植えようかな・・・。


庭で見つけたプリント模様

草むしりをしていたら、不思議なものが落ちていた。
黄色と緑色のしなびた果物のようで、えくぼがある。見上げると黒ロウバイの枝に、同じものが付いていて、果実と分かった。

よいチャンスだ。
庭へ出てちょっと変わった色、面白い形、思いがけない模様などの植物をさがしてみよう。





5~6分もたたない間に、集まったのがこれ。白い紙の上に並べてみたら、
なんて素敵!!! まるでイギリスの壁紙のようだ。

左上から時計回りに、
レモンの葉と幼い果実。錦葉のドクダミ‘カメレオン’
こうせつ大根の果実。タネを結んですぐのころは、食べられる。
スパニッシュブルーベルのタネ。
羽衣ジャスミンの芽先のカール。

姫小判草をドライにしたもの。
ディルの花。
斑入りの葉の模様が楽しいネグンドカエデ’フラミンゴ’。
刺繍をしたようなエロデイウムの花茎。
白い花が咲くユリ科の球根。
緑と黄色のコントラストが美しいトウガラシの葉。
黒ロウバイの果実。

生成りの布にプリントしたら、どうだろう。
カーテンやスカートのボーダー柄にも、いいかも・・・。


やくらいの庭の薔薇

東北新幹線の古川駅から、西の方角へ車で45分。
近づくにつれてだんだん大きく見えてくるのが、美しい三角の形をしたやくらい山だ。この山のふもとに、秘密の花園がある。

今頃は、カッコーの声で目が覚め、薔薇の香りのなかをそぞろ歩くのに、ぴったりの季節だ。

「ピンポーン!
お届けものですよ!」

はるかなやくらいの庭を思っていたら、
ヘッドガーデナーの梅田千賀子さんから、お花が届いた。



香りの花束・タッジーマッジー。高原の庭ではまだスパニッシュ・ブルーベルが咲いている。
黄色の花はレデイス・マントル(アルケミラ・ブルガリス)




水色の小さな花は、水辺の忘れな草。「とわ・え・もわ」の白鳥英美子さんがここへいらした時に、有名なドイツの悲話を話したことがあった。感銘を受けた彼女の作詞作曲による歌が、CDに収められている。




ヴィンテージもののギャザリング・バスケットに。アメリカ製のこのかごには、素朴なタッチの花の絵が描かれていて、ひじょうに珍しいものとか。


蓋を開ける前から、馥郁とした香りが玄関に漂っている。
期待感に胸を躍らせながら取り出すと、あたりは薔薇の花園のよう・・・。
やくらいガーデンは私がプロデユースしてきた庭だが、
ブームになる前からオールドローズと、イングリッシュローズのコレクションに力を入れてきている。

特にイングリッシュローズの全品種がここで見られるように、をテーマに
梅田さんとチームが頑張っている。
ハーブガ-デンも充実してきたので20、21日とやくらいガーデンへ
チェックに行くのが、今から楽しみ・・・。

カッコーの鳴き声を、早く聴きたい。


ある晴れた日に

乾燥機があるけれど、
洗濯物はお日様の光と、風で干したいものだ。

ここのところ、天気予報は「降るぞ、降るぞ」と脅かしてばかりいて、降ったためしがない。
降ると信じて水遣りをせずに外出したとき、かんかん照りの帰途を急ぐ胸中を察して欲しい。小さな苗がぐったりしている姿がちらちらする。

洗濯も同じ。今日は出かけないし、「降らない」ことを信じて盛大に洗濯をしよう。
花を咲かせるのと同じようにカラフルな干し方を楽しもうっと。


少しだけホワイトガーデン

庭の片隅に、好きなコーナーができた。

昨年蒔いたジギタリスはアプリコット色のはずだったのに、
なぜか楚々とした純白の花が咲いた。
隣り合わせた房咲きの白いバラも今年は株が大きくなり、花つきも上々。
写真には点々としか写っていないが、手前のカラミンサ・ネペトイデスの小さな白い花はこぼれダネから、咲いたもの。
だから、意図してではなく偶然のなりゆきで、白い花々が咲くすがすがしい景色となった。





御愛嬌にマロウやスイートウイリアムズの花も参加した、ちょっぴりホワイトガーデン。


イギリスのケント州に、シッシング・ハースト・キャッスル・ガーデンという美しい庭園がある。
異なったスタイルの庭を繋ぎ合わせて、大きな庭にする手法が見事で、ローレンス・ジョンストンによるグロースターシャーのヒドコート・マナーハウスと、並び称される庭だ。

広大な庭園の中でも、特に有名なのがホワイトガーデンである。
女流作家であり、ガーデンのオーナーにしてガーデンデザイナーでもあった
ヴィタ・サクビル・ウエストが、夢の中に現れた白い庭に啓示を受けて
創ったといういわれがある。
セイヨウイチイの壁に囲まれた空間の中央には、白いつるバラの大きなガゼボがある。幾何学的にデザインされたベッドには、1年を通じて白い花と銀色の葉を持つ植物だけを植えた、ひじょうにストイックな庭だ。
1985年に初めてこのコーナーへ足を踏み入れたとき、私は全身に鳥肌が立つほど何か霊的なものを感じた。
あれは何だったのだろう。

我家のプチ・ブラン・ジャルダン(でいいのかな?)と比べるのが、そもそも間違いだとは重々承知している。
しかし、うちのもそれほど悪くは無いのでは?
アットホームな感じがして、私は好きだ。

分かち合う幸せの花束

どんなに小さな花束でも、
野の花を束ねただけのブーケでも、
思いがけいなプレゼントをいただくのは、この上もなく嬉しい。

宅急便の車が停まる音がした。
何かな? 期待感が高まるこの瞬間が好きだ。

クールの冷蔵で届いたのは、神戸の布引ハーブ園からの花やハーブだった。
箱を開ける前から、ハーブの魅力的な香りが漂っている。
私は、この布引ハーブ園と10数年前の計画段階から、開発のプロジェクトに参加し、現在は監修という立場でかかわっている。
これまでは神戸市の運営だったが、昨年から指定管理者制度に切り替わり、清里ロープウエィーが業務の委託管理者となった。
新園長の安土健二氏はたいそう意欲的で、ハーブに造詣の深いアートクラフト作家の星川雅子氏を副園長に迎え、ヌノビキルネッサンスを合言葉にリニューアルに、力を注いだ。

結果が試されるのは、ハーブや草花の生長ぶりだ。来週には布引へ行くのだからそのときにチェックをすればよいようなものの、人情として少しでも早く見てみたい。箱を開けたとたん、思わず声が出てしまった。
「いいじゃな~い? とてもいいわ」と。
玉手箱の中には、甘い香りのオーデコロンミント、どこかなつかしいディルの花、色鮮やかなサルビアの仲間、香りも花容も古典的なイングリッシュローズのほか、たくさんのハーブが入っている。











幸せは独り占めするより、分かち合うほうがなおいい。
そうだ、先輩にお福分けをしよう。
早速水揚げを済まし、補充分を庭から切り取って水揚げ完了。
出来た花束は3つ。
香りの花束のタッジー・マッジーが2個と、
ブルーと黄色のコントラストでまとめたアレンジメントが1個だ。
ハーブがお好きな方だから、きっと喜んでくださるだろう。

せっかく布引から送ってくださったのに、ごめんごめん。
来週伺うのが、とても楽しみ・・・。
See you soon !!!

見上げる庭

なだらかな下り坂の左側に、私の家がある。
道路から3・5メートルほど高いので、外からは見えない。
そのかわり草むしりをしているときなど、道行く人の会話が聞こえることがある。
風の吹いた朝などは「何の香り?」と、
足を止めて、くんくんする人が必ずいる。





変わった葉の色の樹や斑入りの樹など、散歩やジョギングをする人の話題になっているのが、擁壁の上まで聞こえてくる。

お使いの帰り道、初めてこの道を通る人の身になって見上げてみた。
フェンスぎりぎりまで植えてあるところを見ると、
「計画性の欠如した花好きのおばさん」と思われても仕方がない。

分かりにくいかも知れないが、向かって左側のガレージの上から、
フェンスの右端まで、植えてあるものをメモってみよう。
ハニーサックル、 四季橘、 ポメロ、 スモークツリー、 ネグンドカエデ“フラミンゴ” 実生のグレープフルーツ、 ローズマリー、スパニッシュブルーム(黄色の花)、ウンナンオウバイ、
このあたりで大きな樹木が見えるのは西洋菩提樹。
ナニワイバラ、 ツルバラ”クレールマタン”、 黄モッコウバラ、 クレマチス・テキシンセス、 バラ“ジプシーボーイ”、 銅葉色のプラム"ハリウッド”、ローズマリー、四季咲きミモザ。
擁壁に誘引してあるのは、生食用の葡萄“紅富士”。

庭の端だけでもこんなに植えているのだから、庭の中ほどは?

御想像ください。



カミンスキーの帽子

小さなときから、帽子が好きだった。

野外での仕事が多いのでたくさん持っているが、
10年ほど前から、ほとんどへレン・カミンスキーの帽子ばかりかぶっている。
カミンスキーという名のイメージから、私はてっきりロシアとか東欧の人かと思っていた。意外にもオーストラリア人で、自然が豊かなオーストラリアで育った彼女は、1980年に最初の帽子を手作りしたという。

カミンスキーの帽子の特徴は、自然素材を用いたベーシックなデザインと、手作りの感覚といったらよいだろうか。
写真は一番好きな、一番似合う〈と思っている)定番のつば広帽子だ。
スタンダードなデザインだから、10年近くたっても飽きないし、古臭さを感じさせない〈と思っている)。
そして、何よりもかぶるのが楽しい。これは素晴らしいと思う。

一見、麦藁帽子のようだが、ラフィアの細いブレードで作られている。ラフィアとは椰子の木の葉で、マダガスカル島産のものが最高とか。
自然の恵みのなかで育った彼女は、環境問題にも心を寄せ、ラフィアが1年以内に新しい葉が出るような方法で、葉を採取しているそうだ。



写真の帽子は2代目。
初代は新幹線の網棚へ置き忘れてしまった。すぐに東京駅の遺失物係へ電話したが、残念ながら届出は無かった。
三代目にならないように、気をつけなくては・・・。

サツマイモで作ったゴールデンジャム

今朝のジャムを御紹介。



これはまったくの創作ジャムで、何よりも色がきれい。
香りもよいし、甘すぎないところがまたよろしい。
久しぶりのヒットなので、手放しの自画自賛を許して欲しい。

作り方
? 茨城県の紅あづま中2本を、オーブンでふっくらと焼き,
  温かい内に皮をむいてマッシュする。
? バター大匙3、蜂蜜、コアントロー各大匙2、甘夏一個分の果肉
  をよく混ぜ合わせる。
? 熱湯消毒した瓶に詰める。

サンドイッチに一枚ほど入ると、すてきなアクセントに
ポークとかチキンのソースにしても、甘酸っぱいのでよく合う。

フランス新茶を収穫!

庭の西洋菩提樹に、花が咲いた。

いつもの年なら、朝、庭に面したガラス戸を開けると、
蜂蜜のような香りが庭中に満ちていて、
ただそれだけでも幸せを感じた。

ところが、今年は花の香りが薄い。

それもそのはず、2月に枝透かしの大手術をしたので、
花の咲く枝が少ないのだ。
それに、連日の撮影で身心ともに疲労している時には、
香りなど届かないことを知った。
ゆとりはほんとうにだいじ・・・。





この西洋菩提樹は、プロヴァンスからエールフランスに乗って我家へきた。
この樹の生まれ故郷ビュイ・レ・バロニーは、ミュスカデという麝香の香りがするお茶の産地で、有名なところ。
西洋菩提樹をフランス語でテイユールといい、7月の第一水曜日に市が立つ。
今年もフランス人たちは、新茶を待ちに待っていることだろう。

若いスタッフが、張り切って高切りバサミで収穫してくれた。
我家の新茶解禁の日も、そう遠くではないようだ。


撮影を終えて

毎週日曜日の朝、8:30からNHK「趣味の園芸」が始まる。
終わりも近い頃に「グリーンフィンガー」という、園芸の基本をまとめた5分間のコーナーがあるのを、御存知だろうか。

一つのテーマで一人の講師が、一ヶ月間続けるという画期的な企画だ。
7月のテーマは、ハーブ。講師は私。
「ハーブレッスンABC」と題し、5回にわたってオンエアする。



その撮影がようやく終った。

天候が定まらない季節とはいえ、
突然のにわか雨や、かんかん照りはなんとかクリアしたが、発芽にハラハラしたり、野良猫にラベンダーを駄目にされたり・・・。

朝早くから、夕方まで休む間もなく腰痛の体で、
我ながらよく頑張ったと思う。
毎日がハプニングの連続だった。

終ってほっとする一方、ちょっぴり淋しい。



ボウベルズ 再び

5月17日の薔薇便りで、Bow bells を紹介した。
花壇に上品な彩りを加えている、可愛い薔薇だ。

最初は薔薇が咲いた順に、次々にアップするつもりでいたが、
何種類も一度にどっと咲き始めるので、着いていけなく、あえなくダウン。
そんな時情のときに、ほかの薔薇には申し訳ないが、
私の贔屓の薔薇を、もう一度アップしてみた。



この「ボウ ベルズ」は、
いつも何か私に話しかけてくる不思議な薔薇だ。

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