HOME:広田せい子のハーブガーデン

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ミツバのこぼれ種子

「カモミールは“おのれ生え”だから、種子まきの手間が省けるわね」
大分に住むハーブ友達が、たいそう含蓄のある言葉を口にした。

これまで私は落ちた種子が芽生えるのを“こぼれ種子”と言っていた。

これはこぼれた種子が、その場の状況や条件などの運がよければ発芽するという、他力的な立場だ。
ところが、同じこぼれ種子でも、おのれの力、自分自身の意志で発芽するという“おのれ生え”の言葉には、自力的な強さがある。

おのれ生えで発芽するハーブは、かなりの数になる。
レモンバーム、カモミール、ディル、チャービル、フェンネル、タイム、
ローズマリー、ボリジ、コリアンダー、ミツバ、ニオイスミレなどなど枚挙にいとまがない。
特にセリ科のものは、「採り蒔き1週間」といわれるように、種子を採ってから即蒔かないと、発芽能力がぐんと下がってしまうので、おのれ生えにまかせると発芽の成功率が高い。
輸入品のアンジェリカやスイートシスリーが、ほとんどと言ってよいほど発芽しない理由はここにある。



というわけで、春先の草むしりや整地をおろそかには出来ない。
外気温や地熱、日照時間の関係などで、眠っていた種子が目覚める頃だ。
例えば、先週の雨で、こんなにたくさんのミツバが芽生えた。もちろん全部おのれ生えである。右側に見える宿根した赤みがかった葉は、銅葉のセリでキッチンガーデンのアクセントになるばかりか、風味もよい。
このコーナーにはほかに、フキ、ミョウガやワケギ、サンショウなど、和テイストのハーブを植えてある。

これらは暑い季節、そうめんや冷奴などに薬味として用いる力強い味方だ。
ひんやりとした料理が脳裏に浮かぶとは、ぽかぽか陽気のせい?

明日から3月が始まる。




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咲き誇るパイナップルセイジ

パイナップルの香りの葉

下の庭に、薔薇のアーチがある。
例年なら強剪定と施肥を終え、静かに春を待つというシナリオのはずなのに、アーチの出口のあたりでなにやら賑やかな色がちらちらしている。



今頃になって、パイナップル・セイジ(Salvia elegans 'Scarlet Pineapple)が咲き出したからだ。
ビロードで作ったような真紅の華やかな花と、葉にパイナップルにそっくりな香りがあるハーブだが、まさかこんなに大きく育つとは思いもしなかった。



158.5Cmの私が見上げるのだから、2m以上はゆうにあるだろう。
唇を尖らせた形の花が穂状についている花穂の長さだけでも、20Cmを超える。まさに威風堂々の貫禄十分だ。

これまでの年では、典型的な半耐寒性植物のモデルといってよいほど、10月頃に開花し、霜に当たると葉が一晩で傷んだ。冬越しは鉢に上げて入室させたり、株元を落ち葉などでカバーしたり、一応の手当てをしてきた。
それでも120Cmを超えるかどうかの草丈だった。ほとんど何も手入れが出来なかった年でもこんなに見事に育ったのは、やはり暖かい冬のおかげといえよう。
部分的に紅葉した葉は肉厚になり、香りも濃くなったように思える。
そうだ、花が咲いているうちに孫たちに、パイナップルの香りのする葉を触らせ、甘い花の蜜を一緒に吸って遊ぼう。
小さな人たちに、こんなサプライズの贈り物もいいのでは・・・・。




続・春告げ花

本日のニューフェイス

Spring has come.
なんて流暢なことを言っている場合ではない。
今年の春は駆け足どころか、全力疾走でやって来た。

デジカメ片手に庭に出ると、あちこちから声がかかる。
「私はここよ。私を早く写して・・・」
昨日までは咲いていなかった花が、アピールしている。
本日のニューフェイスをご紹介しよう。

「貴婦人のペチコート」の名で知られる、Narcissus bulbocodium.
糸のような葉までも美しい。



純白の清らかな水仙、N. 'Paper White' 。植えたままで18年が過ぎたが、
まだまだ元気に春を知らせてくれる。



春だからというより、昨年から咲き続けているエンドレスの庚申薔薇。
薔薇の芽も根も、とうに動き始めている。



枯れ草の中から顔を出したクロッカス。2~3日前の日記にクロッカスはきんぴかの黄色が好きだと書いたが、訂正。青紫も大好きだ。



名前が分からないが、南仏プロヴァンスの海辺の道で見かけたオキザリス。
黄緑の葉はすぐにはびこるのでグランドカバーに最適では? 



さあ、明日はどんな花が咲き出すやら、
ベッドの中でハーブや花をイメージするのも、嬉しい季節である。




ミモザ&アカシア

幸せの黄色い花の樹

公園に近いS家の銀葉アカシアが、花盛りだ。
お使いコースなので、道行く人たちも足を止め、黄金色に輝く花房を見上げている。
「この花の下で、お弁当を食べたら幸せでしょうね」とか
「私はデッキチェアーを運んできて、お昼寝をしたいわ。きっといい夢が見られるんじゃない」

通りかかった私まで、奥さん同士のやりとりと、「幸せの黄色いハンカチ」ならぬ黄色い花の樹に、自然と微笑が浮かんでくる。





「この花をミモザという人と、銀葉アカシアとよぶ人がいるんですけど、
どちらが本当なんですか」と、若い奥さんに聞かれた。
「ちょっとややこしいからよく聞いてね。
アカシアは学名のAcacia baileyanaの属名から来ているのよ。和名は銀色っぽい葉に特徴があるから、銀葉アカシア。
学名でミモザ(Mimosa)というのは、じつはオジギソウのことなの。触れるとすぐに葉を閉じてしまうあれ。細い細い蘂がいっぱいの小さなボールみたいな花とよく似ているから、ミモザとよぶようになったと思うわ。
ちなみに英名ではこの樹をGolden mimosaというのよ」                                     「それじゃ、ミモザもアカシアもどちらも正しいのね」  
「そういうこと」

不思議なことに、花の下にいると誰とでも仲よくなれる。





すみれの花咲く頃

木漏れ日の庭で、ニオイスミレが咲き出した。



ここにはもうすぐタンポポやラナンキュラス、ローンディジー、ムスカリなどが後を追って咲くはずだが、自然な感じに見えたら嬉しい。

じつはこのようなワイルドな春の庭には、モデルがある。
10年ほど前の2月、南仏ニースの花祭りへ出かけたことがあった。
カンヌ近くのミモザ村を訪ねたり、ナポレオン街道沿いにあるグラースの香水工場を見学したり、楽しい旅行ではあった。
一番印象に残ったのは、グラースの小さな植物園に咲いていたニオイスミレの群落だった。シーズンオフの園内は人影もまばらで、空き地に生えた雑草とでもいおうか、ニオイスミレやラナンキュラス、ローンディジーなどがつづれ織のようで美しかった。そして、なぜか懐かしいものを感じた。

そう、パリのクリュニュイ美術館にあるタペストリーの連作、「貴婦人と一角獣」の背景に描かれた、千の花とそっくりなのだ。
あれ以来いつか私の庭にも、こんなコーナーができたら・・・と思っていた。難しいことではないのだが、どうもニオイスミレが地面に直か植えを嫌うようだ。今年は庭のあちこちで開花しているので、来年は種子が飛んでさらに株が増えることだろう。



ニオイスミレの品種もだいぶ増えてきた。夏越しが難しいのが玉に瑕だが、今約40品種の播種の準備をしているところだ。
ナポレオンがスミレ大好き皇帝だったことは有名な話だが、どんな品種がこのみだったのだろうか。
ちなみに、ナポレオンの二人の皇妃の名前がついたニオイスミレがある。
ジョセフィーヌは、赤紫の妖艶な花で、香りが魅力的。
マリー・ルイーズは薄紫の八重咲き種。上品な香りに特徴がある。

すみれが丘にスミレの香りが漂う日も近いようだ。

春の知らせ

雨の日は気持ちがゆったりとする。
周りが静かなものだから、庭に来る小鳥の声もはっきりと聴こえる。
ツーピンツーピンと歌うのは、ペアで訪れるシジュウカラ。ギりリりと鳴き声が聞こえれば、コゲラが木の幹をつつつと登っていくのを見ることが出来る。
メジロは集団でやって来てミカンをついばみ、ヒヨドリはカワヅザクラをまるでいたづらをしているように食べ散らしている。
例年なら、ツグミが来てもよさそうなのにまだ一度も姿を見ていない。

新百合が丘に住む末の妹から、今朝電話があった。
近くの貉が池(むじながいけ)に、カワセミが棲んでいて何度も見ていること。近くでルリビタキも見たし、ガビチョウの声も聞いたという。
そういえば、そろそろウグイスの初音の季節だが、今シーズンはまだ耳にしていない。下手くそなホーホけキョでもいいから、早く聞きたいものだ。

雨上がりの庭に出ると、春の知らせがあちこちにある。
土の中から頭を出したフキノトウの緑が、何と鮮やかなことだろう。
太陽の光を全部集めたように輝く黄金色の花は、クロッカスだ。
紫の花、縞々の入った青紫の花のクロッカスもあるが、私はこの金ぴかの
春告げ花が大好きだ。



セイヨウボダイジュの根元で、迷子になったヒヤシンスを発見。
この樹の下はブルーベルのテリトリーだ。ヒヤシンスはジューンベリーの近くに群植していたのに、一株だけここで咲いたのはどうしたわけだろう。



レンテンローズの大株が庭の数箇所にある。白、ワインレッド、クリーム
赤紫、ピンクなどの花が咲くが、ここしばらくというもの、種子を蒔いたことがない。こぼれ種子から発芽した実生苗が、株の周りにびっしりと生えるからだ。早くポット上げをして、植えてやりたいのにもう植える場所がない。



明日はどのような春の知らせがあるのか、何となくわくわくする。






猫にピアスをつけないで!

私が猫好きのせいか、庭にはホームレスの猫や近くの飼い猫がよく集まってくる。
4匹いる中で最も馴れているのは、マリコと名づけた雉虎猫の雌だ。



今朝気がついたのだが、そのマリコが右の耳に変な物を付けている。
エメラルドグリーンの、丸いビーズのようだ。どこかのお宅の裁縫箱のそばで、おなかを上にしてすりすりでもしたのだろうか。
セロテープの切れ端が耳につき、そこにビーズがくっついたのだと思っていた。ところが近寄ってきたマリコの耳からビーズを取ろうと引っ張っても、取れやしない。もう一度猫なで声を出して抱き上げ、よくよくみると耳の裏側にストッパーが付いている。何と糸で縫いつけられていたのだ。



そういえば、マリコの姉に当たるタヌコ(狸に似ているから)が、姿を見せなくなってもう2週間になる。鳴き声がやさしく、柔らかい毛並みが抱き心地満点ないい子だったのに、どうしたのだろう。事故にあったのか、いたずらをされたのか、心配でならない。

ピアス事件の話を男性3人に話したら、3人とも「おしゃれで猫にピアスをしてやったんだと思うなぁ」という答えが返ってきた。
ま、まさか、そんな酷いこと・・・。
男には虐待だというのが、ちっとも分かっていない。

それよりも愉快犯といおうか、変質者がこの辺にいたとしたら恐ろしい。
昔から「木の芽時」には気がふれるという。
たしかに、この気候なら木の芽も早く膨らみそうだ。暖冬の余波がこんな形で、現れているのかもしれない。
くわばら、くわばら。

マルメゾンの薔薇

美しかった人でも、そのままの美貌で晩年を迎えることは稀有である。

薔薇も然り。華やかで魅力的な花が咲く薔薇ほど、終焉の美まで期待されることが多い。
幸せなことに、薔薇は秋に咲いたとしても花後の剪定、冬季の強剪定という儀式によって、老残の姿をさらさずに春を待つことができる。

ところが、今年の暖冬は薔薇の生理を狂わせてしまった。
古典的な薔薇の多くは1季咲きだが、このSouvenir de la Malmaison (スヴニール・ドゥ・ラ・マルメゾン)は花つきがすこぶるよいばかりでなく、秋にも数多くの花を咲かせる。特に昨年は肥料を変えたのが功を奏したのか、秋薔薇が次々と咲いた。

この大輪の薔薇は、開花期が梅雨の時期と重なるのが悩みのタネだった。
カップ咲きから平咲き、クォーターロゼットと咲いていくのだが、花弁の数が多いため、外側の花弁が濡れてくっついてしまうと、折りたたまれた花弁がほどけないことになる。開花しきれないかわいそうな花を切る作業は、梅雨の間続いたものだった。

ところが、昨年の秋から今年の冬にかけて小春日和が続き、雨のない暖かな冬となってからというもの、この薔薇は大喜び・・・・。小さめながらもしっかりとした花を開き、陽が射すとひときわ強い芳香を放った。
おそらく日本に来て初めて、このような気候に恵まれたのではないだろうか。
嬉しそうに咲く薔薇があまりにも可愛いので甘やかしてきたが、そろそろ強剪定で休ませないと夏に弱ることになる。

先週カットしたつぼみを卓上に飾った。
開く力のない薔薇だが、あえかな色の移ろい、甘い中にも何か主張したがっている残り香が、切なく伝わってくる。

マルチニック島出の既婚者で連れ子のいるジョセフィーヌは、若きナポレオンと結ばれた。しかし、子宝に恵まれないという負い目と政略的な事情から、皇妃の座をハプスブルグ家のマリー・ルイズに譲らなければならなかった。
失意のジョセフィーヌを慰め奮い立たせたのは、マルメゾンの城で始めた古典薔薇と原種の薔薇の蒐集、そして交配による新しい薔薇の作出などに力を注いだことだった。彼女の研究への熱意とと薔薇に寄せる愛情がなかったら、今日の薔薇の世界はなかったことと思う。

名花「マルメゾンの思い出」は、後にこの庭を訪れたロシアの貴族が持ち帰り、かの花園を懐かしく思い、命名したとか。



私が撮影したこの写真はよくないが、美しい薔薇は、最後まで気品がある。





赤ちゃんサボテン物語 ?

大変! 第一子倒れる!

朝と昼に、芽生えたばかりのサボテンを観察している。

「ごきげんよう」などといいながら、蓋を開けたら、
わぁー、大変! 異変が起きていた。
第一子が倒れているではないか。
頭に殻をくっつけたまま、横たわっている。



立たそうとしようにも、指が届かない。
指が届いたにしても、相手は生まれたばかりのひ弱な赤ちゃんだ。
人間の指の温度でやけどをし、
指や箸で挟んだらつぶれてしまうかも・・・。
それに培養土が軽すぎて、サポートは無理のようだ。

一番よいのはこのまま安静にして、
模様を見ること。

多肉植物には、葉挿しで増やせるものもある。
拡大解釈をすれば、同じケースになるのではないだろうか。
第二子は、土の着いた殻の帽子をかぶって、
今のところ、異常なし。

待つことは祈ること・・・。




がんばるトウガラシ

その名はバルーン

寒々とした殺風景な庭の中で、派手な黄色や、オレンジ、赤い色が目立つ一角がある。
居間の近くの植え込みなので、来客から必ず「あれは何ですか?」と聞かれることが多い。
それは高さ、株張り共に約1.2mの株に、UFOのような形の果実がいくつもぶら下がっている。
「な、何だこれは」、とたいていの人はこわごわと近寄るが、「南米原産のトウガラシで、バルーンという名前なんですよ」といっても、すぐには納得できないようだ。

それもそのはず、日本ではトウガラシは1年草扱いで、露地に植えっぱなしで冬を越せるわけがないというのが、常識だ。
だが、暖冬とはいえ、ご覧のようにバルーンは今日まで元気に頑張っている。





実は、がんばり組みは3品種あった。しかし、バルーン以外のハバネロ、シマトウガラシは2月に入ってから、寒さで葉が茶色に変わり、寿命が尽きた。

バルーン(Balloon)の名は、アメリカのS社が風船のイメージを活かして命名したと思われる。
私は5年ほど前に、アメリカのUSDA(農水省)から、これと同じもので”497974”のナンバーを持つ種子を、研究用に5粒いただいたことがあった。その当時の資料としては、
学名がCapsicum buccutum cv.peri peri’。通称ぺりぺり。
原産地は南米。ポルトガルによってヨーロッパへもたらされた。辛味レベルは4でマイルド。ひじょうに香りがよく、未熟の果実は緑色で、黄色からオレンジへ。完熟は緋赤。

面白いことに、トウガラシの辛い部分は種子と、胎座と呼ばれるワタなので、バルーンの飛び出ているスカートの部分は、ほとんど辛くない。
ここをかじって見せて安心させ、種子の部分を知人に食べさせてショックを与えた悪趣味の人がいたが、悪ふざけはよくない。

家屋の近くに植えたので、家の輻射熱を受けているからか、あるいは寒さに強い性質なのか、バルーンはまだまだ元気だ。

さて、このバルーンは無事冬を乗り切れるか。
今日は冷え込んで、氷雨が朝から降っている。ようやく冬らしい寒さが戻ってきたところだ。

がんばるトウガラシ、がんばれ!!!




蛙のラブソング


ヒキガエル対策 完了!

数日前、夜中にはっと目が覚めた。
ころころころと蛙のラブソングを、聞いたような気がしたのだ。
耳を澄ましてしばらく様子を窺っていたが、いつの間にか再び眠ってしまった。

下の庭に、小さな池がある。
池といっても直径120センチの土管を長さ80センチに切ったものを埋めたものだ。
水の景色があると楽しさも倍増する。
水生植物を植え、メダカや金魚などを飼っているうちにヤゴからトンボがかえり、カエルが現れてオタマジャクシが泳ぐようになった。

最初の年は、「自然っていいわね」などと感激していたが、2,3年も経つと「カエルの産卵恐怖症」になってしまった。
3月も間近な生暖かい風が吹く夜、小さな池はカエルたちの愛の交歓パーティーの会場となる。巨大なヒキガエルがどこからともなく現れて、夜が明けても帰ろうとしない。池の中には、黒い卵が点々と入っているどろどろとしたゼリー状の太い紐がとぐろを巻き、数匹のメスの溺死体が浮かぶのだ。

テンションがハイになっている雄蛙は、動く物なら何でも抱きつくという。だから、1匹の雌の上に2匹も3匹もしっかりと抱きついた結果、1番下の雌蛙は浮上できないため呼吸困難となり、溺れ死にをしてしまう。
死体の埋葬も容易ではないが、池全体がゼリーになり、水が腐るのは避けられないことになる。
シャベルでゼリーを掬い上げようとしても、どろりと逃げる。
堆肥を混ぜる大きなフォオークでスパゲッティーのように、くるくる巻きつけると意外に重くて、腰が痛くなる。
捨てるのにも深い穴を掘らなくては・・・。

幸いなことに、夜中に聞いたと思ったカエルのラブソングはそら耳だった。
今年は先手を打って、カエルが集合しても池に入れない仕掛けをしようと、
夫が張り切ってくれた。
要は池の上にカバーをすればよいのだ。
最初の案は、4本の棒を池の上に渡し、その上にチキンワイヤーを載せて、
四隅を内側へ折り曲げることだった。しかし、さらに良い案として、鳩防止用のグレイのネットを買ってきてくれた。これなら見た目も美しいし、ダブルにすれば目が細かくなる。

夕方までかかって出来たのが、この装置だ。
重石にいろいろなものを乗せたが、これならいつカエルたちが帰ってきても大丈夫だ。



カエルさん、ごめんね。どこかほかのところを探してみて。






はこべ浮かべて

しまった、パンを買っておくのを忘れた。

昨日の残りのご飯1杯弱と野菜があるから、久しぶりに雑炊といこうか。
玉葱とじゃがいもと大根で、味噌汁を作り、冷ご飯を最後に加えよう。
しかし、赤味噌を使うと具材が茶色になってしまい、食欲がわかないかも・・・。美味しくいただくには、トッピングに香りがよくて何か青いものがほしい。

はさみとかごを手に庭へ出た。
久しぶりに気温が下がって、身が引き締まるような心地よい寒さだ。
先ず、小さな池の近くでフキノトウを2個採集。プラムの木の下には、は
こべが元気よくこんもりと葉を茂らせている。
そうだ、安部なを先生からいただいたご著書「味噌汁にハコベ浮かべて」のように、はこべでいこう。

あっという間に仕上げた雑炊に、フキノトウの香りと苦味、目に鮮やかなハコベの色彩がアクセントになり、美味しいこと美味しいこと・・・。







フキノトウがハーブなのは納得できるが、雑草といわれているハコベはどうしてハーブなの?と思われる方も多いかもしれない。
じつは私にこんな失敗談がある。

今から30数年前、ハーブの種子を取り寄せるには先ずカタログを取り寄せ、ファックスか手紙で申し込むのが普通だった。
○をつけては消し、また考え直して○にしたりして、悩んだ末に注文するのだが、Stelaria medeia にも○をつけていた。
ラテン語でStelariaとは星の形を意味する。もっと詳しく調べればよかったのに時間がなくて、そのままカナダのハーブナーセリーへ注文。届いた種子を蒔いたところびっしり生え揃ったのは、何とハコベだった。

ハコベは昔から薬用植物として利用され、かゆみ止めやリュウマチに効能があるとされている。また、かすかに塩味のする葉にはミネラルなどの微量要素が含まれているので、阿部先生がよく召し上がっていたのは、理に適っていたのだ。

ハコベの青汁も健康維持によいという。
カナダ生まれのハコベの子孫を探しに、前に借りていた畑へいってみようかな。

沖縄土産のハーブの種子


数日前の昼下がり、
「鎌倉のKでございます」
生き生きと歌うような声が、受話器の向こうから聞こえてきた。

「まぁ、先生、ご無沙汰しておりまして。ほんとうにしばらくでございます」
「こちらこそ。今日お電話しましたのは、沖縄からハーブの種子をお土産に買ってきたものですから、お入用かどうか伺いたくて・・・」

K先生は鎌倉にお住まいの音楽家で、作曲やピアノの指導をしている。
確か7X歳と伺ったような気がするが、信じられないほど若々しいので、私が密かにつけたあだ名は”お化け”だ。
先生は毎年のように、ミラノやパリへ本場のオペラを鑑賞しに行き、美味しいものを味わってくる。そのせいもあって、ハーブの栽培と利用に年季が入り、すでにアマチュアの域を超えている。



送ってくださったハーブの種子は、沖縄の「シマトウガラシ」と「ゲットウ」に、イタリアの宿根性ロケット「ルッコラ・セルヴァチカ」、それに沖縄野菜の「シマナ」だ。

シマトウガラシは、沖縄ではコーレーグスと呼ばれる激辛もので、長さ3センチほどの朱赤の果実をたくさんつける。
私の庭でもつい先週まで1・7メートルに育った大株があったが、寒さで茶色になってしまった。

ゲットウ(月桃)は、初夏に強い芳香のある花を咲かせるエキゾチックな
ハーブで、爽やかな香りがある葉で餅をくるんだり、お皿代わりに使う。
花のあとの実は芸術品というにふさわしいユニークな物だ。

シマナ(島菜)は、夏の暑さに負けない耐暑性、耐病性に優れた葉物で、年中を通して蒔くことができる。

ルッコラ・セルヴァチカは宿根性のロケットだ。一年草と異なり、濃い黄色の花に特徴があり、ゴマに似た風味が濃い葉を利用する。

いよいよ畑仕事開始のシーズンだ。
土作りにも力を入れ、今年も美味しくて安全な収穫をと張り切っている。

横浜で河津桜が満開!!!


一晩中吹き荒れた春の嵐が去って、4月を思わせる朝となった。
目を醒まして、最初に頭に浮かんだのは、家の前にあるサクラの花のことだった。と言うのは、昼過ぎに東京の佃島に住むMさん夫妻が弁当持参で、お花見に来る予定だからだ。

「河津桜が開花」とブログに書いたのは、1月31日のことだった。
その後、日に日につぼみが開花し、枝々がピンクに染まってきた。汗ばむぐらいのぽかぽか陽気が続いたので、満開の日は目前・・・・。
ところが昨夜の嵐に見舞われ、花の咲き具合は果たしていかにと、心配していたのだ。





「大丈夫、大丈夫。あらっ、それどころかほとんど満開状態よ」
昨夜来の大嵐も何のその、青空を背景に朝日を受けて咲くピンク色の花の何と可憐なことだろう。
早くも先客がいて、写真を撮ったり、連れ立って花の下に入って香りをかいだり、皆さん幸せそうににこにこしている。

まだ風が強かったので、Mさん持参の花見弁当は室内でいただき、風が収まった頃合に庭でお茶とケーキにした。
夫とM氏とは50年来の友達だから、半世紀の付き合いになる。
M夫人と私は40数年来の友達で、今や何でも相談のできる大切な人だ。

河津桜で一足早いお花見ができた嬉しさに、
来月は染井吉野でもう一度ここでお花見を、と約束をした。

楽しいことは何度でも、大歓迎だ。

卓上のミニ・キャベツ畑

「これは福島県の太平洋側で栽培している、新しい野菜なのよ、プチ・ヴェールっていうんですって。とても栄養があるので、召し上がってみて」
 
友人が持ってきてくれたお土産は、こんな可愛い野菜だった。
フランス語で「小さな緑」と名づけられたこの野菜は10個あったので、
7個だけスープに使い、3個は育ててみることにした。



これはおそらくカールした葉をもつ、芽キャベツのようだ。
根が出るかどうかは、育ててみないとわからない。
最初は小さなジャムの瓶に挿してみたが、どうも所帯じみて貧乏くさい。
それなら、取って置きの容器がある。骨董品や民具を集めているうちに、セミプロ級の知識と眼力を身に着けた,友人からいただいた白磁のミニ陶器だ。これに彩色して輸出していたのだろう。

1週間が過ぎた。芽キャベツは伸び伸びと葉を広げ始めている。
最初のうちはきれいに並べていたが、日光を求めて植物体が傾くので、ときどき置き場所や、並べ順を変えている。
たった3株のミニキャベツでも、生長するする様子を見ていると、お金では買えない幸せを感じる。
花が咲くまで、見守ってあげるつもりだ。

芽キャベツは、進化した脇芽を利用する野菜である。
文字通り、今まで脇役だった芽キャベツは、いきなり主役になった。
もしかしたら、とまどっているかもしれない。


 

    

辛くて美味な南欧風パテ

パスタに、オードブルに

ときどき「私は本当に日本人かな」と思うことがある。
小さいときから辛いものや、香りの強いものが大好きで、ハーブに深入りしたのもこのような理由によるのではないだろうか。

今日作った保存食は、パスタに絡めると「旨い」の連発で、すぐに瓶が空になってしまう。
手間と時間はほとんど同じなので、多めに作ることをおすすめしたい。
辛味の度合いは、家族の好みに合わせてトウガラシとカラーピーマンの量を加減するのがポイント。ちなみに私専用のパテは、80~100%がトウガラシだ。

材料 
肉厚の果皮のトウガラシ3個、カラーピーマン(赤、オレンジ、黄色)各1個、ガーリック1個、種子抜きオリーブ10個、エキストラヴァージンオイル100cc、塩、砂糖、蜂蜜適宜。
作り方
1 カラーピーマンは種子を取り、2センチ角ぐらいに切る。オリーブはス  プーンの背などで、かるくつぶしておく。
2 トウガラシは、あれば肉厚の果皮を持つ品種(韓国系や南米系など)が  適している。なければ、カラーピーマンを多めにして、1味トウガラシ  粉で辛味をつけてもよい。
  トウガラシは種子と胎座とよぶワタの部分に辛味がある。これを入れる  量で辛さを調節する。果皮は1センチ角ぐらいに切る。強い刺激がある  ため、扱う時はゴム手袋をはめること。
3 ガーリックは、皮を取っておく。
4 厚手の鍋でエキストラヴァージンオイルを温め、1~3の材料を入れて  中火でゆっくりかき混ぜながら沸騰させる。蓋をして弱火にし、ガーリ  ックがとろりとするまで炒める。 
5 塩少々で調味する。ピーマンの甘みが足りない時は、蜂蜜か砂糖を隠し  味として少々入れるとよい。
6 乳鉢で粗くつぶしてできあがり。ミキサーやフードプロセッサーで攪拌  すると、ディップソースになるが味わいが失せる。

パスタのほかに、クラッカーに載せてオードブルに、焼きたてのフランスパンに、ゆで卵に、ベークドポテトにつける、など美味しさもいろいろに。










赤ちゃんサボテン物語 ?

第2子誕生!

連日、4月のような暖かい日が続いている。
これまでは南西に面した居間のオルガンの上に、赤ちゃんサボテンのベッドを置いていた。しかし、温度が上がりすぎては心配なので、玄関とと居間の間にあるカウンターの上に引越してみた。
「今日もお元気?」と蓋を開けてのぞいたら、れ、れ、れ、土が盛り上がっている。よくよく見ると小さな小さな薄緑色が、チラッと見えた。





虫眼鏡で確認してみると、まさしく第2子誕生である。
第1子は、心もち大きくなったような気がするが、この調子で続々と芽が出たら、この直径6センチのパテの容器では手狭になってしまう。



思い出したが、種子袋にはCacuti mix & Succulents (サボテンと多肉植物)とあった。このあと、どんな種類のベイビーが生まれるのだろう。


割り箸でなく、虹色の箸を


「着払いの品物ですよ」
宅急便で届いたのは、白い大きめの封筒だった。
中には色とりどりの箸が30本と、箸ケース3個が入っているはず。
わくわくしながら開けて見ると、虹のような美しい色合いの箸が輝いていた。



どの箸も濁りのない冴えた色で、日本の伝統色の中から選んだという。
私はこれまで日本の色には翳があり、もっと暗いものだと思っていた。
ところがこうして並べてみると、このピュアな色にすっかり魅せられてしまった。しかも美しい色の名称を表す漢字とルビのローマ字が、太い部分に書いてある。

さて、テストで~す。次の読み方を書き、その色をイメージせよ。
常盤緑、花浅葱、珊瑚色、萌葱色、紅緋、支子色、金糸雀色、天竺葵。

正解は、ときわみどり、はなあさぎ、さんごいろ、もえぎいろ、べにひ、くちなしいろ、かなりあいろ、てんじくあおい。

あまりきれいなので、ついつい遊んでしまった。





1月19日の日記に書いたように、これは”MY-HASHIプロジェクト”が、地球を守るため割り箸を止め、日本の色や伝統文化を受け継いでいく心を育てる運動の一環として、生まれたものだ。

使いやすいよう四角の形状にデザインされ、先細の先端にはつまみにくいものの滑り止めのざらざらがついている。竹製。中国の福州で作らせたものだが、塗料も日本の基準にパスした安全な物だそうだ。
1本250円で4本以上から買える。私も最初はどの色を選ぶかずいぶん迷ったが、とうとう全部買ってしまった。
お客様や家族と食事をするときに、自分で好きなセットを選んでもらい、お土産にと思っていた。しかしそれでは歯が欠けたようで、眺める楽しさが消えてしまう。

Ummm,もう1セット注文してもいいかな、などと迷っているところだ。



ハヤトウリとチャーテの関係

土佐弁どころか・・・

ハーブのご縁で、高知市を何度訪ねたことだろう。
その度に、「アットイーズ丸福」というハーブナーセリーで、一品持ち寄りの集いに参加してきた。オーナーである楠瀬夫妻のハーブ仲間は気持ちのよい方ばかりで、この会に参加するのも高知へ行く楽しみの一つになっている。

秋ごろに行けば誰かが持参する料理に、必ずといっていいほど、チャーテのお寿司や、酢のものがあった。町なかの朝市にもチャーテと名札を立て、山のように積み上げて売っていた。

さて、このチャーテとは何だろう。
ウリ科に属するハヤトウリのことを、高知の方たちはこう呼んでいる。
原産地はメキシコや中央アメリカ。
淡い緑色の大きな西洋梨の形をした野菜で、胡瓜と白瓜を混ぜたような味とでもいおうか。しゃきしゃきとした食感に特徴がある。
つるはよく伸び、樹木や屋根を覆いかぶさるほどの勢力で、秋も深まった頃に次々と果実が実る。日本ではぬか漬けや粕漬け、味噌漬けなど、主に漬物に用いるが、外国ではサラダをはじめ、フランスではクスクス、クリームソース煮、アメリカでは詰め物料理などに使っている。

正直のところ、チャーテを初めて耳にしたときは、何のことか分からなかった。しかし、実物を見て納得したのは、土佐弁でこういうのだろうと思ったからである。
ちなみにハヤトウリの名称も、大正時代にアメリカから鹿児島県へ入り、普及したので、薩摩隼人にちなんでハヤトウリと名づけられたという。

今朝、カリフォルニアのロサンゼルスに住む、正田光子さんから手紙が届いた。



開けてみると中には手紙と、何枚かの切り抜きが入っていた。受講生だった彼女とはクラスを終えた後も、手紙や電話のやり取りを続けている。
先週の電話では、トックリワタノキ(別名パンヤの木)の花が咲いている記事を送るとのことだった。そのほかにも2,3枚の野菜や果物の切抜きが入っている。
「あら、ハヤトウリもある・・・」と独り言をつぶやきながら、CHAYOTEのスペルを読んだとたん、あぁ、土佐弁どころかれっきとした外国語だったのだ。
早速、園芸植物大辞典で調べてみると、学名はSechium edule。
英名は chaco, chayota, chayote, choyote, christfine,
ドイツ語はchayote,
フランス語も同じくchayote とある。

坂本竜馬やジョン・万次郎を生んだ土佐は、海のかなたに夢や希望を託した国だ。おそらくチャーテは、chayote から来ていると思われるが、該当する
国はイギリス、ドイツ、フランスと3カ国もある。
さて、高知ではいったいどういう経路で、外来語そのままの名称になったのだろう。
それから、もしも高知以外の地域でも外来語に近い名称があったら、どうぞ教えていただきたい。お手数でも、ホームページ表紙の右下にある「問い合わせ先」へメールをお願いできれば、たいへん勉強になり、ありがたい。





ローズマリーの贈り物



北国の友へ

「もしもし、セイコセンセですか。東川の八田です。お早うございます。
昨日はローズマリーをあんなにたくさんありがとうございました」
受話器の向こうから、明るく弾んだ声が聞こえる。
東川町とは、北海道の旭川飛行場に近い町だ。

「はい、広田です。お早うございます。もう着いたんですって?」
庭の樹木の剪定で、ローズマリーの枝もかなり切り詰めた。このままにしておくと、植木屋がゴミ捨て場へ捨ててしまうことになる。
誰かに送ってあげよう。そういえば、北国ではローズマリーの冬越しが難しい。東川町の人に届けたらきっと喜んでもらえそうだ。
大きなダンボール箱に、庭で採れたポメロと四季なりライムと一緒に、ローズマリーを詰め込んだのだった。

「はい。ローズマリーって、本当にすがすがしい香りですね。箱から出す前からよい香りがしてましたけど、居間に置いたら、一晩で家中が素晴らしい匂いでいっぱい・・・」

「それはよかったわ。こちらは空気が悪くて、葉っぱにほこりがついてるから、使う前にさっと水をかけて、ほこりを流し落としてね。せっかくのハーブ風呂が汚くなっては、がっかりですもの」

「そ、そんな、お風呂なんてもったいない。みんなと分けて、料理に使ったり、お茶にしたり、クッキーに焼き込むつもりです。それから、挿し木はできますか?」 

「できますよ。でも、暖房の効いている室内は夜間の管理が難しいので、よい季節にまた送りましょう」

八田さんとは20年近い付き合いになるだろうか。
東川町からハーブの講演を頼まれたとき、ハーブ友の会の会長さんが八田さんだった。茶目っ気のある好奇心一杯の行動派で、会員の若い人たちからも慕われている。
「あさってが私の誕生日。78歳になるんですよ。お互いに長生きしましょうね」

北海道の母のような友達・八田さんには、ローズマリーがよく似合う。
このハーブの花言葉は「友情、そして素敵な思い出」だからだ。



すっきり、さっぱり、早春の庭


二日がかりで、庭の木の剪定を行った。

かなり大きくなった樹は技術的にも体力的にも、専門の職人でないと切れないが、私でも切れる草丈の木やつるものでも、心情的になかなか切る決心がつかないでいた。
手入れのメリットはたくさんある。例えば枝透かしをしたら風通しがよくなり、葉の先にまで日光が当たるから、生長が進むだけでなく害虫もつきにくくなる。
広い敷地ならいざ知らず、大きくなる木は適度に切り詰めないと、日陰ばかりで周囲の植物に悪影響を与えることが多い。
切れば切るほど元気になることが分かっているのに、もったいないとか、ここまで大きくなったのだからかわいそうなどと、いつもためらっていた。

その点、職人さんは憎らしいほどクールで、大きな剪定ばさみでばしっばしっと枝を下ろし、チューンチューンと電動のこぎりで、見る間に太い幹も切ってしまう。
「このまま茂らせると家が駄目になってしまうから、大胆にやって欲しい」という夫の要望があるので、職人さんは張り切っている。
6メートルにもなったセイヨウボダイジュは芯を止め、枝を半分に透いてもらった。武者立ちの黒蝋梅は一株だけ残し、雲南黄梅は3分の1だけ残して枝透かしをした。
暴れまわっていたナニワイバラは、鋭い大きなとげと強いシュートで職人を泣かせ、結局そのままに近い状態で見捨てられたままだ。

冬とは思えない暖かい日が続いたので、仕事もはかどり、庭はさっぱりとなった。明るい日の光が窓から今まで以上に射し込み、公園の向こう側までよく見えるようになった。まだ、雑草の始末やらごみの整理が残っているものの、庭がきれいになるのは嬉しいものだ。
腰を痛めて去年は思うように庭仕事ができなかったが、今年は無理をしないで楽しみたいと思う。

と言いつつも、もう私は植木鉢と移植ごてを持って庭をうろうろしている。



ひじょうに込み合っていたセイヨウボダイジュの枝透かしを終えて。これで風通しがよくなり、害虫の発生も少なくなるはず。



バラや潅木などの剪定を済ませ、落ち葉や枯れ草を熊手で掻きとってさっぱりとした庭。早く移植や種子まきをしたくて、うずうずしている。

酢豚になった焼き豚


時計を見ると11時半。
近くへ出かけた夫が、そろそろ帰ってくる時間だ。
お昼の用意をしなくてはならないのだが、アイデアが浮かばない。

冷蔵庫を調べたら、焼き豚の残りと九条ねぎと春キャベツがあった。
手延べのラーメンもあるので、具沢山のチャーシュー麺が一番手っ取り早い。しかし、昨日外出した夫は、食べている可能性がある。
ダブらなくて、おいしい料理は何かないか?

[:ひらめき:] ひらめきました!

準備 小さなフライパンに5ミリ厚さにきった焼き豚を敷き詰め、
   九条ねぎと春キャベツは、食べやすい大きさに切っておく。

夫が帰宅した。
ご飯とジャスミン茶の用意をする。
先ず焼き豚を両面焼き、少し焦げ目が付いたところで、バルサミコ酢をやや多めに振りいれた。
ぷくぷくと泡立ちながら煮詰まってくる。焦がさないようにバルサミコのソースを肉に絡めると、脂っぽさが消えて照りがでてきた。蜜のような甘い匂いが、まぁ何と美味しそうなこと。
部屋中に食欲をそそる匂いが立ち込める。
手早く皿にとって、用意していた野菜を手早く炒め、出来上がり。
生でも食べられる野菜だから、しゃきっとしていたほうがより美味しい。
肉も冷めたら味が落ちるから、熱々のうちに・・・・。

さ、いただきましょう!

酢豚になった元焼き豚は、東横線弘明寺の若山商店という評判の肉屋特製だ。
もともとの素材が吟味されているし丁寧な仕事なので、出来立ては本当に美味しかった。
いくらいいものであっても3日もたつと、味が落ちる。
チャーハンやカレーに入れようか、それともあんなに美味しかったのだから、もっと違った扱いができないかなと思っていたので、このバルサミコ酢豚は我ながら100点。

じつは、これも突然にひらめいたわけではない。
先日夕食をとった「ダブル・ハッピネス・ダイニング」という、ヌーベルシノワの店で食べた酢豚がヒントになっている。

浅草のホテルで修行し、ロスの中華街の店長を務め、東南アジアを旅しながら食材への知識とセンスを磨いてきたオーナーシェフは、いわゆる中華にとらわれない。どのメニューにも、あれっと思わせる美味しさが潜んでいる。

ヒントになった「黒酢の酢豚」は、ソティした上等な豚肉に(たぶん中国の)黒酢をからめ、細ねぎのみじん切りをトッピングしただけの、ごくシンプルな一皿だった。甘酢あんかけの例の酢豚とは違う。
よほどいい食材とセンスがなくてはできない味だ。

「美味しいね」「美味しいでしょ」
などと言いながら食べているうちに、「あっ、しまった!写真、写真」



時すでに遅し、冷めてしまったが何とか盛り付けてパチリ。
想像力をふくらませてごらんください。

若山商店 TEL 045-741-6314

ダブル・ハピネス・ダイニング  
http://www.e-page.co.jp/shop/1953/





???な商品 その6

食べられる生ゴムひも?

ロンドンの洋子さんからのお土産に、今まで見たこともない品がはいっていた。
最初は平打ちのパスタかと思ったが、生ゴムのひもにも見える。
いやいや、新しい味のスルメ裂キイカかもしれない。
???いったいこれは何なんだ???
正解は、包装紙のセロファンに、勘亭流のような文字で「乾豆腐」と書いてあった。
そうはいわれても、まだ信じられない。あんなにとろとろした豆腐を30センチの長さで、こんなに細くきれいに切れるものなのか。





試しに乾豆腐を1本口にしてみた。
硬くて味などまったくない。干し豆腐といえばそんなものかなぁ。

細かい文字の説明によると
原材料は大豆、原産地 は中国

熱湯に3~5分つけて戻し、水気を切っておく。
ここまで読んだところで、私も熱湯で戻してみた。
色は変わらないが、少し太くなったようだ。
食べてみると、味というより、何かしら滋味が感じられる。
そうだわ、
炒めものやすき焼き、なべものに使ったら美味しそうだ。
これも私の特意とするひらめき料理だが、戻した乾豆腐を1センチ
ほどに切り、みりん、酒、醤油で佃煮風に煮てはどうだろうか。
禅寺に伝わる精進料理ができそう。

それにしても、面白い品があるものだ。






赤ちゃんサボテン物語 ?

緑の命を見つめて

「まぁ、かわいい」を、
何度も繰り返しながら、何度も見入ったのは、パテの入っていたちいさな蓋つきのガラス容器だ。

浅く敷いた土の中から、淡い緑色の芽が顔をのぞかせている。
5ミリほどだろうか、ふっくらとした細長い形でいかにも生まれたての赤ちゃんらしい。



種子を蒔いたのは昨年の12月16日。
私の誕生日だから、よく覚えている。
イギリス旅行のお土産に頂いた草花の種子を整理していたら、「カクタス・ミックス」と、くせのある書体で書いた袋があった。
ほかの草花は春になるまで待ってから種子まきだが、このカクタス(サボテン)なら今でもまける。よし、「65歳特別記念」と銘うってまいたのだった。

ガラス容器に、バーミキュライトを多めにブレンドした用土を1センチほど入れ、湿る程度に霧を吹いた。そして種子をぱらぱらぱら。というほどの数でもなかったが、何本発芽するかはお楽しみ。

この可愛いカクタスを観察しながら、緑について考えていきたい。



二人でランチ

ヒルトン東京でシェフとともに



取材するのは、心地よい緊張感があって楽しい仕事だ。

反対に取材されるのは、どんな展開になるかと思うと、これまた楽しみでならない。

今日は「二人で行ってみたい美味しいお店」のテーマで、ゴルフ関係の雑誌から取材された。

お目当てはヒルトン東京のダイニング・レストラン「トゥエンティー・ワン」だ。

ここはミシュランシェフのステファン・ガボリュー氏が監修を務めていることを知っていたが、ちょうど運よく2月3日から10日まで来日の予定とか。早速予約を入れてもらい、シェフおすすめのランチをいただいた。



2階にあるレストランへのアプローチには、ガボリュー氏のポートレートが出迎えてくれ、否が応でも期待感が湧いてくる。







ガボリュー氏はパリ16区の一つ星レストラン”ラ・ペルゴレーズ”のオーナーシェフとして活躍中。

また、MOF(フランス最高職人賞)の称号を持ちながらも気取りのない誠実な方だ。







前菜は、夫がロブスターのポーチ(写真下左)。鮮度の良いぷりぷりしたロブスターに、チャービルとディルをこんもりとのせて。セロリアックソースにはクレソンでアクセントを。



私は焼き目をつけたアナナ(パイナップル)に、ファガー(フォアグラを、シェフの発音はこのように)のソティのせコリアンダー風味。紙のように薄いアナナのドライをレースの襟のように飾って。(美味しさのあまり早く食べてしまったので、残念ながら写真はない)

どちらもよく冷えたシャブリがぴったり。車を運転する夫には申し訳ない。



メインディッシュ 平目のムニエルとレンズマメの赤ワイン煮(写真下右)。身が厚い平目は外側はパリッと焼け、中はジューシーで大満足。塩味の効いたレンズマメも、フランスの家庭料理をほうふつとさせる。







夫のメインディッシュは、特選山形牛のフィレステーキ、赤ワインソース。柔らくてジューシーで言うことなし。ポテトニョッキアスパラガス添えも満点。夫の顔にそう書いてある。







デザートはフランボワーズをのせた小さな焼き菓子。最後にコーヒーで、締めくくったランチはとても幸せ気分だった。センスのよいフラワーアレンジメントにも、心が和む。







記念にステファン・ガボリョー著「リヨンの料理」をいただいた。

前書きは何と、ポール・ボキューズ! 古い料理本そのままに、手書きのレシピが満載である。辞書を片手に、これから読むのが楽しみだ。



またこのような企画があるといいなぁ、

よろしくどうぞ。





節分の豆で作る常備菜

父の得意の油豆味噌

今日は立春の前日で、節分の日。
とげのあるヒイラギや臭い鰯の頭を門口に立て、邪悪な鬼どもを豆のつぶてで撃退する豆まきは、懐かしい家庭行事のひとつだ。



豆を炒りながら思い出すのは、父が作る油豆味噌のこと。
家庭的なことは何一つしたことがない父が、いそいそと台所に立って作るのだから、よほど好きだったのだろう。
噛むとさくっとした歯ざわりと、味噌と油が溶け合ったじんわりとした風味、少々焦げた味噌の香ばしさがたまらない。

後になってわかったのだが、これは禅寺に伝わる精進料理が基になっている。私は砂糖や鰹節を加えて勝手にアレンジしてしまったが、父の味はもっとシンプルで気品があった。

さて、私流の油味噌の作り方は、以下のように。
(1) 熱したフライパンにサラダ油を流れる程度に入れ、炒り豆を転がしながら弱火で炒る。
(2) ひと粒取って、前歯でさくっと割れるようになったら火を止める。
(3) (2)に赤味噌を豆の3分の1程度、鰹節を適宜、種を取った赤唐辛子の粗みじん切り、酒少々、赤ザラメ適宜を加え、よく混ぜ合わせる。
粗熱が取れるまで待ち、手を使うとまんべんなく混ぜることができる。
(4) 再び中火にかけて、よく練り合わせ、好みの味に整える。油が多いと照りとコクが出るので、味を見ながら足し算を。その場合は油を熱してから用いること。最後に赤ザラメを適宜混ぜると、しゃりしゃりとした歯ざわりが何ともいえない。





そのまま酒の肴に、チーズと合わせるとさらに美味。温かいご飯によし、おにぎりの中にも外にも、湯豆腐にもよく合う。
節分の後は、季節商品なので炒り豆がワゴンサービスになることが多い。 
これぞ狙い目、どうぞ試してみて。

ロンドン土産のハーブ・ソルト



ロンドンからフォーガティー夫妻が,来日中だ。



栗ちゃんことクリストファー・フォーガティー氏と奥さんの洋子さんは10年来の友達で、イギリスへ行くたびにお宅へお邪魔している。

洋子さんは知る人ぞ知る、オペラやクラシック音楽の評論家だ。ロンドン情報を日本の専門誌に、加来洋子の名前で発表している。



二人ともうちの近所の某寿司屋が大のお気に入り。今回もロンドンから電話があった時に、すぐに予約を入れておいた。

いつもユニークなお土産を持って来てくれるので、今回も期待していたら、珍しい「ハーブの塩」だった。



袋を開ける前から、何とも食欲をそそる香りがしている。

ところが実物を見ると、見かけがよくない。ねずみ色のざらざらした結晶に黒いごみが混じったようなものや、辛子色のガラスのかけらみたいなものなどで、5種類あった。







「タラゴン塩」。洋子さんがパリのムフタール市場で買ってきてくれた。

細かくつぶして、雑穀米のおにぎりにつけたら、最高に美味でありました。



いずれも粗い海塩とハーブをミックスしたもので、このままでは塩の粒が大きすぎて使えない。使うたびに乳鉢で擂って粉末状にしてから用いるのだが、このプロセスが楽しい。

乳棒と乳鉢の間から生まれる微細な香りの塩は、まろやかな味となり、調理の可能性を高めてくれるのだ。







いつの間にか集まってしまったピストル・アンド・モーター(乳鉢と乳棒)。一番細かくできるのは、手前の大理石の乳鉢(フランス製)。









さまざまなハーブ・ソルト。写真上の左から時計回りに、エルブ・ド・プロヴァンス、

ホットスパイス、シーウィード、ジンジャー・コリアンダー・、タラゴン



それぞれのハーブ・ソルトを紹介しよう。

「エルブ・ド・プロヴァンス」  バジル、ウインターセボリー、ロ-ズマリー、フェンネル、ピンク・ペッパーなどをミックスした複合ハーブ。

羊肉に摺りこんで焼いたら最高の味。マリネや肉に下味をつけるのにも。



「ホット・スパイス」  何がブレンドされているか分からないほど複雑な香り。ホットといっても辛くはないので、茹でたポテトや蒸し鶏,茹で豚などに合いそうだ。



「シー・ウイード」  海苔と粗塩の組み合わせ。擂った塩をコシヒカリのおにぎりにつけたら、素晴らしく美味しかった。日本人のノスタルジック・テイストに響く香りだ。イギリス人は、どのように感じるのだろうか。



「ジンジャー・コリアンダー・ミックス・スパイス」  エキゾチックな香りに特長があるブレンド。炒めものとか焼肉などにつかってみよう。



「タラゴン」新鮮な葉の状態のタラゴンよりも、数倍香りが立つ。卵料理、野菜、魚介料理などデリケイトな味付けに最適。



今、日本でもさまざまな塩が売られてるので、自家製のドライハーブと組み合わせると、面白い風味のハーブ・ソルトができそうだ。



栗ちゃん、洋子さん、ありがとう。







春の香り・海の幸

今年初めてのメカブを、スーパーで見つけた。
そういえば今日から2月。
明後日は節分だもの、海の幸も春を告げている。

おそらく湘南の海から採れたものだろう。
冬の間、水面を通して届く日の光を受け、波のうねりに身を任せてて育っていたのだ。
迷わずにカートにいれ、帰宅するなり大きな鍋に湯を沸かした。
沸騰したところへ、フリルが何段も付いた、フレアースカートのようなメカブを投入。
とたんに焦げ茶色のぬるぬるしたものが、あっという間に目の覚めるような緑色に変わった。台所には磯の香りが一段と強くたちこめてきた。

息子たちが小、中学生の頃は賑やかだった。こうしたサプライズをなぜか「実験S」という名前でよび、「カイボー」を「ケンガク」するのも大好きだった。声をかけずに魚介類の下拵えをすると、よくブーイングが起こったが、孫たちも同じだろうか。

今年の初物のメカブは、千切りにしてまずは何にもつけずにいただいた。
ぬるぬる感としゃきしゃき感が、たまらないおいしさだ。磯の香りが鼻から抜ける。
次に生姜醤油や、自家製ポン酢でも食してみたが、やはり、海の塩味そのものが最も美味だ。

ちなみに、海藻類はハーブの範疇に入ると、フランスの参考書にあった。

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